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あの二人が帰ってきた!映画「帰ってきたあぶない刑事」

「アクスタ」を買っておけばよかった。と、後悔している。
といっても、私が最近推しているアイドル二人組のものではなく、いや二人組はあってるんだけど、あのぴちぴちキラキラ20代アイドルではなく、ダンディー&セクシー70代あぶない二人組のほうだ。
映画「帰ってきたあぶない刑事」を鑑賞後、映画館のグッズ売り場に自然と吸い寄せられていた。私と同世代と思われる男性数人も他のグッズを手に取ったり、平日だというのにあぶ刑事でか コーナーは人気だった。

「帰ってきた あぶない刑事」アクリルバディスタンド

というわけで、公開初日に観てきました。
でも私、初日に行くほど公開を待ちわびていたっけ?

あぶ刑事でか ファンを公言しておきながら、実は前作映画も観ていなかったことに今ごろ気づいたし、最新作のニュースを知っても「え、嘘でしょ。何歳だっけ?」という世間の反応とたぶん同じだった。

こちらの記事で制作発表記者会見時のニュースに触れています↓

70代のタカ&ユージ?
見てみたい。けど、老いた二人が想像できないし、やっぱり見たくない。
柴田恭兵も舘ひろしも、最近のドラマや映画では、まったく「あぶ刑事でか 」ぽいところを見つけられないし、「帰ってきた」って言われても、いやいや、中途半端に帰ってきてるんじゃないの?と正直あまり期待していなかった。

そんなわけで数日前まで公開日も把握していなかった私が、引き寄せられるように公開初日に観に行くことになったのには何か不思議な力が働いていたのではないかと思ってしまう。他に気になる作品もあったが、どれも今の私には重すぎて、このタイミングで観る「あぶ刑事でか 」がちょうど良かったのだ。これでいいし、これが良かった。

難しいことを考えなくたっていい、ただただ楽しめる。

上映中、オープニングからエンディングまで、私はずっとニヤニヤしていた。オープニングの音楽やテロップで甦る、これこれ!という安心感と、懐かしさ。再放送でドラマを観ていたあの頃の自分に戻ったようだった。映像ももちろん懐かしさを誘うのだが、何より音楽の力が大きい気がした。若いころに無意識に体に刷り込まれていたのかもしれない。

そして、疑ってごめんなさい。
タカ&ユージ、ちゃんと帰ってきてました。

最近の柴田恭兵と言えば、ドラマ「舟を編む」の松本先生の印象が強く、この松本先生という役も本当に素晴らしかったので、この同じ時代に「あぶ刑事」のセクシー大下さんが存在するということを想像できなかった。

この令和の時代にも、私の大好きな大下さんがちゃんと存在していました。

軽快なステップと走り。
スムーズな拳銃さばき。
そして、本当にしょうもないおやじギャグ。

老いを受け入れる的なシーンもあったりするんだけど、そんなの関係ないね。スマートでおしゃれなユージ、最高にかっこよかった。

そしてもちろん、タカさんを演じる舘ひろしも70代とは思えない身のこなし。私たちファンが見たかった姿をほぼ全部見せてくれた。

今の70代って、こんなに元気なのか?
いやお二人が別格なのだろう。あのスタイルの良さ、どうなってんの?

とにかくお二人ともかっこよすぎるし、ファンの中にあるタカ&ユージのイメージを裏切らないで38年も続けられているって奇跡のようだ。

そう言えば「帰ってきたあぶない刑事」と言っているが、二人はもう刑事ではなく、探偵として横浜に帰ってきていた。ニュージーランドで探偵をやっていたという設定は、前作映画を観ると理解できるらしい。もちろん、ただの探偵である二人は拳銃をぶっ放すことができないので、コンプラ意識しながらもうまいことお話が進む。正直ツッコミどころは満載だ。でもそんなシーンもすべてが愛おしいと感じる。

ストーリー的には特別面白い展開があるわけでもなく、なんとなく既視感もあったりして。でも、だからこその安心感。映画だからって世界規模のテロと戦わなくたっていいし、裏の裏の裏まで読まなくても楽しめるものもある。

それから、レギュラーメンバーのトオルくん(仲村トオル)、薫さん(浅野温子)、ナカさん(ベンガル)の登場にも、ニヤニヤがとまらない。それはオチがわかっていても何度も笑ってしまうコントを見るときに似ている。

最近の仲村トオルと言えば、今期のドラマ「Destiny」でも演じているような重厚な役のイメージが強い。けど、あぶ刑事で演じる町田透は、そのイメージとは程遠い、38年経っても変わらず頼りない後輩のままなのだ。いくら課長になったって、トオルくんはトオルくん。
こんなコミカルな仲村トオル、他ではもう見られないんだから。

浅野温子さん演じる薫も、相変わらずのぶっとびキャラ。
ここもまた、あぶ刑事でしか見られない浅野温子。
実は映画鑑賞後に初期ドラマ1話を観たのだけど、浅野温子さんがやっぱりかわいかった。そしてぜんぜんぶっとんでなくて、まともだった。でも、まさか38年後も薫さんをやってるなんて本人は思ってなかっただろうけど。

他のキャストについて、土屋太鳳ちゃんの出演以外は前情報を入れてないまま観に行ったが、岸谷五朗さんが出てきて何だか嬉しかった。こういうちょっとクセ強めの役を見たかったのよ。あと、早乙女太一さんもね、わかりやすい悪役に振りきれている感じが良かった。

そして、土屋太鳳ちゃん。タカもユージも父親である可能性があるという設定で、こんな娘がいたらいいよね~と本当に思ってしまう、程よいおてんば感。アクションもできるし、ユージとの掛け合いもかわいかった。

これまでタカとユージのプライベートをまったく見せなかったあぶ刑事なのだが、今作ではあえて二人のプライベートな部分を見せている。娘かもしれない彩夏あやか(土屋太鳳)が加わることにより、「家族」が描かれる。そもそもタカとユージが一緒に生活をしている風景が新鮮だ。ユージが洗濯物を干す姿が見られるなんて。あ、でも冷静に考えると70代のおじいちゃんが二人で暮らしている様子なんて見てられない気がするが、なんでこんなにおしゃれに見えてしまうのだろう。

で、タカとユージ、どっち派?
高校生の頃は、ユージ→タカと変化していったんだけど、今はユージかなぁ。って誰にも聞かれてないけどさ。
何かこれ考えてて気づいたんだけど、キンプリのれんかい(アイドルグループKing&Princeの永瀬廉と髙橋海人のことです)のことを結局どっちも好きになっていくのと同じだなって。

まったく違うタイプの二人なのに、一蓮托生な関係ってところも同じ。
たぶんこれをわかってくれる人いないと思うけど。

初日にパンフレットだけは買って、帰ってからTVシリーズの最初からHuluで観て、確実に自分の中であぶ刑事ブームが再来している。
で、2回目の鑑賞に行って、アクスタ買おうと思ったら、売り切れていた。

だから、あのとき買っておけば良かったんだよぉ。

だらだらとまとまりのない文章ですみません。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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