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フランスの自家焙煎コーヒー
もう数年フランスに行っていませんが(今は行けないですしね)フランスに行くたびにコーヒーも飲んでいます。
フランスはイタリアと違ってコーヒーが美味しくない場合が多いですが(スペシャルティの人だとイタリアも評価されませんが1つのスタイルとしてイタリアはとても良い)、探してみると気合の入ったコーヒー屋も本当に少しですがあります。
フランスに行くのはワインがメインですので、コーヒーはおまけですが、日本以外のコーヒー屋に行くのは刺激的で楽しいです。
パリ
リヨン
ブルゴーニュ(ジュヴレ ・シャンベルタンなど)
シャンパーニュ(ランス、エペルネ、アンボネイなど)
アルザス(ストラスブール、コルマール、カイゼルスベルグなど)
ボルドー(ボルドー市、サンテミリオン、メドックの村いくつか)
南西地方(トゥールーズ、カオール)
ラングドック(カルカッソンヌ)
プロヴァンス(マルセイユ、カシー、アヴィニョン)
コート・デュ・ローヌ(シャトーヌフ・デュ・パプ)
もう何年も前のことではありますが、ワイン産地をいくつか周って上記の地域に行きましたが、自家焙煎のコーヒー屋はほぼないですね。パリに少しあるくらいなのではないでしょうか?フランスの中でも大きな都市であるリヨンや、トゥールーズ、マルセイユあたりにもない気がします(さがしてはいません。でもあるなら教えて欲しい)
フランスの中でもパリはコーヒーが飲める場所は非常に多いです。カフェやタバ(Tabac)というタバコ屋というか何でも屋がたくさんあります。
でも美味しいコーヒー屋は皆無と言って良いくらいないです。結構劣化した味わいのところも多いです。劣化してなければ日常の味ということで理解できるのですが‥
でもこれが普通なのでしょう。
少しづつ意識は変わって来ているとも言われますが、本当に少数派です。自家焙煎のコーヒー屋なんてのは多分数えるほどしかないと思います。
行ったことのあるフランスの自家焙煎店を紹介します。
紹介するお店は最後のお店のみボルドーで他はパリです。
クチューム〜COUTUME〜
日本にも以前あったクチュームは、フランスの自家焙煎店の中でもっともというか唯一知られた存在だと思います。
「パリで一番美味しいコーヒー」みたいなキャッチフレーズでしたね。クチュームの意味は習慣。
東京、青山にあったクチュームには何度か行きましたが、気づけば閉店。スチームパンクとかあって、水出しに力を入れたりと色々と試行錯誤していたように思いますが、撤退なんですね。オープン当初はお店で焙煎していなかった記憶がありますが、最終的にどうなったんでしょう?
パリで行ったクチュームは(その当時はまだ東京にお店もあった)、東京のお店とは随分と雰囲気が違いましたね。東京のお店は空間も広く上品なカフェといった印象でしたが、パリのクチュームはこじんまりとしていながらエネルギーのある、最新のムーブメントを自分達が作っているというようなウネリみたいなものを感じました。
エスプレッソはもちろん、ペーパードリップもあります。水出しコーヒーは売りの1つのようですが、東京のお店で飲んだ水出しコーヒーは今ひとつだったので、試していません。もしかしたらすごく良かったのかも。
パリで一番、というのはあながち間違ってないように思います。単純に味がメチャクチャ良いかというと、そんなこともないのですが、フランスのコーヒーの価値観を変えた(全体としては変わってないが)素晴らしいお店。
パリのサードウェーブの先駆者と言われていたみたいですが、何がサードウェーブなのかはよくわかりません。コーヒー豆の質にフォーカスを当てた最初の存在ということなのでしょう?
カフェ・ロミ〜Café Lomi〜
カフェ・ロミは、お店がなかなか見つけられず、途中、コーヒーの香りがしてきたので、この辺で間違いないと頑張って探したお店。
元々はプロ向けのロースターでしたが、現在はカフェも併設された店舗となっています。
カフェ・ロミはスマートでスタイリッシュ。パリのコーヒー屋で一番現代的というか、フランス的ではないかっこよさがあると思いました。もともとカフェはやるつもりはなく、契約上飲食スペースを用意する必要があったようですが、それにしてはかっこいいお店。
エスプレッソやエアロプレスを使っています。味はフランスのコーヒー屋の中で一番好感が持てました。
隣に座っていたフランス人に声をかけられて、せっかくだから自家焙煎のコーヒー屋ないかと聞いて教えてもらったお店は、ただのおしゃれカフェでした。あまり自家焙煎とかそういう部分を気にせずに来ているお客さんが多いのかもしれません(単に言葉が通じてないだけかも‥)
テン・ベルズ〜TEN BELLES〜
ベルヴィル・ブリュレリーという焙煎所があり、そこの創立者が経営しているのがテン・ベルズです。
朝早くまだ暗いうちから探して行ってきました。アメリでお馴染みのサンマルタン運河そばにカフェはあります。
こじんまりとした小さなカフェで、すごくオシャレとかそういうカフェではないです。すごく手造り感のある内装。味も派手さはない。シンプルなお菓子が美味しい(スコーンなど)
カフェ・ヴェルレ〜Café Verlet〜
1880年創業の老舗カフェ。新しいお店ばかりのパリの自家焙煎店の中、昔から焙煎をしているお店がありました。
カフェ・ヴェルレはルーブル美術館にほど近いサントノーレ通りにあります。
日本の昔ながらの喫茶店にも通じるような空気感。懐かしい気持ちにさえなります。山積みのコーヒー豆が並ぶ姿も、日本の昔っぽいロースターにありがち。
日本だとそういう喫茶店はネルドリップですが、カフェ・ヴェルレは当然エスプレッソです。
コーヒーの味わいはやはりクラシックな印象を受けますが、コーヒー豆自体はスペシャルティグレードのものですね。割に浅いロースト。
ル・マロンゴ・カフェ〜Le Malongo Cafe〜
歩いていてたまたま見つけたお店。その場で生豆を焙煎してくれるタイプの自家焙煎カフェです。ニースにあるコーヒー豆業者のマロンゴの直営のお店です。
高速焙煎機での自動焙煎にはあまり良いイメージはありませんけど、コーヒーは悪くないです。特別良いわけではないので、他に選択肢があるならあえて選ぶ必要はありませんが、自家焙煎店の少ないパリですので、変なコーヒー豆を買うくらいならマロンゴがいいでしょう。
高速焙煎とはいえ、結構時間をかけて焙煎しているのも良いところです。
カフェ・ピハ〜Café Piha〜
今までは全てパリの自家焙煎店でしたが、カフェ・ピハはボルドーにあります。多分ボルドーで唯一の自家焙煎カフェなのではないでしょうか?
そもそも自家焙煎店がボルドーにあると思ってなかったので、探そうともしてなかったのですが、ボルドーのシャトーを案内してくれた方になにげなく、自家焙煎のコーヒー屋ないですか?と聞いてみたら教えてくれました。
勘違いしてない?ただのカフェじゃない?とちょっと疑っていたのですが、ちゃんと自家焙煎のカフェでした。
お店の造り自体は、日本のカフェブームの時に増えたようなオシャレカフェみたいな感じで、雰囲気は良いですが、とてもコーヒーの焙煎をしている感じではありません。
ですが、店内奥にちゃんと焙煎機ありました。
ほっこりくつろげる空間で、コーヒーの味わいもボルドーらしい柔らかさが感じられます。
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