モーニングやランチはやらないことに決める(のも一つの考えですよ~) │ カフェ開業メソッドvol.03
さて、一人でお店をやる場合、まずとにかく極端な時間のムラを避けるべきです。
レストランであればもちろんランチやディナーは生命線であり、アイドルタイムの3時~5時あたりは休憩で店を閉めたりもするでしょう。しかしここで私が提唱するのは「全時間帯ウェルカム体制」であります。
ここはぜひ自らがお店をやる側という立場ではなく、自分が普段外食やお茶を飲んだりをする場合の意識や行動を振り返ってみてください。物凄い頻度でモーニングやランチの利用をするカフェや喫茶店ってそもそもありますか?
あ!名古屋の人・・・(笑)、
いや、でもそこは店主が一人でやっているお店じゃないですよね?
え?ある?じゃあ仮にあるとします。
いつ行ってもとても美味しい料理が揃っているお店があるとしてそこをランチでよく利用する場合、ランチ以外のティータイムや夜には行かず、自分の中でそのお店は「ランチを食べるお店」になってませんか?
これは心理的にも根拠はあって、モーニングやランチをするお店は十中八九ドリンクがサービスで付いていることと思います。この瞬間にここのドリンクは「無料」という脳内シールが貼られていたりしませんか?こうなるとランチ以外でお金を出してこのお店のドリンクだけをわざわざ飲みには行かないようになるかもしれません。
しかし今は『普及の時代』は終わり、『選択の時代』です。みなさんも「食事はここ、お茶はここ、ディナーはここ、酒ならここ、宴会はここ、友人とはここ、異性とはここ、中でも本命とはここ」とかあるでしょう。一人でやるお店でやはり適しているのは喫茶、または居酒屋ではなくバー、つまりドリンクメインのお店です。
仕入れ原価という側面から言っても、食材で3割程度ではセントラルキッチンや農園まで所有し、大量仕入れにより仕入れ単価が安く済んでいる大手チェーン店に太刀打ち出来ず、4割以上かけなければクオリティの差別化は難しいかもしれません。
しかしドリンクでガツンと原価をかけてみるとかなり圧倒的なものが生まれます。
また、食材のロス(機会ロス、廃棄ロスとも)や在庫管理、悩みの種は多いものです。
でもやはりそれより何より毎日2時間が勝負で、満席なんかになった場合のワンオペでのフード対応は無理がある、と同時に集客の機会ロスもすごいことになると思います。それよりはドリンクメインのお店で、「全時間帯ウェルカム体制」を確率するほうが得策だと思うのです。
はい、ここで気合十分元気モリモリな人は「うん、当然うちでも全時間帯ウェルカム体制でいくつもりだけど、そこにさらにランチもやるからあくまでもランチはプラスアルファってことだよ」って思うかもしれません。
しかしそうはならないというのが私の考えであり、繰り返しになりますが「選択の時代」に「ランチを出すと『ランチの店』」という認識がお客さんの脳内に勝手にくっつき、すなわち「全時間帯ウェルカム体制のお店」にもっていく場合は「モーニングやランチといった突出した存在を意識的に排除する」という方向がいいと思います。
なんとなく流れで次回はメニューの話になりそうな気がしてますが気が変わるかもしれません。