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Vol.15「モリよさらば~修業編エピソード2~」

丸山珈琲での修業が終わり、9月2日(土)、丸山珈琲のスタッフ全員が、わざわざ俺の送別会をしてくれた。

最初、俺は「まぁ送別会という名目で、夏の反省会的な意味合いもある会合なのだろう」などとうがった見方をしていたが、行ってみたら本当に最後まで俺の送別会的な趣旨だったんでビックリした。

予約してある焼き肉店に向かう前に、閉店したての丸山珈琲に集合だったわけだが、俺はここの店の豆で特に驚異的に旨いと思ったスマトラ・マンデリンと丸山ブレンドの二つ(ブラジル・サンヴェネディートは残念ながら売り切れだった)を250グラムづつ購入すべく注文すると、丸山さん本人自らが袋詰して、真空パックもしてくれて、「今日はもうレジをしめちゃったんで、これは持ってってください」という一言。

スマートでカッコイイ心遣いに感動。

大好物の焼き肉に食らいつきながら、俺は丸山さんの隣をしっかり陣取り、珈琲話をふりまくり吸収しまくり、丸山さんをはじめ他のスタッフのみなさんは逆に俺のことをいろいろと訊いてくるのだが、俺はすぐに珈琲話に戻し(笑)みたいな感じで、最後まで勉強になりまくりだった。

そして、こういういろんな話を訊いたりする時、丸山さんは本当にオープンで、全て明け透けに話をしてくれた。

スタッフのみなさんと別れを告げ、帰ろうとしたその時、丸山さんが近づいてきて、「この夏は赤澤さんがいてくれて非常に助かりました。これは本当に少ないんですが、給料ってわけでもなく、税金とか関係なく、僕の完全なポケットマネーからなんで遠慮なく受け取ってください。」と言い、「寸志」と書かれたものを俺にくれた。泣きそうになった。

神がかり的な縁で行き着いた、森の中にある世界一流のコーヒー店。

今後の自分の方向性を大きく左右する出会いに感謝するとともに、今日も明日も軽井沢の森の中にある素晴らしい店と素晴らしいスタッフの発展を祈ってやまない。

それとこれは加筆になるが、修業中にわざわざ軽井沢のこの店まで来てくれた人が知り合いで3組もいた。

大学時代の友人、バンドのお客さん、前職の同僚、全員が軽井沢が地元でもなんでもなく、本当にわざわざ来てくれたことになる。

細胞レベルで嬉しかった。わかりやすいくらい元気になった。

この場を借りてお礼を言いたい。ありがとう!

さて、この文明ロードは色々と書きたいことが山ほどありすぎて、それこそネタに困る、なんてことだけはありえなく、もしも俺が物書きなのであれば、それは好ましいことなのかもしれないが、だんだんとオープンが迫ってくると、こういったブログの更新もままならないほどの、殺人的な忙しさになるのもわかっているだけに、なるべく早めに「開業準備編」みたいなことや、「開業への思い編(!?)」みたいなものは書き終えておきたい。

ところで、絶対に書いておくべきことで、それこそ1番か2番に書いておくべきテーマとして、「どんな店なの?」っていうことをまだ書いていない。

これは知りたい人も多いだろう。ていうかこれだけ知りたい人が多いだろう(笑)。

こんな大事なことをわざと先送りにして、もったいぶってみたけど、そろそろいってみよう。次号より、珈琲文明の3大オリジナルコンセプト、我が店の命ともいえる超重要三本柱をいよいよ公開します。

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