スカタライツ結成前夜(スカ、ロックステディの歴史①)
ジャマイカで有名な音楽はレゲエですが、個人的にはレゲエの前に生まれたスカとロックステディが大好きです。
ジャマイカのジャズ・ミュージシャン達が作り上げた真にオリジナルな音楽スタイル。そして、何よりも分かりやすいカッコよさ。
ジャズ+カリブ海+センスの良さ=スカ、ロックステディといった感じでしょうか。
一度カッコよさにはまると、もう抜けられません(笑)。
まず、アップテンポでカッコよさ溢れるスカが誕生しました。
その後、スカはゆっくりとしたリズムで綺麗なメロディのロックステディへと変化していきます。
今回からシリーズで、時代を追って、スカ、ロックステディの魅力についてお伝えできればなと思います!
スカ誕生前
1950年代、ジャマイカではアメリカのリズム&ブルース、ジャンプ・ブルースが流行っていました。レコード店がステレオでおススメの音楽をガンガンかけるサウンド・システムというスタイルがあったのですが、徐々に自前で音楽を作って売り始めました。
当初は、アメリカのジャズやリズム&ブルースなどをカバーしていましたが、その中からスカという音楽が生まれました。あの裏打ちのリズム、これぞジャマイカといった音楽の始まりです!そのスカを作ったバンドが、その名もスカタライツ(The Skatalites)です。
スカタライツの代表的メンバーは、トロンボーンのドン・ドラモンド(Don Drummond)、サックスのローランド・アルフォンソ(Roland Alphonso)とトミー・マクック(Tommy McCook)、キーボードのジャッキー・ミットゥー(Jackie Mittoo)で、いずれもが凄腕のジャズ・ミュージシャンです。
スカ誕生前、ジャマイカのジャズ・ミュージシャン達は、主にホテルのラウンジで欧米から来る観光客を相手に演奏する仕事をしていました。
後にスカタライツを結成することになるメンバー達もそういった仕事をしていましたが、なんと彼らがまだジャズを演奏していた時の録音が残っているのです!
「Jazz Jamaica From The Workshop」
まずご紹介するのは、「Jazz Jamaica From The Workshop」というアルバムです。
このアルバムに参加しているのは、ドン・ドラモンド、ローランド・アルフォンソ、トミー・マクックというスカタライツの中心メンバーとなる面々です。
その他にも、スカタライツのメンバーではありませんが、ジャマイカを代表するギタリストのアーネスト・ラングリン(Ernest Ranglin)やピアニストのセシル・ロイド(Cecil Lloyd)など、すごい面々が参加しています。
そんなアルバム「Jazz Jamaica From The Workshop」から、おススメ曲を3曲ご紹介したいと思います!
「Serenade in Sound」
「It Happens」
「Calypso Jazz」
「I Cover The Water Front」
もう一枚、「I Cover The Water Front」というスカタライツのメンバーが参加しているジャマイカ・ジャズの名盤があります。
このアルバムはリーダーがセシル・ロイドで、スカタライツのメンバーからはドン・ドラモンドとローランド・アルフォンソが参加しています。
このアルバムから、おススメ曲を2曲ご紹介したいと思います!
「I'll Remember April」
「I Cover The Waterfront」
スカタライツ結成前の雰囲気は感じていただけたでしょうか?
こんな最高なジャズ・ミュージシャンたちが、この後、スカやロックステディを作り上げていくのです!!
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