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旧市街の市場の横の路地のカフェには、にぎわいという舞台設定があった

この、よしなしごとを書くマガジンの名前を「旧市街をさまよう」としたのだったが、何か既視感があるなあ、とモヤモヤしていた。今朝、思い出したのが、季刊「旅行人」という雑誌だった。今、手元にあるのだが、2005年秋号の特集タイトルがまさに、「旧市街をさまよう」。

旅行人2005年秋号

ああ、これだったんだ。16年前とはいえ、まったく同じなのもどうかと思い、新マガジンの名前を」旧市街を歩きながら」に変えた。今いち、しっくりこない感じもあるので、もしかすると、また違う名前にしてしまうかも知れない。

「旅行人」は、インド旅行記などで知られる作家の蔵前仁一さんが編集していた雑誌。定期購読したことはなかったが、この旧市街特集とカレー特集は今も本棚にある。コロナ禍期間に行った蔵書大量整理でも生き残った、お気に入りだ。

その旧市街特集の表紙写真は、エジプト・カイロの「フィシャーウィ」というカフェ。カイロの場合、いわゆる旧市街というと、「オールド・カイロ」と言われるコプト教会などが集まるエリアと、フィシャーウィがある「イスラミック・カイロ」があるので少しややこしいが、相対的に新しい街のイスラミック・カイロも旧市街と言っていいだろう。
カイロ有数の観光スポットのハーン・ハリーリ市場に隣接するフィシャーウィは、まさに旧市街の路地に座席が並んでいて、カイロの中でも独特なカフェだ。新市街に住んでいたカイロ時代、気分を変えたい時にフィシャーウィに行って、水タバコをくゆらせながら、ぼおっとした時間を過ごしたものだった。

路地にある座席で談笑

夜には、友達と食事をした後に寄ることが多かった。夏の夜、もの売りのかけ声を聞きながら、涼しくなった風を感じながらのカフェでの語らいは楽しかった。中東のカフェの話になると、止まらないので、きょうはこの辺で。


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