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トルコ南東部を行く⑩--遺跡の上に立つミュージアムホテル

アンタキヤ郊外の岩山に掘られた聖ピエール教会から下り、幹線道路をわたった場所にハタイ考古学博物館があった。この場所は、2010年に世界有数のモザイク画が見つかった場所。ホテル建設中の出来事で、建設はそのまま進められ、モザイク画の上にホテルと博物館があるという稀有なスタイルが出来上がった。

ホテルのロビーや客室から遺跡が見下ろせる

紀元前300年、セレウコス朝時代に建設されたアンティオキア(アンタキヤ)。ローマ帝国、ビザンチン帝国の時代に多くのモザイク画が制作された。2010年にその一部が発見され、10年近い調査期間を経て、博物館で公開されている。

博物館に展示されるモザイク画

素人目に見ても見事なものだ。モザイク画というと、チュニジアの首都チュニスにあるバルドー美術館にあるものも素晴らしかったという記憶があるが、これは勝るとも劣らない。
さらに、この博物館のシンボルといえるのが、ヒッタイト帝国の王、シュッピルリウマ一世の石像。

ヒッタイト王の石像

なんともいえないユーモラスな表情をしていることから、博物館の「顔」になったのだろう。ミュージアムショップには、Tシャツやら置物やらキャラクター商品が売られていた。

ペルシャ陶器も展示

個人的に大好きな中世のペルシャ陶器も展示されていた。現在のイラン北東部で多く制作されていたものだ。当時のペルシャ陶器の交易範囲の広大さを改めて感じた。

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