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トルコ南東部を行く⑨--キリスト教が始まった頃からある教会

ホテルでの朝食を食べながら、きょうはどこへ行こうかと考え、まず、街の北方にある「聖ピエール洞窟教会」に行ってみることにする。初期キリスト教時代の布教の拠点だったという、アンタキヤを代表する史跡だ。
ホテルから、歩くと結構かかりそうだったが、晴天で風もさわやかだったので歩いて行くことにする。

アンタキヤ名物かぼちゃデザート

商店が並ぶ街道を歩いていくと、きのう食べたアンタキヤ名物のかぼちゃデザート「カバク・タトルス」が売られていた。サクサクとした独特の食感の記憶がまだ口に残っている。

アンタキヤで見かけたかぼちゃ

原料のかぼちゃはかなり大きいものだった。これが、あんな繊細な味のデザートになるというのが驚きだ。
陽がだんだん高くなり気温が上がってくる。バスを使えばよかったかな、とも思い始めたが辛抱して比較的単調な直線道路を進む。
前方右手に見えてきた山の洞窟に作られたのが「聖ピエール教会」。階段になっている歩道を登って、入り口までたどり着く。

聖ピエール洞窟教会

布教のフロンティアにやってきた初期キリスト教の信者たちは、この洞窟の中で、祈り、生活していたのだろうか。ひんやりとした冷気を感じる。聖地という場所が発する、空気感が肌を通じて伝わってくるようだ。見学を終えたころに、トルコ人観光客グループがやってきて、一気ににぎやかになった。

教会から見渡せるアンタキヤ市街

教会から見下ろすアンタキヤ市街の眺めも素晴らしかった。現在の市街地はずっと南方ではっきり見えないが、ローマ時代など古代の市街地はこのあたりだったらしい。近くには、その遺跡の上に作られたハタイ考古学博物館があるという。せっかくなので、のぞいてみることにする。

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