見出し画像

ヨシタケシンスケ展と上田映劇

上田市立美術館(サントミューゼ)で開催中の「ヨシタケシンスケ展に行ってきました。

以前、虹色のかめと花笑のさるさんが記事にされていて、ぜひ行ってみたいと思っていたのです。
やっと長野県にもやってきました。

ヨシタケシンスケさんの本は、そんなに持っていません。
でも、当店で定期購読している『暮らしの手帖』でイラストの連載をされていて(『みらいめがね』)、毎号届くたびに、荻上チキさんの本文よりもまずヨシタケシンスケさんのイラストを真っ先に見てしまうのです(チキさんすみません)。
世の中の様々な問題を、独特のユーモアと優しくかわいらしいタッチのイラストで、柔らかくクスッとさせながら考えさせてくれる、そんな彼の頭の中を、ちょっぴり覗くことができる今回の企画展。

初めて訪れたサントミューゼ。

ワクワク

会場内は撮影OK。
まずは愛用のメモ用紙に描かれた膨大な量のイラストに圧倒されます。

いつもこうやって何か描いているのだろうなあ。

学生時代に作った映像作品なども展示されていて、その中にとっても気になる作品がありました。
こちら。

WING
自分を守る翼
建物のスミを見つけうずくまると、外界と完全に遮断される。

映像作品は撮影NGでしたが、街中に何やらゴツい翼を背負った男性がいて、突然隅っこの一角に向かって走り寄って座り込みサッと翼を畳むと、隅に置いてある箱にしか見えなくなる、という映像でした。
ああ、こういう翼欲しくなる時あるかも……などと眺めます。

そして終盤に展示されていた『西日』という作品にも惹かれました。

『西日』
西日が当たってまぶしそうなおじさんです。

窓際、なのでしょうね……。
光りの当たり具合、表情、姿勢、絶妙です。

ヨシタケシンスケさんの数々の作品ができるあがるまでの、様々な資料やアイデアが展示されており、小さな子供たちと大人が一緒に楽しめるコーナーも所々に設置されて、心温まる中にもしんみりと考えさせられる素敵な企画展でした。

そして出口へと向かう通路にあったこのイラストメッセージ。
涙が出そうになっちゃいました。

これだから、わたしはヨシタケシンスケさんが好きなんだなあ。

最後に、「あなたのみらいはこれかもしれない!」との表示と共に、くじ引きのように手を入れて1枚取り出す壺が。

わたしが引いたのは「きぐるみ刑事(デカ)」。
同行した姉が引いたのは「たんけんか」。
我々姉妹、2人とも50代なんだけど、これからまだ何かになれるかもしれない!


そして、もう一つのお楽しみ、「上田映劇」さんへ、いざ。
こちらも、たけうちさんが紹介されていて、いつかいくぞ~! と思っておりました。

入る前からタイムスリップ感満載です。
たけうちさんの記事を読んで写真で見てはいたものの、実際に目の前にするとその歴史を感じる外観に圧倒されます。
上映前の待ち時間に外のベンチに座っていたお洒落なご婦人まで映画館の一部のようでした。

階段下を利用した雰囲気ある一角

長野市にも日本一古いと言われる「長野相生座・ロキシー」がありますが、上田映劇はなんだかとてもアート感が漂っていて、テンション上がります。

上映予定の掲示もトイレ案内もステキ。

肝心の映画は、『僕らの世界が交わるまで』を鑑賞。
主演のジュリアン・ムーアは大好きなのですが、『ことの終わり』『ハンニバル』『めぐりあう時間たち』『キングスマン:ゴールデン・サークル』ほどのインパクトがなく、今回は映画の感想が書けません。
すみません。
とはいえ、何も考えずにひたすら映画館でスクリーンを眺めるひとときは尊いものでした。
外光と世間とスマホと日常から遮断されて過ごす1時間半。
このたった1時間半を、なかなか作り出せないのはなぜなのでしょう。

またゆっくり訪れて、いろんなお店やいろんな映画を楽しみたいと思った一日でした。
「楽しいことを考える練習」、していかなくては。

以上、上田市で過ごした休日のご紹介でした!



この記事が参加している募集

休日のすごし方

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?