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眠りにまつわるエトセトラ

ここ3年ほど風邪を引いていません。以前はしょっちゅう風邪を引き、年に2度もインフルエンザにかかったりしていたのに。
「マスク、手洗い、3密回避」のおかげもあるけれど、きっと毎日8時間も寝ているからです。

3年前コロナが流行り始めたころ、「コロナでなくとも体調不良になること自体が、なかなかの面倒くさい事態を引き起こすご時世だ」と感じたわたしは、免疫力UPのために「1日8時間睡眠の確保」を最優先事項に決めました。
どんなに忙しくても、とにかく8時間は寝る、絶対に。
とはいえ、なにも改めて最優先事項にしなくとも、もともとよく寝るタイプなので、よほどのことがない限りはほぼ達成しております。

若い頃勤めていた職場では、出社すると徹夜で泊まり込んだ社員が歯磨きをしながら登場したり、「もう何日もほとんど寝ていないよ」と虚ろな目で訴える人がいたり、「睡眠時間が少ない=仕事をしている」という雰囲気が漂っていたので、「私は昨夜けっこう眠りました」とはとても言えませんでした。
もちろん、昔は徹夜もしたけれど、睡眠不足だとパフォーマンスも落ちるし、結局その後に体調を崩して寝込むことになる確率が高いから元も子もないんです。わたしは心の容量も狭いけれど、体が無理できる限界値も低いようです。

寝る時間が長いということは、当たり前ですが起きている時間が短いということで、短い活動時間にやるべきことを詰めるのだから、良く寝る人だってそれなりに忙しい、というのが「寝る派」であるわたしの小賢しい言い分です。
1日24時間を、どんな配分でどう過ごすかは一人一人の裁量に任されていて、意外とそのコントロールは難しいです。

ところで、わたしは朝5時頃に目が覚めて朝食はもりもり食べ、夕方から元気がなくなって夜9時台には寝る、という完全な「朝型人間」ですが、同じ親から生まれて同じ家庭で育った姉は、朝は食欲がなく午後からスイッチが入り、早く寝るのはもったいない気がする夜更かし大好きな典型的「夜型人間」です。
『内臓とこころ』(三木成夫 著)によると、体内時計が1日24時間(太陽リズム)ではない、約25時間(月リズム)のタイプがあるらしく、24時間単位で回る人間社会において、1日ごとに約1時間ずれていくこの「月リズム」の人々が、いわゆる「夜型人間」と言われているのではないか、というのです。太陽系の一部であり、月の引力の影響も受けている地球上にいるのだから、たしかにそういうリズムもあるのだろうなあ、と納得。
さらには、多くの生物がしているように、活動時間を変えて棲み分けを図っている可能性もあるというから、人間という生物もけっこう考えています。

いずれにしても、朝型も夜型も睡眠時間も、人ぞれぞれ自分に合ったものがあり、それを自らが把握して調整することが、社会生活を快適に営むための重要なポイントになりそうです。

ちなみに睡眠時間は、少なすぎても多すぎても死亡リスクが高くなるんですって。だから、自分にとって「ちょうどいい睡眠時間」を探すのが先決。だけど、「ちょうどいい睡眠時間」でも、「死なない」ってことはないですから、あまり気にしないのが一番だと思う春眠暁を覚えずの季節です。

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