野反湖キャンプ場、ゆるキャンパーの幸せな晩餐
午後3時過ぎに野反湖キャンプ場へ着いた我々は、湖畔の散策を終えて5時頃から焚き火をはじめる。しかし、集めた枝が若干湿っていたようでなかなか火がつかず、着火剤を買いに妻が売店へ走ることに。
着火剤であっという間に着火したので、割り箸に刺した焼きマシュマロからお楽しみの晩餐の開始だ。同時にバーナーで湯を沸かして紅茶も入れる。家では豆から挽いたコーヒーを呑む派だが、キャンプではティーバッグの紅茶が活躍する。なぜなら、キャンプ場ではどれだけ楽を出来るかを考える、ゆるキャンパーだからである。ミルやドリッパーを持ち込んでコーヒーを淹れる、という意気込みは持ち合わせていないのだ。
マシュマロは、表面が少し焦げるぐらい焚き火で炙ったぐらいが、内部がトロトロになっておいしいと判明。しかし油断をすると、着火して青白い炎に包まれてあたふたする。それを見た夫は、マシュマロは着火剤になるのではと言い出す。食べ物を粗末にするのはとても抵抗があるが、コスト的に市販の着火剤を使用するより安いのはたしかだ。
前菜は、ローソンで購入したおつまみのスモークタンだ。焚き火で軽くあぶると、まるで焼肉のタン塩の香りがして、200円とは到底思えないクオリティーだ。良いキャンプ向き食材を発見して嬉しくなる。1パックでは足りなかったので、次回は2パック買ってこよう。
いよいよ本日のメイン、セブン-イレブンの金のハンバーグの登場だ。これは前回のキャンプでも食べているので、味は間違いない。ボイルに多少時間がかかるので、早目に準備するのがコツだ。
ハンバーグを食べ終わった後、残ったデミグラスが勿体ない。そういえば、売店にレトルトのご飯が売っていたはずと思い出した妻、再度売店へ走る。まだ開いていてよかった。設置されたレンジの恩恵で、ほかほかのご飯とデミグラスのハンバーグをキャンプで頂けるなんて、最高過ぎだ。売店はレンジのほかに冷凍食品やレトルト食品も複数置いているので、手ぶらで来てもまったく問題ない。我々のような料理をしないキャンパーにはとてもありがたいキャンプ場だ。もちろん、バーベキュー用品もレンタル出来て食材も販売しているので、本格的にキャンプを楽しみたい人にもお勧めできる。
締めに味噌ラーメンを分け合って食べると、すっかり日が暮れて冷えてきた身体が温まってくる。スープに残ったご飯を投入したらこれもまた絶品だ。ゆるキャンパーの夕食は、いつもこんな感じだ。頑張らず、些細なことに嬉しくなって幸せを感じる。
焚き火の炎を見ていると、次第に眠くなるようなリラックス感がある。音楽もかけないし、アクティビティは何もしないけれど、炎を見ているだけでちっとも退屈しないのだ。そしてキャンプは、一定の時間自然の中に身を置いていられることが醍醐味だ。日帰りハイキングでもスッキリできるけど、一泊するとさらに自然のエネルギーを身体に取り入れられるのでリフレッシュ感がだいぶ違うし、多くの発見がある。人口密度の高い地域で暮らしていると、人が少ない地域に来ることはストレスを緩和する。そう、レトルト食品が普段の何倍も美味しく感じるのは、焚き火の炎と自然の力によるものなのだ。快適なホテルに宿泊して、ご当地グルメを楽しむ旅行も楽しいと思うが、不便な場所にわざわざ赴いて野外に泊まり、焚き火でレトルト食品を楽しむことはやめられそうもない。
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