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キツネが走る夜。

注)トイレの手洗いに潜んでるのは猫です。笑
まだ小さくて拾ったばかりの時のラテ。


さて、、、
このご時世に、旦那さんは煙草を吸う。

別に無理してやめなくてもいいと思っているけれど、少し気難しいオーナーさんからお借りした賃貸一軒家な住まいなので、煙草は二階のベランダでお楽しみいただいております。

寒い夜や雨の日でも外で煙草を吸う後ろ姿は、
けなげささえも感じます。笑


このところ夜も少し寒さが温んできたので、
遅めの夕食後に一服を満喫している所へ
煙草吸わない私もお邪魔し、
夫婦の語らいという名の「ただただ、いろいろがシンドイ。を繰り返す会話」をしておりました。

ベランダから外を眺めつつ青白い煙をふかしていた旦那さんの隣で、私は出来るだけ副流煙を避けつつ夜空の星を伺っていると、

んん?? …ぁああ???
という、素っ頓狂な声を発し始めた旦那さん。

これは、とうとう様子がオカシくなったかと一瞬ひるみました。
ど、どうした!?

旦那さんの口から出た言葉は、
キツネ。キツネ。。。

まずい。キツネ様に魅入られてしまったのかっ(꒪д꒪)と思ったけれど、指差す先にチラッと見えたのは動物の黄色くて太めの尻尾。

いま、キツネが走った!!!

確かに、すぐそばに山はある。でも、結構…というか、かなり住宅地だぞ、ここ。

しかし、秋口にクマが出たぞ騒動あったし、
しょっちゅう女性の悲鳴というか断末魔の声に近いような、きゃーっ!という鹿の鳴き声が聞こえてくるし(本当に最初はビックリした。笑)、
一本山側の道を健康のために歩いてた時なんか人間の親子が立ってるけど幽霊?って思ったら鹿の親子が静かにスックリ立ってて慌てて回れ右したし…と、
ここは野生の王国?であることは間違いない。

あれ、犬?
いや、犬じゃねえな。
やっぱりキツネやん!

2人揃って息を潜めて凝視していると、
向かいのアパートメントのクルマ伝いにうろつきながら、
やがて誰かから逃げるように走り去ったキツネさん。

姿が見えなくなるまで見送ると、
おおー!!見ちゃったね!
っと2人でのけぞった。

あれっきりなんどけど、
…また会いたいな。


#エッセイ #野生動物 #きつね #キツネ #住宅地

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