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Eagle's Eye 第2節 vs西宮 プレビュー

第1節の香川戦を1勝1敗としたFE名古屋。
次節はB2西地区の優勝候補筆頭にも挙げられる西宮ストークスとアウェイで対戦します。
FE名古屋としてはB2西地区の優勝を争う上では負けられない相手です。対する西宮としても、新加入の外国籍選手が揃っていないとはいえホームの開幕戦は連勝で飾りたいところでしょう。激戦必至の第2節について、見どころをまとめてみました。

西宮ストークスについて

西宮

<昨季の成績>
 29勝18敗(勝率61.7%)B2中地区2位(全体5位)

<オフの動き>
 古野電気を新たなビッグスポンサーとして迎え、チームの主力を残した上でさらなる補強を敢行。アジア特別枠となった劉瑾を除き、外国籍選手は総入れ替えとなりました。ただし、コロナの影響で新加入の外国籍選手はまだチームに合流できておらず、現状は前述の劉瑾と特例の追加契約ルールで加入したアレクサンダー・ジョーンズでしのいでいます。
 日本人選手では、大阪から今野翔太、琉球から福田真生、信州から渡邊翔太と、B1クラスの選手をロスターに加えました。昨季ブレイクした岸田篤生の存在もあり、谷直樹、道原紀晃、松崎賢人の西宮三銃士のポジションも安泰とはいえないほどチーム内の競争も激化しています。誰が出てもクオリティが落ちない選手層の厚さはB2屈指といえるでしょう。

<チームのスタイル>
 新加入の外国籍選手が合流していない現時点では、ジョーンズを上手く活用しながら日本人選手が積極的に仕掛けるスタイルをとっています。具体的には、両サイドのコーナーにシューターを配置して相手のディフェンスを広げた上で、ハイポスト~トップ(3Pラインの頂点)の位置に立たせたジョーンズのスクリーンを使ってズレを作り出してきます。それを警戒してジョーンズにマッチアップしている選手が一歩引いてしまうと、ジョーンズのミドルシュートが刺さるという厄介な形です。
 ディフェンスは特に珍しいことをしているという印象はありませんが、とにかくプレッシャーが強いです。これだけ継続してプレッシャーをかけ続けられるのは、選手層の厚い西宮ならではの強みであると思います。

<西宮の第1節のハイライト>

・第1戦

・第2戦

注目点① 香川戦からの変化

 前述した西宮のオフェンスのスタイルは、先日対戦した香川ファイブアローズととても良く似ています(外国籍ビッグマンが1人しかいないチームの宿命かもしれませんが…)。香川戦では、アンドリュー・フィッツジェラルドやブラッドリー・ウォルドーの脚があまり動いておらず、相手のスクリーンプレーに上手く対応できない場面も多々見られたFE名古屋ですが、西宮戦ではどう修正してくるでしょうか。正直、たった一週間で選手のコンディションが急激に良くなることは考えにくいので、多少なりともディフェンスのルールに手を加えることになるのではないかと思います。例えば、相手の日本人選手のペイントエリア外からのプルアップジャンパー(ドリブルからそのままジャンプシュートを打つプレー)は捨てて、ゴール下と3Pに特化して守ることも一つの方法かもしれません。

注目点② フィッツジェラルド不在時のオフェンス

 すでに発表があった通り、西宮との第1戦はフィッツジェラルドが出場停止。香川との2試合で両日とも20得点以上を記録していた選手だけにこれは痛いです。こうなると、FE名古屋がどうやってオフェンスを組み立てていくのかが気になるところですが、香川戦を振り返ってみてもその答えを見つけ出すのは難しいです。ジェロウム・ティルマンの1on1や、杉本慶とウォルドーのピック&ロール、ソウ・シェリフの速攻など随所に良いプレーはあったものの、いずれも単発の印象が強いです。この短い準備期間で、フィッツジェラルド不在時の軸となるオフェンスを見つけられるか、コーチ陣の手腕に期待しています。
 また、どのようなオフェンスを採用するにしても、個々の選手について積極性の向上が必要だと思います。考えすぎかもしれませんが、先日の香川戦では、まだ選手同士に遠慮があるのではないかと思えるほど消極的に見える場面もありました。ボールを持っている選手もボールを持っていない選手も、リングに向かう意識は常に持ち続けてほしいと思います。

注目点③ アレクサンダー・ジョーンズ対策

 特例による短期契約でプレーしているアレクサンダー・ジョーンズですが、愛媛との2試合を見る限り、短期契約にするのがもったいないほどコンディションが良い印象です。八王子や茨城でプレーしていたときよりも身体が絞れているのか、インサイドのパワーだけでなく機動力もそれなりに備えています。彼に対して、特にフィッツジェラルドの不在時にどう守るのかが喫緊の課題といえそうです。
 ウォルドーでは横の動きについていけず、ティルマンやシェリフではパワー負けする恐れがあります。もし西宮がジョーンズのポストプレーで押してくるのであれば、どうしても複数人で守る必要が出てきそうですが、そこで生まれたズレを使ってフリーで3Pを打たれてしまいかねません。他のエリアからは打たせてもよいが確率のよいコーナーの3Pだけは打たせない、あるいは、この選手には打たせてもよいがあの選手には打たせない、というような割り切りも必要かもしれません。
 あるいは、香川との第1戦での逆転に貢献した2-3ゾーンを敷くという手もありますが、対する西宮も愛媛との2試合で2-3ゾーンの攻略に手を焼いており、確実に対策をしてくると思われます。相手を戸惑わせる目的で時々使うのはよさそうですが、1試合通して2-3ゾーン主体で戦うのはリスクが大きいと思います。

まとめ

 先日の香川戦の負けの後で、相手は強敵西宮、しかも第1戦はフィッツジェラルドが出場停止とあって、だいぶ悲観的なプレビューになってしまいました。ただ、試合に出ている選手たちのポテンシャルでいえば決して負けていないと思いますし、まだ攻守ともにベクトルが揃っていない印象のティルマン、ウォルドーといった外国籍選手たちが噛み合ってこれば、やはり外国籍選手の数が多いFE名古屋の方が優位といってもよいと思います。
 西宮は愛媛との2試合で自信をつけてこの試合に臨んでくると思いますが、それに対して受けに回ってしまうと、西宮の日本人選手の積極的な仕掛けやディフェンスのプレッシャーに押し負けてしまいかねません。そうならないように、自分たちのバスケットに自信を持って、強い気持ちでプレーする姿を見せてほしいです。

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