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No-20 駐車場の消火設備

マンションの駐車場には自走式の駐車場、機械駐車場、ガレージ駐車場、地下駐車場、青空駐車場、ピロティー式駐車場、タワー型駐車場など様々ですが形式による消火設備に違いはなく、駐車場の階数と面積で消火設備の義務があります。

消火設備の種類は2つ

駐車場に設置する必要がある消火設備は
1、警報装置
2、消火設備
です。

設置義務

消防法では駐車場について以下のように定めています。
消防法施行令第13条において、地階又は2階以上の階で 200 ㎡以上1階で 500 ㎡以上屋上部分で 300 ㎡以上、昇降機等の機械装置で車輛を駐車させる構造で収容台数が 10 台以上 の駐車場においては、次のうちいずれかの消火設備を設置することが規定されている。

図にすると覚えやすいと思いますよ。

「地上500、屋上300、その他は200、機械は10台」と覚えればOKです。

消火設備の種類

○ 水噴霧消火設備
○ 泡消火設備
○ 不活性ガス消火設備
○ ハロゲン化物消火設備
○ 粉末消火設備

水噴霧消火設備は霧状の水で消火します。
スプリンクラータイプです。

汎用性が高く自走式の駐車場でよく見かける泡消火設備、粉末消火設備です。
文字通り消火剤が泡、粉の違いですね。

その他のガス系の消火設備は人気が少ない場所に設置されます。
多量のガスで燃焼を断ち切るため、酸素が無くなり消火している人が酸欠死する可能性があるためです。
この程度の知識で十分です。

警報設備

消火設備とは設置基準が異なります。
ポイントは無人になることが多い、駐車場故に自動火災報知設備の設置が必要になる点です。

自動火災報知設備を設置することが必要な駐車場について規定されている。例えば、延べ面積500㎡以上の場合、地階、無窓階又は3階以上の階で、 床面積300㎡以上の場合、地階又は2階以上の階のうち、駐車のように供する部分の存する階 で、当該部分の床面積が200㎡以上の場合などである。
(この部分は覚える必要はありません)
また、延べ面積が1,000㎡以上の駐車場においては、消防機関へ通報する火災報知設備の設置が規定されている。
重要になるのは消防機関へ通知が規定にあることです。
*マンションにもありましたよね。

感知器

警報装置で重要になるのは感知器の種類です。
駐車場の高さにもよりますが、感知器の設置高さによって使用できる感知器の種類、設置台数間隔が異なり細かく定められています。
(これも覚える必要はない)

差動式スポット型、差動式分布型、補償式スポット型、定温式スポ ット型などがありますがありますが汎用性が高い差動式分布型は万能です。

地下駐車場は排気ガスや熱が篭りやすい環境のため、「煙感知器」や「炎感知器」は使用されず、「熱感知器」が用いられることも覚えてください。

これ以外にも駐車場は消防法で細かく規定がありますが、建築士レベルで求められる内容です。
マンション管理士や管理業務主任者では必要ないと言えます。

次回はマンションの開口部について説明します。


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