マンション管理士試験に受かる勉強とは
マンション管理士の試験に求められることは理解です。
暗記だけでは合格点を取ることは難しい足切り点(上位10%)が毎年設定されています。
市販されている参考書は基本が中心です。
しかし、それだけでは所詮、平均点。
どこまで区分所有法、適正化法、標準管理規約を理解しているかを問われます。
その上、問題は長文、難解な問題文、似たような選択肢からの選択、最近では複数回答を求める主題も増えているようです。
例えば、理事と監事が辞任した時の理事会の対応方法について次のような問題があります。
答えは4番です。
その理由は理事は誰が決めているか言うことです。
理事の選出は総会で決めることが区分所有法で定めています。
そのルールを破ることはできません。
ただし、規約で辞任時に補充する理事は理事会で選出することが出来ると定めてあれば可能になります。
このように設問の条件が少し変わるだけで答えを簡単に変えることが出来ます。
では監事の場合はどうでしょうか。
監事が辞任した時の新規監事の選出方法でできないことは何か。
1、総会で退任時の補充監事を決めておく
2、規約に監事辞任時の理事以外から選出する方法を定める
3、臨時総会を開催し監事を選出する
4、理事会で理事のひとりを監事に選出する
答えは4番です。
この問題を解くカギは理事会と監事の関係にあります。
監事の役目は理事会、理事の活動の監視です。
そのため、理事、監事は総会で決められます。
理事会の中から監事を選ぶことは、監視される立場の中から監視する役目に就任することは役割の観点から好ましくないとしています。
そのため、規約に後任監事の選出方法として「理事会で理事のひとりを監事に選出する」と定めること自体が違法性があるとなります。
理事と監事の役目を理解していないと答えられない問題です。
マンション管理士は暗記だけでは合格できない理由は、様々な条件で解答が変わる問題が多く出題されるためです。
民法の問題に似ていますよね。
暗記だけでは所詮、平均点。
それぞれの項目の「なぜ、このように決められたか」を知ることが非常に重要なことです。
マンション管理士試験に受かりたければ、ひとつひとつのテーマを深く理解することが必要になります。
特に区分所有法や標準管理規約は民法と関りが深く、それぞれの定めには民法が背景にあります。
民法だけ、区分所有法だけを単体で勉強しても時間ばかりかかり無駄の多い勉強法です。
以上
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