見出し画像

No-13 共用階段で覚えること(2)

前回は階段の設置義務についてお話ししました。
今回は階段で覚えるべき規格です。
特に考える必要ない暗記です。
階段を利用する時に、意識的に頭の中で確認する習慣を付けることが大事です。

階段の幅

室内階段

120㎝
廊下の規格が片側居室で120cmでしたね。
同じ数値です。
廊下の延長に階段があると覚えると分かり易いです。

正確には直上階の居室の床面積の合計が200㎡を超える地上階では120cm以上と建築基準法では定めています。
*「直上階の居室の床面積の合計が200㎡を超える地上階」が出てきましたね。この規格は階段ではよく出てきます。前回は直通階段の設置数が2か所以上を緩和する条件にあった規格です。

屋外階段

90cm
直通階段にあっては90cm以上、その他のものにあっては60cm以上です。
マンションは屋外階段の採用率が高く、ここで覚える数値は90cmです。(直通階段の緩和を利用しているマンションが多いため➡前回参照)

地階への階段

居室の床面積の合計が100㎡を超える地階への階段は120cm以上です。

階段の幅はどこからどこまで

これも良く出題されますが、手すりの幅と関係して覚えます。

階段の勾配

意外にこれまでに試験には出ていませんが、幅が120cm以上の階段では40度です。
それ以外では46度です。
マンションによっては階段の勾配がきついマンションもありますが、この角度超えることはありませn。
これは蹴上と踏面と関係するのですが、参考程度に覚えておくと良いでしょう。

蹴上と踏面

「けあげ」と「ふみづら」階段の段の部分の名称と寸法のことです。

蹴上20cm、踏面24cmが120cm幅の階段の規格です。
これまでに1度試験に出たことがあります。
階段120、20、24で覚えてください。
*マンションでは1F部分の高さが他の階(居室)より高いことが多く、そのため、1階から2階への階段数とそれ以外の階の階段数が異なっていることがありますが、勾配や蹴上、踏面を共通にするために1階部分の階段だけが曲がり階段になることもあります。

階段の踊り場の幅

原則階段の幅と同じです。
階段幅が120cmであれば踊り場も120cm、階段幅が90cmであれば90cmです。
踊場の設置義務は設備によって異なりますが、高さが3、4mごとに踊り場の設置義務がありますが、マンションの場合、各階の高さが3m程度で踊り場の設置義務があるわけではありません。
構造上、直線の階段を設置するスペースがないため、階段の途中に踊り場を設置して方向を変えています。

*駅の階段は3mごとに踊り場があります。

手すりの設置義務

踊場の手すりの設置義務は次のように示されています。
階段及びその踊場の両側(手すりが設けられた側を除く。)には、側壁又はこれに代わるものを設けなければならない。
要は、階段も踊り場も必ず、どちからに手すりが必要だと言うことです。

建築基準法で定められている階段寸法は最低限確保が必要な寸法です。安全面を考え、上り下りし易い寸法の目安から階段を考える事が重要とされていますが小規模マンションでは階段の蹴上、踏面が数センチ変わるだけで専有部分の面積に影響することもあります。

普段皆さんは使っている階段です。
建築基準法が如何にいろいろな構造物の数値を決めているかがわかります。

次回も階段です。
階段にもいろいろな種類があります。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?