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なぜ店舗を増やすのか

久しぶりにブログの投稿です。2021年は商業施設店2店舗、路面店1店舗、インストア1店舗と会社として初めての単年での複数店舗出店でした。「やっと拡大フェーズにこれたな」という感覚です。これから組織作りも行ってさらに店舗数も増やし、流通量を増やしたいと考えています

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なぜ拡大するのか

別に誰も気にしてないかもですが、せっかくなので明記させてもらいます

「食で、地方を元気にしたい!」からです。

元気の定義はさまざまかと思いますが、僕の考えている定義は2つ。1つは地方で産業を作る事。2つ目は土地環境を豊かにする事です。

産業を作るとは少し大袈裟かもですが、地方にはさまざまな課題があり、そのうちの一つに人口減少があります。この流れを止めることは不可能かと思っていますが、それでもその速度を緩やかにすることや、村に人口が0になることは防げるかなと考えています。*地方といってもこれも様々で、見方によっては僕の住んでいる芦屋も地方(都市)に含まれます。ここで言う僕の地方とは山間部の農村を指しています

僕の地元はその農村の地帯で、兵庫県宍粟市(しそうし)の最北部に位置しています。揖保川の上流にあり、山に囲まれ少しの田畑と民家のある、日本にどこにであるような農村です。僕の小学校は校区が半径2~3kmもあるのに同級生は18人しかいなかったので元々の人口がどのくらい少ないのかイメージしていただけるかもしれません。そんな僕の地元では元々の産業が林業とそうめん(揖保乃糸)くらいしかなく、どちらも町工場・個人工場くらいの規模なので産業がなく、働く先がないのが実情です。僕の両親は公務員(教員)なのですが、僕が地元に帰って生活を営むのには公務員が最も手っ取り早い為、大学時代はやたらと教員試験を勧められました(とりませんでしたがw)。僕は大学時代に無謀にも「農業で起業しよう」と思い立ち、模索し農家さんから直接取引して有機野菜の移動販売を始め、そのまま軸をブラさずに10数年やってきています。その中では、「農産物の売り先」を作ることをずっとやってきました。田畑で作られた野菜やお米、果物にそれを加工した加工食品、お惣菜etc。ウチの店(GLOSA ORGANIC)で食品しか販売されていないのはそうした思いもあるからだったりします。この事業を行っていく中では地方の農家さんと繋がっていきますので間接的に地方とつなっがっていきます。今の事業を推進していく上で、自分の地元では何かできないのか?貢献できることはないか?地元で仕事を作って関係性を維持できる様にできないか?をずっと考えてきました。

まずできる事は、シンプルでした。僕らが買ってお客様に届ける事です。特に卸さんを通さずに直接取引がほとんどなのでグローサの売上が上がると取引先である農家さんや食品メーカーさんの売上があがる仕組みになってます。今の資本主義社会の中では、売上があがると利益が生まれていきます(もちろん経営者次第)利益が生まれるとその事業を継承できるようになりますし、新たに人を雇用したり、設備投資をしたり、畑を増やしたりできる様になると考えています。雇用が生まれる=働く先が生まれる。ということはそこに住める環境を作る第一歩だと思っています。で、そこに必要なものは「事業として成立するだけの売上」と「win-winな取引(フェアトレード)」です。ですのでグローサは流通量の最大化を目指し、地方で産業を作りたいと考えています。さらにただの搾取関係だと作り手が疲弊するだけなので「持続可能」な取引となる様に精一杯の価格で仕入れて販売するフェアトレードを創業以来心がけています。「三方良し」という価値観もそこから生まれています。

その「流通量の最大化」を行うのには事業の規模拡大が良くも悪くも必要です。1億円の売上で雇用できる人数と100億円の売上で雇用できる人数は必然的に異なります。豊かにできる農村の数ももちろん異なります。

2つ目の土地環境を豊かにする。は有機農業が環境に良いという(ヨーロッパでは当たり前なのですが日本では定着していない)オーガニックの良さがあります。農薬を使うといわゆる害虫とよばれる存在や病気の元になるような細菌を退治してくれる役割がありますが、同時に特に害の無い虫や微生物も殺してしまいます。そうするとそれを食べている虫や生き物の食べるものが減り、さらにそれを食べる大きめの虫や鳥などの食べるものが無くなります。ですので生物の多様性を維持することに貢献しやすい農法となっています。うまくやられているのは同じ兵庫県豊岡市のブランド米「コウノトリをはぐぐくむ米」です。元々生息していたが戦後いなくなってしまい絶滅危惧種になってしまったコウノトリに帰ってきてもらうプロジェクトで、十数年前からとりくまれています。何をやっているかというと、一定の地域に農薬9割減でお米作りをされています。使われているのは除草剤のみかと思います。その取り組みを行われることで現在豊岡市には野生のコウノトリが数羽存在しています。

では、そうした農地を増やしたいのですが、ここでも必要なのは上記にもある「流通量の最大化」だと思っています。農薬を使わないとリスクも大きく(時には全滅もあります)、また有機肥料で栽培すると収量の低下することもありどうしても価格が少し高くなってしまいます。そうした商品は残念ながら一般的なスーパーではなかなか売れません。もともと低価格重視だからです。その為「流通量の最大化」を行う為に店舗数を拡大していってますし、今後も増やしていきたいと考えています

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