TOEICについて
こんにちは、たちばなです。今回は神戸大学経済学部の試験科目の1つであるTOEICについて書いていきたいと思います。私が提出したスコアは885点です。神戸以外に名古屋、東北(令和5年度からは阪大も)といった大学でもスコアの提出を求められるので他大学を受ける方の参考にもなると思います。
またTOEICに関しては、
①有料にするほど高い点数ではない
②ネットに既存情報が溢れている
という2つの理由から無料で公開します。実際、私もネットの無料の情報から定番の参考書を選ぶことでスコアを伸ばすことが出来ました。試験について調べずに闇雲な勉強をすることは非効率です。そこでこの記事を参考にし、自分で設定した期間の中で目標の点数を達成されることを願っています。
(※証拠のスコア表を掲載しておきます。)
【TOEICとは】
本題に入る前にTOEICの試験内容について少し触れておきたいと思います。既にTOEICを受験したことがある方は飛ばしてもらって大丈夫です。未受験の方は試験の概要を掴むために是非読んで下さい。
TOEICとは、4技能のうちリスニング能力とリーディング能力を問う試験のことでビジネス英語を主軸に問題が構成されています。リスニング100問を45分間、リーディング100問を75分間、計120分の試験時間で200問を休憩なしで解きます。リスニングはpart1-4、リーディングはpart5-7まであり、それぞれの特徴を簡単に挙げておくと
リスニング
part1 写真を見て適切な解答を選択
part2 一問一答で問いに対して適切な返答を選択
part3,4 1つの長文に対して3つの設問があり、長文に沿った解答を選択
リーディング
part5 穴埋め文法問題
part6,7 長文読解
となっています。後述する参考書を使って自分の目で問題を確認されると、試験内容をより理解出来ると思います。
2時間連続で問題を解くのは集中力を必要とし、特に勉強したての頃はリーディングの問題を最後まで解き切ることが出来ない場合がほとんどだと思います。実際私も初めて解いた時、最後のマークを塗り絵して「こんな調子だと800点なんて夢のまた夢だなぁ」と不安になりました。しかし最後の試験では余裕を持って時間内に解き切り、スコアも無事に合格圏まで伸ばすことが出来ましたので安心して勉強してもらえたらと思います。
ではさっそく本題に入りましょう。
【勉強期間】
本腰を入れた勉強期間は約6ヶ月で1回生の9〜2月に勉強していました。英語は勉強期間が点数に直結する科目なので出来るだけ長いスパンでの勉強をオススメします。
次に点数の推移を書いておくと
10月:720(L:370 R350) ※IPテスト
1月:800(L:400 R:400) 初受験
2月:885(L:445 R440) 2回目
という流れでした。本当は夏の段階から受験しようと考えていたのですが試験中止と抽選制の影響を受けて秋から冬にかけての受験になりました。また当初は900点以上を取るつもりだったので3、4月の受験も考えましたが点数の圧縮を考慮すると専門に振り切った方が効率が良いと考えて2月の段階で受験を切り上げました。
一般的にはリスニングの方が点が取りやすいらしいのですが、僕の場合どちらも均等に点が伸びたのでリーディングで伸び悩んでいる人の参考になるかな?と思っています。
【使用した参考書】
画像の参考書に加えて、大学受験の英単語を結構忘れてたので数回だけシステム英単語を回しました。以上が全ての参考書になります。どれも定番の参考書だと思います。参考書の難易度について5段階で書きながらレビューしたいと思います。オススメ度に関しては全部オススメなので省略します。ちなみに総費用は受験料2回分込みで約3万円です。
★☆☆☆☆:星1。簡単。
★★★★★:星5。難しい。
こんな感じでレビューしていきます。
① TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)
難易度 ★☆☆☆☆
言わずもがなの定番単語帳です。’’TOEICの勉強’’をしているのでTOEIC用の単語帳をやるのが1番効率が良いです。英語を喋ることでは無く、TOEICで点を取ることが目的なら尚更です。
勉強を始めた時から受験を終えるまでずっとやっていました。1000単語+αくらいしか載っていないので手を付けやすい参考書だと思います。単語に関しては周回が命だと思っているので繰り返しやって最終的には1周1時間で回せるようになっていました。
一応、本の中では達成したい点数ごとに単語が区分されているのですがそれは無視して全部覚えてしまって大丈夫だと思います。どうせ全て覚える単語なので「次の受験は800点が目標だから最後の100単語はしなくていいや」とかやっていたら後々苦しくなります。金フレを一通り終えたら分からない単語が固有名詞くらいになってpart6、7がかなり読めるようになっていると思います。
② TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問
難易度 ★★☆☆☆
part5対策の参考書です。内容はそこまで難しくないのですが単純に量が多くてやる気が削がれます。TOEICの文法問題はセンター試験と異なって、パターン暗記で処理速度を上げることが求められています。具体的には「この空欄は副詞しか入らないから、単語の意味は分からないけどとりあえずlyがついたのを探そう」みたいな感じです。
そのため、でる1000で知っている問題の引き出しを増やして、その後に模試を使って制限時間内に解く演習を繰り返すのが効果的だと思います。
1000問あるので100問×10日間で1周、1ヶ月で3周を目安にしていました。しかし文法が苦手だったので億劫になって実際はもっと遅いペースになってしまいました。合計で4、5周はしたと思います。
③ 公式TOEIC Listening & Reading 問題集 6,7
難易度 ★★★☆☆
公式から出版されている模試です。後述する精選模試をやっていたら簡単に感じて手応えがあまり無かったので、正直2冊もいらなかったかなという感じです。ただ解いてみると大体900点前後だったので本番に最も近い難易度だと思います。
目的としては本番のリスニングの声を知るためと精選模試が難しすぎてやる気が出ない時に解くために使用していました。解説は丁寧で復習しやすかったです。ただ唯一のデメリットとしては何と言ってもコスパが悪い...。
④ TOEIC(R)テスト新形式精選模試1,2
難易度 ★★★★☆
公式問題集の唯一のデメリットであったコスパの悪さを解消した模試です。模試5回分で4000円なので財布に優しいです。難易度は公式問題集よりもかなり高めです。
毎回700点台ばかりで心が折れながら解いていた記憶があります。しかし理不尽な難しさという訳ではなく、実力不足から生じる失点ばかりだったので演習を重ねるごとに力がついていくのを実感しました。問題ごとに正答率が書かれているので落としても良い問題とそうでない問題の区別が出来るのも有り難かったです。
また、本番前の高地トレーニングとしても最適だと思います。実際、精選問題集のリスニングの速度に慣れていたので本番ではかなり聞き取りやすかったです。
⑤ TOEIC(R)テスト新形式精選模試3
難易度 ★★★★★
先ほど述べた精選模試よりも1段階難しい印象を受けました。1月の受験で模試のストックが切れたので買ったはいいものの、精選模試1,2の時点で結構心が折れてたので途中でやめてしまいました。これを最後まで解いていれば900点台まで行けたかな〜と後悔してます。内容に関しては問題の質、解説、音声、どれも申し分無かったです。あと地味にリスニング音声がCDじゃなくてダウンロード式なのが嬉しかったです。
【勉強方法】
TOEICに関わらず、試験英語の勉強方法としては
「単語と文法を完成させた上で過去問演習に取り組む」
が最短ルートだと思っています。単語や文法といった基礎知識が抜けた状態で問題演習を行うと、豆腐の上に建物を建築している感じで演習で積み重ねた知識がいずれ崩れ落ちてしまいます。そのため、根幹を固めるという意味で単語と文法は必須です。
特に単語です。リスニングが聴こえない、長文が読めない1番の原因は「そもそも単語を知らない、または英語を日本語に即座に変換出来ない」なので勉強を開始した時は単語の暗記に徹しましょう。模試が伸び悩んできた時も一旦単語に戻りましょう。単語をルーティン化しておくと試験前にパラパラと見るだけでも緊張がほぐれます。
私の勉強ペースとしては
9,10,11月→単語と文法に8割ウェイトを割く。2割で時々模試を解く。
12,1,2月→模試に8割ウェイトを割く。2割を単語と文法に割く。
といった感じでした。とにかく基礎となる単語と文法に時間を割いていました。勉強としては味気ないですしやっていて飽きますが模試を解くのが楽しくなるために必要な時間です。頑張って耐えましょう。
模試に関しては、理想として2時間測って解く→復習の1セットを2日間でやることを目標にしていたのですが復習に思ったより時間が取られて3日で1模試を解いていました。
模試の復習方法ですが、リスニングに関しては1.2倍速の音源でシャドーイングとオーバーラッピングをしていました。これしかやっていないです。文章だけ見ると簡単そうに思えますが、実際にやってみるとオーバーラッピングがかなりの重労働で時間がかかる復習になっています。ただこれを乗り越えると1.0倍速の音源がゆったりと聴こえてリスニングが得点源になると思います。
リーディングに関しては、part5は繰り返し解いて解けない問題を無くし、part6,7は日本語訳を読んで知らなかった単語を書き出していました。part5は先ほども述べた通りパターン暗記なので定期的に復習をして文法の引き出しを頭に入れていました。
反対にpart6,7のような長文問題は復習ばかりすると「英語が分かるから解ける」では無く、「日本語訳を知っているから解ける」状態になると考え、量をこなすことが大切だと思って新しい長文を多く読むことを意識していました。ちなみに、模試ではpart5を10分、part6を10分、part7を55分と時間を決めて解いていました。
【おまけ1:無料でパート別対策】
電車移動などのスキマ時間で本を開くのが面倒な時はこのサイトでリスニングの勉強をしていました。無料である反面、解説が全て英語なのが少々厄介なのですがそれも読めたらリーディングの勉強になるかな、という感じで解いていました。問題がもう無いよ〜、パート別にもっと演習したいよ〜という方におススメです。
【おまけ2:神大の得点ラインについて】
結論から述べると、
850点がボーダーライン
900点以上が安全圏
という印象です。過去の合格最低点と専門科目の得点率を加味すると、経済学と数学で他の受験生が捨てる問題を解ける場合を除き、この点数が妥当だと考えています。
勿論、あくまで目安なので経済学と数学の難易度や受験生のレベルにも依存しますが、TOEICの点数は取れるだけ取っておいて損はないという話です。特にTOEICは試験室の音響設備の良し悪しや席の位置でリスニングの点数がブレるので、会場ガチャで当たりを引くためにも絶対に複数回受験した方が良いです。
800点前後だと本番でミスできないという緊張感の中で試験を受けなければならない一方、900点以上あると本番である程度のミスが許されるのでメンタル維持のためにもやはりTOEICは時間をかけて点をとっておくべきです。
以上で終わります。
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