喫茶トキノワ5周年 初めてお便りを採用されてから今までを振り返る①
人生で初めてラジオでお便りが読まれた日(127回)
2019年1月16日。当時はトキノワの配信時間が丁度塾の直後だったので、いつものように駅で電車を待ちながらラジオを聞いていた。
その日は「心に残る名言」を紹介する回だった。
私はそのテーマに対してカードキャプターさくら(以下CCさくら)の知世ちゃんがさくらちゃんに言った次の言葉を投稿していた。
「わたしは・・・大好きな方がわたしと両想いになるより幸せなことがあるなら ずっとそのままでいて欲しいですわ」
「わたしには大好きな人が幸せでいてくださることが いちばんの幸せなんです」
もちろん好きな漫画の名言であることが半分、そして土岐さんがかねてより好きだと公言しているCCさくらから選べば読まれる確率があがるかなという下心半分。面白いお便りを書くリスナーさんが多いトキノワで「まさか読んでもらえるなんて......!」と1人ニヤつく顔を隠しながら震える膝でなんとか立ち、暴れる胸を押さえながら家に帰ったことが忘れられない。
半ばこのお便りを送っていたことすら忘れていたのに、聞き覚えのあるラジオネーム、文章が読まれた瞬間に感じたあの興奮にすっかり取り憑かれてしまった。本格的にお便りを書くことが楽しくなったのはこの出来事からだ。
もし今同じようなテーマで送るのであれば何を書くか考えると、小説になってしまうけれど、高村透さんの「おきつねさまのティータイム」から送りたい。
ひょっとすると、記憶ってのは忘れることによって完結するのかもしれない
一場さんが言う長い台詞の一部なのだが、記憶に執着してしまいがちな私は、読んだときに強い衝撃を受けたので忘れられない一言だ。作品自体は「毒を食らわば皿まで」が根底を漂う不思議な雰囲気の作品なので気になったらぜひ読んでみて欲しい。
タイミングが完璧すぎてトキノワに救われた日(144回)
2019年5月15日。この日は、土岐さんのアーティストデビューCD発売日!
なんとこの頃私は病みに病んでいた。というのも、大学志望校を巡り、修羅場に次ぐ修羅場。加えて友達の相談に乗っていたら何故か私が学校で孤立。お便りを送った頃も荒れてはいたものの、まだ気力が残っていた。
そこに配信日後の週末、「就職に役に立たない学校にいくなんてふざけたことを抜かすなら自力で勉強すればいい。就職しろ」と母親に怒られ大修羅場。荒れに荒れて部屋で泣き崩れ、「推しのアーティストデビュー見届けたし、もう今度こそ死んでやる......今週分のトキノワ聴けてないし最後にこれだけ聴くか」とラジオを聴いた。
そしたら以前の自分が送ったトキノワへのお礼のお便りが読まれた。とにかく土岐さんが紡ぐ言葉に号泣。「こはくさんも頑張っていきましょう」と言ってくれたのが、タイミングも相まって「生きましょう」に漢字変換されて、「トキノワがあるしまだ、もうちょっとだけ頑張ってみよう」そう思えた。
これは後日談。重暗い雰囲気でいつもお世話になっていたスクールカウンセラーの先生に予約を取り、別日にカウンセリングを受けるとこう言われた。
「予約取りに来たとき凄い苦しそうで思い詰めた顔してたから、今日のカウンセリングで間に合うかな。最悪の選択肢を取っていないかなって凄く心配してた。日開いちゃってごめんね。こう聞くのもおかしいかもしれないけれど、どうして最悪の選択肢をとらずに頑張ろうと思えたの?」
そして、お便りが丁度読まれたこと。その後の言葉でもうちょっとだけ頑張ってみようと思えたことを話した。その後にかけられた言葉が忘れられない。
「言ってたとおりタイミングももちろんあるだろうけれど、それは貴女がお便りを送っていたからだから、自分でつかみ取ったものだよ。あれだけ思い詰めていても一度踏みとどまれるくらいの、すごく良い存在と出会っていたんだね。」
すごく泣いた。自分がしていたお便りを送ることが結果的に自分を救ったことと、大好きで大切なトキノワの存在や出会いを第三者から肯定されて嬉しくてしょうがなかった。今でも病むとこの配信回を良く聴いている。
ブレス音についてひたすら語り倒す(149回)
2019年6月19日。この頃くらいから段々と私なりのお便りスタイルが確立されてきたかなぁと思う。
基本スタンスは一貫して「読まれて初めて完成するお便りを目指す」こと。もちろん、文面だけでも完成はさせている。しかし、ラジオはお便りとMC双方向がキャッチボールをすることで成立するというのが私の解釈。ならば、どんな風に返ってくるかや読み手の声質や話し方に一番合った言葉を選んで文章を書きたい。理想としては文面だけで読んでいる声が聞こえてくるもの。そうして推敲や他の人のお便りのテンポ感なんかを気にし始めた。
この回はもう性癖の全力投球をした。まず私は土岐さんのブレス音が好みドストライクだ。それに加えて、2019年3月2日に上演された「羊たちの標本」に狂い続け、ボイスサンプルを何度も聴いていた頃でブレス音に対する昂ぶり方が最高潮だった。どうせ語るなら勢いに任せてしまおう。あわよくば読まれてブレス音掘り下げてくれればフェチとしては嬉しすぎるものになるのでは?とルンルンで送る。
結果は聞いての通り。幸せすぎて何度もイヤホンで聴いた。ブレス音に拘って作っているときいて、顔を覆って噛み締めていると話を聞いた友達に引かれつつ慰められつつお祝いされたのを覚えている。
ケンドーシュンイチ(152回)
2019年7月10日。この日は初めてコーナーでお便りを読まれた。部活の審査付きのイベントに参加するのに不安で満たされていた私は「えーい!もうどうにでもなれぃ!」と勢いでメールを送っていた。当日、見事に黒歴史にしてしまい頭を抱えていた中で読まれてちょっとうるっときた。
「大丈夫」や「なるようになる」とひたむきに前に進み続ける土岐さんに言われるとすんなりと言葉が染み入ってくる。
この回も、受験当日の朝に聞いたり不安になるたびに聴きに戻るお守りみたいな回になっている。
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