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どうする?転職ー面接を通じて思うこと

1月初め、久しぶりに後輩にあいました。後輩は、「転職して仕事は前よりつまらないし、年収が下がった。また転職したいけど、転職したばかりだから仕方ないと自分自身を納得させながら、働いている。」と打ち明けられました。仕事柄、転職をする、就職を希望する方を面接させていただ久野で、内定を出して入社していただいた方がなんらかの理由で満足できないないのは残念でたまりません。ご本人が仕事や会社の見立てを間違えたのか、会社側が十分に説明できなかったのか。私自身も転職組ですので人事の立場も然り、候補者として履歴書、経歴書の準備、面接準備などにどれだけ労力と時間を費やすかもわかるつもりです。実際に、私も面接に落ちると人格を否定された気持ちになり、前向き考えられるまで時間を要していました。

だからこそ転職される方が転職先でHappyであって欲しいと心から思い面接をさせていただいています。今回はキャリア採用にフォーカスし、採用を行う会社は何を期待しているのか、20代から30代転職初心者として何をすべきか考えてみたいと思います。

なお、参考までに新卒採用は日本だけの独特な採用文化です。海外では大学生が企業で半年から1年ちかいインターンシップを経験するので、入社する頃には社会人としてのマナーや働き方を心得ていますので、新卒採用という概念はありません。中途採用に近くなります。

採用企業としての思い
本題のキャリア採用において、私は、人事担当として「働き方の価値観」、「即戦力としてのスキル・経験」、「親和性」を中心に伺っています。面接に来てくれた方が何をどのように組織に貢献できるか確認するために質問をします。3年程度の社会経験があるのであれば、「どの分野でどのくらいの経験があり、どのように貢献できます。」と言ってくれることを期待しています。

働くことの価値
「働き方の価値観」は志望動機や転職をしようと思った判断に現れると理解していますので、「この方はこういう心境だったから転職を考えているのか。」と頭にしっかりイメージできるまで質問をしています。ストーリーが浮かぶように話してくれる方、現職の愚痴になってしまう方、それぞれの思いを受け止め、理解したいと思っています。

即戦力としてのスキル・経験
「即戦力としてのスキル・経験」については、自信を持って今持っているスキル及び経験を売り込んでいただきたいのですが、しっかり明確に伝えてくれる方はそんなに多くありません。逆に困ったなと思うときは「今は明確にこれが得意というのはないのですが、そういう状況に追い込まれれば、環境を与えてくれれば頑張れます。」と言われてしまうこと。特に語学やPCのスキルでよくある発言なのですが、少しでも定量的に現在のレベルを表現し、どのようにスキルアップをするか、ご自身なりの考えを述べてくれたらありがたいと思っています。

親和性
「組織への親和性」は、わかりにくいかもしれませんが、面接に来ていただいた方とご挨拶をさせていただいた時に、「この方が当社に入ったらどう振る舞うのか」想像力を働かせています。この第一印象が意外にも面接中のお人柄を左右し、企業に合うか合わないかの判断させていただく判断軸にもなります。面接に来られる方から見れば、第一印象で判断するのは失礼だと思うかもしれませんが、心理的な印象は面接後も面接者の心に残ります。もし、1つのポジションに対して複数の候補者で迷ったら、組織への親和性を軸に採用することもあるかもしれません。

転職者としての準備
では、次に転職者としてどのような準備が必要でしょうか。
転職のPDCAは7つのステップがあります。特に、最初のプランニングが非常に大切なのにも関わらず、その部分が十分に準備できていないまま、面接に来ているケースが多々あります。日本でも人材紹介会社が浸透し、20代の方も人材紹介会社経由での応募が増えてきましたので、私自身はもっともっと人材紹介が個人にフォーカスしてコンサルティングをできるのではないかと感じることもあります。特に1回目の転職はわからないことが多く、1人で考えきれないのも事実です。しかし、やはり、人を頼ってたらタイミングを逃すこともあるかもしれません。以下、参考にしていただければ幸いです。

PLAN
1)「転職の決断をする」
 まず考えてみてください。今の会社をどうして辞めたいのでしょうか。合わない上司がいる、先輩が問題など周囲の人間関係でしょうか。給料が見合わない。労働時間が長い。休みが取れないなど労働条件でしょうか。仕事そのものにモチベーションが湧かない。他にやりたい仕事がある。
もしかしたら、それらは部署を変われば解決できるのか。労働条件への不満であれば数年たてば解決できる一過性のものなのか。ご自身の気持ちの持ち方で変えられないのか。一旦は、「踏みとどまるべきかもしれない。」という視点で考えてみていただきたいと思います。というのは同じような理由で3回、4回転職している方を見ているからです。

2) 「価値観から活動の軸を見つける」  
 まずは働くことの価値、意味合いはご自身にとってなんでしょうか。何を優先して転職するのでしょうか。
お金のため?家族のため?楽しいから?
心理学によると「楽しい」と思えることが一番パフォーマンスが発揮できると言われています。(内発的動機付け)企業に所属することは多くの時間を費やすことになるので、ご自身にとって楽しいことが一番だと思います。辛いことがあっても楽しめそうな仕事は何でしょうか。

3)  「可視化する」
 曖昧でクリアにできないこと、不安なこと、障害になりそうなことは、後でまた考えることにして、一旦は可視化できるようにノートや携帯のメモ帳に入れておきましょう。面接の時、あるいは内定が出た時に確認すべきことが見えてくると思います。


4)「転職先を探す(必要があれば人材紹介会社に登録する)」
 多くの方が人材会社経由の転職を考えるのではないかと思います。人材紹介会社への登録の際は、進みたい業界ややりたい仕事を考えておくことをお勧めします。事前に進みたい業界の動向や求人状況を下調べしておくと良いかと思います。
なお、最近は、IT外資系は人材紹介会社を通さず直接自社ホームページでの応募を募る企業もあります。その際はより、事前の下調べが重要になります。

DO+CHECK
5)「応募シートを準備し応募する」
 インターネットを通じて簡単に応募書類が作成できるようになりました。すでに考えてきたご自身の価値観を志望動機に織り込むと、ご自身のモチベーションも上がってくると思います。提出する前には、一呼吸、さらに声に出して読んで見てください。伝わりにくいところがわかると思います。

6)「試験を受ける」
 企業によっては面接の他にオンライン試験を実施するところもあります。すでに学生時代を終えてしばらく経っていると長い文字を読むだけでも大変。頭を試験モードに切り替えることだけでも苦労すると思います。朝、30分だけでも本を読むことを2週間続けると、勉強モードの脳に切り替わってくるかと思います。

 面接においては、志望動機、経験、スキルは必ず聞かれますから、ご自身が緊張して言えなかったと後で後悔しないように、予め書き出してしまうことをお勧めします。

 面接においては、「質問がありますか。」と面接の最後に聞かれることが多いと思います。「ありません」というよりは、1つくらいは質問ができた方がやる気アピールはできると思います。
また、もしも前任者が退職しているなどを面接中に聞いた場合は、退職理由をさし使えない範囲で聞いてみても良いかもしれません。

 話は変わりますが、面接においては見出しなみについても性別問わず見られていると思っていてください。背筋が伸びている、目を見て挨拶ができる、清潔感がある、笑顔がある。。。最近は、オンライン面接が主流になりましたが、オンラインこそ顔色が悪くなりがちですし、お人柄をしっかり伝えるためにも、PCの背景を含め準備をしておくことをお伝えさせてください。

CHECK+ACTION
7) 結果を確認する、受け入れ次に生かす
 合格連絡をいただいたら、改めてそこが本当に自分の求めていた環境やフィールドがあるのか今一度考えてみてください。そしてもし、不明な点があれば企業に質問してみてください。流されて転職しても再度転職することになってしまうからです。

 仮にもし、ここまでやって不合格なら縁がなかっただけだと開き直ることも大切だと思います。大概は、採用ポストは1もしくは2しかないのに、多くの方が応募しています。試験時に発揮した力の差だけではなく、企業が求めるものとご自身のスキルが少し違ったのかもしれません。あるいは相性が合わなかったのかもしれません。ご自身を否定されているとだけは思わないでください。
気持ちが落ち着いたら1)を改めて見直して、再度活動をしてみてください。もしかしたら価値観が変わっているかもしれません。一連の転職活動の中でご自身が大きく成長しているのは確かだと思います。


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