📘糖尿病患者の麻酔管理・周術期血糖管理　 | 麻酔科専門医試験対策 青本online

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【🌟☆☆】：直接聞かれることはないが，基礎知識として必要
【🌟🌟☆】：問われる可能性があり，おさえておいたほうがよい．
【🌟🌟🌟】：問われる可能性が高く，重要です．

🔑 KeyWords

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糖尿病　糖尿病性腎症　血糖コントロール　インスリン　ピグアナイド系　スルホニル尿素　選択的DPP-4阻害薬　α-グルコシダーゼ阻害薬　SGLT阻害薬　低血糖　高血糖　DKA　HHS　糖尿病性ケトアシドーシス　高浸透圧性高血糖状態

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Q. 【🌟☆☆】 糖尿病の3大合併症を挙げてください． 

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• 糖尿病性網膜症，糖尿病性腎症，糖尿病性神経障害です．

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【補足・解説】

• これらは全て微小血管障害（microangiopathy）による合併症です．血糖コントロールが不良の場合，進行性に悪化が見られます．血糖コントロール大事．

Q. 【🌟☆☆】 糖尿病ではどのような神経障害が見られますか？ 

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• 多発性神経障害，自律神経障害，脳神経障害，体幹・四肢の神経障害です．

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【補足・解説】

• 特に多発性神経障害（末梢神経障害）は手袋靴下型の障害パターンが特徴です．

• この神経障害が無症候性心筋虚血の原因の一つでもあり，重症糖尿病患者では心機能評価が重要になります．周術期も急激な血行動態の変動（特に低血圧）を避ける必要があります．

• 脳神経障害では特に動眼神経麻痺が多いとされています．

Q. 【🌟🌟🌟】 糖尿病患者の術前評価のポイントについて説明してください．

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• 血糖の経時的測定とHbA1c測定によりおおよそのコントロール状態を把握し，低血糖発作の既往の有無を確認します．

• 治療内容の把握をします．運動・食事療法のみなのか，経口血糖降下薬やインスリン治療を受けているのか，その治療効果を確認します．インスリンを用いている場合は低カリウム血症など電解質異常をきたしていないかを確認します．

• その他採血や問診などで糖尿病の3大合併症（腎症，網膜症，末梢神経障害）の有無を確認します．

• また異常コラーゲン蓄積による頸椎癒合や開口困難を来すlimited joint mobility (LJM)を合併していることもあり，気道の評価を慎重に行います

• 糖尿病患者では無症候性心筋虚血を起こすこともあり，重症の場合，負荷心電図や負荷心エコー，冠動脈造影も行うことがあります．

• 頸動脈の粥状硬化による狭窄も頻度が高いため頸動脈エコーも行っておきます．

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【補足・解説】

• LJMは今までSJS（Stiff Joint Syndrome）と呼ばれていました．近年ではLJMと呼ばれることが多いようですね．特に1型糖尿病でリスクが高くなります．