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意思表示に思うこと(1/2)

この8日間で7件の反戦集会などに参加した。集会などの開催には許可が必要なので、私は主催者側ではなく参加者として参加した。この短期間にこれだけの集会などに参加して、改めて意思表示について思うところがあるので、それを書きたい。

要約

今回は珍しく長文になったので、最初に要約を載せておく。
私は8日で7件の反戦集会などに参加した。その経験から「良い集会とイマイチな集会」について、その見極め方を見出した。
まず、主催者がどのような人かを確認する。政治団体系の集会などは統制が取れていて動きやすいが、思想の便乗がされていることもある点に注意されたい。そして客寄せパンダ的なイベントは、よほど魅力的な話者や演者でない限り、時間の割に参加メリットが少ない。話者や演者の自己満足も、集会をイマイチなものにする。
ここから見えてきた結論として、意思表示は余計な感情を込めずにシンプルなのが良い。そして、ダメなものはダメである。

私の参加履歴

この8日間に私が参加した反戦集会などを以下に順番にリストアップしておきたい。

2/26(土)渋谷ハチ公前広場★
2/27(日)新宿西口△
2/27(日)渋谷ハチ公前広場
3/3(木)千葉県某所
3/4(金)ロシア大使館前△
3/5(土)都民の城★
3/5(土)新宿バスタ前(反戦ライブ)

この中で、★をつけたのは「ウクライナ人の有志」が主催者である。△をつけたのは「総がかり行動」というのが主催者である。
3/3だけは、新婦人という団体の地方組織がが主催者である。いわゆるお昼休みにプラカードを持って静かに立つだけのイベントをやるというので参加してみた。

実は私は総がかり行動という団体を知らなかった。調べたところ、この団体は、立憲民主党・社民党・共産党のほか弁護士やら聖職者などから成る団体で、そういう垣根を超えて連帯が必要な時に集まる団体らしい。
ついでに私は新婦人という団体も知らなかったので調べてみた。いわさきちひろなどにルーツのある団体とのことだが…後ほど改めて書きたい。

集会の良し悪し

これだけ短期間に多くの集会などに参加すると、その集会などの良し悪しに対して目が肥えてくる。そして、場合によっては「参加できるけど参加しなくて良いか」なんて気持ちにすらなってくる。

★をつけたのは、単にウクライナ人有志というわけではないということも気付いた。
まず、2/26のはウクライナ大使館のTwitterで知ったこともあり、ある意味ウクライナ大使館公認のイベントである。3/5はウクライナ大使館の人が家族連れで参加されていた。
そして、これらはどちらも、国際色が豊かである。今の日本は入国制限がされているのに、こんなに外国人が日本にいたのだと驚くほど沢山の外国人が参加されていた。

2/27の新宿西口で行われた集会は、参加者はプラカードを持って話を聴くのが中心だった。
話す人は予め決まっていた。石原伸晃を破って当選した立憲民主党の吉田はるみ、庶民的な答弁をされる社民党の福島みずほ、国会答弁が鋭い共産党の小池晃と、そうそうたるメンバーが話されていた。
少し話はそれるが、この方々の話を聞くまで私は、変な言い方だが憲法9条は「空気のようなもの」だと思っていた。当たり前にある大切なもの、という感じである。なんで急にそんなことを言うかというと、この方々の話を聞く中で、主に自民党や維新の人が「日本の武力強化」を言っているということを知ったからである。
とりわけ共産党の小池氏の話が胸を打ったが、日本は平和憲法である。被爆国だからこそ言えることがある。と、そういう話をしていた。
なるほど…と思うと同時に、実はこれがとんでもない逸脱につながるのだった。

私はそっち系の人ではない!

そもそも、このテの集会やイベントなどは、事前告知は1日2日が大半である。何日も前から告知はされない。そんなワケで、インターネットの普及していなかった頃は口コミだったり、極稀にラジオ番組の中でゲストが「やります」と告知したりする程度だった(私が学生の時、フランスの核実験に反対するデモの告知をラジオで聴いたことがある)。
今はインターネットで情報を得られる。特にTwitterやFacebookは、このテの告知を見つけやすい。私自身、懸賞の応募にしか使わないような何ヶ月も放置していたTwitterを久し振りに開いて、一番最初の2/26の集会を見つけている。

2/27に関しては、集会のハシゴができることに気付いた。それで主催者が全然違う団体の案内を1つにまとめた画像を貼り付けてTwitterで発信したら、それを何人かの方がリツイートして下さった。恐らくリツイートのリツイートなのだろうけど、実際にハシゴしたという方を何人かお見受けした。その場では黙っていたけど、少しお役に立てたような感じがして嬉しかった。

「枯れ木も山の賑わい」で、少しでも参加できるものは参加したいと思った。
そんな中、Twitterにいくつかの団体がいわゆるランチタイムにスタンディングをしたことを報告していた。確かにランチタイムにスタンディングというのはお手軽だ。声を出さずに、ただプラカードを掲げて立つだけである。これなら平日でもできる。
それで参加したのが新婦人という団体のスタンディングだったのだが…

参加者が20人前後と少ないところに飛び入りなので、私は主催者に挨拶したかった。それで私は「どなたが主催者ですか?」と隣にいた男性に尋ねた。その男性は「今日の新聞の三面に出ていたナターシャさん」の話を延々とし始めた。
勘弁してほしい。タダでさえ私はこういう、質問の答にならない答を返す人と話すとストレスが溜まる。持病が悪化する。
で、しばらくしてわかったのは、この団体は共産党系の団体ということ。だから「こんにちは」に続く挨拶は「どなたが主催者ですか?」ではなく赤旗という新聞に書かれている記事の話である、ということ。みんな普通にこの男性とその記事の話をしている。

コロナ騒動の起きる前は、時々図書館で、図書館に置いてある新聞を全部とりあえず目を通すことはあった。それこそモリ・カケとかサクラとかは、全紙に目を通すことがあった。そんな時、そこに赤旗もあれば目を通してはいた。
私は、その程度である。右も左もない。

「あなたも新婦人の会に入りなさいよ」…そんなつもりでここに来たのではありません。

そもそも、この人達の持つプラカードは、「9条を守れ」みたいなのが多い。「ウクライナ」のウの字すらレア。
先程「少し話はそれるが」の部分だけ太字にしたけど、この人達、ズレてません?

便乗反対

私は自分が右も左もないと思っている。
まぁ、右の人から見たらド真ん中だって左だし、左の人から見たらド真ん中だって右だ。みんななんの根拠もなく「自分はド真ん中」だと思っているだろう。

確かに今回、ウクライナにロシアが攻め込んだことによって、日本の抱える諸問題が改めて浮き彫りになったのは確かである。
例えばアメリカの持つ核兵器を有事の際は使えるようにしようという人がいたり、いやいや核兵器だけではなく原子力発電だって有事の際は狙われるから日本に不要だという人もいる。自衛隊の存在だったり、日本の警察のことについてもあれこれ言う人がいる。金融制裁を行う上での問題を指摘する人もいれば、難民と避難民の扱いの違いを指摘する人もいる。
確かに日本は、そういう問題だらけの国である。ただ、では100%問題のない国なんてないだろう。どこに問題を抱えているかは国それぞれだけど、その欠点も許して日本という国に生きるのが無難だと今の私は思う。

で、そういう問題の、何を声高に訴えるか。

正直、私は、今、声高に憲法9条や原発反対を言っている人には賛同しかねる。今はそれを言う時ではない、もっと先に言うべきことがある、と思うからである。
もちろん私は憲法9条は守るべきと思うし、原発は日本に不要だと思っている。だけどそれは今メインで訴えることではない。

今、本当に問題なのは、ロシア兵がウクライナに入り込んでドンパチやっていること。そこだけに焦点を当てておけば、右も左も関係なく物事をサクサクと決められるはずだ。

別に私は自民党の肩を持つ気もないし、共産党に加担する気もない。ただ、防弾チョッキやヘルメットを提供するということに共産党が戦争反対を理由にイチャモンつけたのはイケてないと思う。
実弾や兵器ではなく防弾チョッキやヘルメットというのは、戦争放棄を掲げる日本において、考えに考えて出した策である。その考えに考えて出したところをイチャモンつけないであげられなかったものか。
そもそも防弾チョッキやヘルメットは、ウクライナ兵ではなく一般市民に供給したって良い。というか優先的に一般人に供給してあげて欲しい。
そんな具合にイチャモンをつけていると、「だから野党は何でも反対したがる」と言われるのがオチではないか?

この件を私は、便乗によって失敗した例だと思っている。

ちなみに冒頭の写真は、新宿バスタの所で反戦ライブが行われていた時の新宿東南口の様子である。どうやら革マル派が集会を行うらしい。
別にどこの団体がどこでどんな集会しても勝手だけど、「こういうご時世に便乗した集会は増えそうだな」と思いながらカメラを向けてみた。

なお、私はしばらくの間、ウクライナ政府公認とか、ウクライナ人有志のもの以外は、参加しないことにした。ちょっとウンザリしている。
というのも、新宿の反戦ライブは、演奏者や歌手(?)の自己満足ばかりが伝わった。合間合間にウクライナ人のスピーチがあり、それは聴く価値があるのだが、音楽は私には邪魔だった。行って無駄に疲れた。
そもそもバセドウ病で、医者からは「安静に」とか「疲れたらすぐ休むように」と言われている身の上である。8日で7件なんて、医者が知ったら絶対に呆れられるアホだ。

もう一つの便乗反対

信じられないかもしれないけど、これらの集会に便乗してモノを言う人がいることも付け加えておきたい。

まずは、カワイイおバカさん。
「マスクは不要」なんてプラカードを掲げる人がいる。アホでしょ。
何かに似ていると思っていたら、キリスト教のアヤシゲな宣伝している人によく似ていると気付いた(笑)。

通りがかりに「ここでやる必要なくね?」なんて言っていく人もいる。
こういう人は、今プーチンが何を恐れているかをわかっていない。どうしてプーチンが海外メディアや海外からのネット情報をロシア国内に入れないようにしているか、それをわかっていれば今は地球上のあちこちで声を上げる時である。

もっとヒドいと、この手の集会の邪魔をする人が出てくる。
邪魔をするということは、この邪魔をする人はこの集会とは違う意見を持っているという意思表示をしている、ということである。本人に意思表示をした気はないかもしれないけど、もし裁判などになれば、そう判断されるのに十分な行動をしたとなる。
ある議員さんがTwitterで横断幕を踏まれたとか、足元に置いていたプラカードを蹴飛ばされたと書いていた。これはアウトである。

私は、とある集会で参加者がどれ位いるのか気になり、列の先頭からしっぽまで確認したことがある。私はその時、列の途中で警察が一般人を取り囲んでいるのを見つけた。
すぐには理解できなかったが、この警察に取り囲まれた一般人は、この集会の参加者に食って掛かって集会を解散させようとしていた。それで警察はこの一般人から集会を守っていた。

しばしばデモなどの集会に参加することが危険だと思われるのは、学生紛争のように警察と衝突するイメージがあるせいだと思う。実際、私も子供の頃は、ガッチリそういうイメージを持っていた。
でも8日で7件もの集会に参加して思ったことは、日本の警察は日本人を守ってくれるということ。ここでいう日本人には、日本にいる外国人も含めてである。実際、ウクライナ政府公認のウクライナ人有志の集会では、ウクライナ人は守られていた。参加したロシア人も守られていた。

まとめ

8日間で7件の集会に参加して、改めて訴えるべきことはシンプルにすべきだと思った。余計な感情や、我田引水は御法度である。
そして、集会に参加する・しないに関わらず、暴言や破壊行為は禁止である。ダメなものはダメである。日本の警察は、きちんと見て、守ってくれる。

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