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開催中!グローバル・テクノロジー・ガバナンス・サミット(GTGS)

※本記事は、最新の公開情報をもとに随時更新しています。
最終更新日:2021年4月6日

テクノロジーの恩恵を最大化し、その力を統御する

第1回グローバルテクノロジーガバナンスサミット(GTGS)が 2021 年 4 月 6 日(火)~7 日(水)、日本をホストとして開催されます。テーマは「テクノロジーの活用と統御」テクノロジーの責任ある設計と実装を目的とした大型国際サミットです。

グローバル・テクノロジー・ガバナンスを人間中心のアプローチとして捉え、政府、企業、市民社会、スタートアップ、学界を代表する意思決定者が一堂に会します。5つの大陸で活動する400以上の政府、企業、学術機関、国際機関で構成された第四次産業革命センター(C4IR)ネットワークの活動を集約し、産業の転換、政府の変革、最先端技術の導入などに関する議論と社会実装を促進していきます。

GTGSには125カ国から2000人を超えるリーダーが参加します。約40のセッションには185名の登壇者が決定しています。

共同議長

本サミットには、政府、産業、学界、市民社会などからトップリーダー達が登壇します。GTGS21の共同議長は、以下のメンバーが務めます(敬称略)。

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ムケシュ・D・アンバニ(インド、リライアンス・インダストリーズ会長)
ビビアン・バラクリシュナン(シンガポール、外務大臣兼スマート・ネーション・イニシアティブ担当大臣)
マーク・ベニオフ(米国、セールスフォース会長兼最高経営責任者)
シャラン・バロー(ベルギー、国際労働組合総連合(ITUC)書記長)
アリス・ガスト(英国、インペリアル・カレッジ・ロンドン学長)
小池百合子(東京都知事)
中西宏明(日本、日立製作所取締役会長兼執行役)
エリザベス・ロッシエロ(ケニア、AZA 最高経営責任者兼創設者)
ジム・ヘーゲマン・スナベ(ドイツ、シーメンス監査役会会長)
スーザン・ウォシッキー(米国、Youtube 最高経営責任者)

GTGS 21 注目セッション

※以下は最終更新時点(2021年4月5日)での公開情報をもとにしています。

4月6日(火)8:15-9:00【共同議長登壇!(日立・中西会長、セールスフォース・ベニオフCEO、シンガポール・バラクリシュナン外務大臣、Youtube・ウォシッキーCEO)】
テクノロジーガバナンスの展望(Technology Governance Outlook)
デジタル・生命科学・物質の融合を促進する新しいテクノロジーが、人間中心であり続け、社会全体のためであり、人々にとって平等に利用できることを保証するには?GTGS 21の共同議長とともに、グローバル・テクノロジー・ガバナンスの現状と優先事項を議論します。
4月6日(火)19:00-19:45【マッキンゼー・アンドレ会長、デンソー・加藤CTO登壇!】
物流のガバナンス(Governing Goods on the Move)

パンデミックでオンラインショッピングが急増、倉庫内物流やラストワンマイル配送システムへのテクノロジー導入が加速する一方で、安全性、セキュリティ、健康、持続可能性に関する新たな課題が発生しました。ニューノーマルが必要とする供給システムの構築に必要なことは?ラストマイル物流における、配送ロボットなどの新技術の社会実装に必要な政策・施策は?

※本セッションに関連し、世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターモビリティチームによるレポート「日本の事例から見えてくるラストマイル物流の未来 - 配達ロボットのさらなる活用に向けて (仮)」がまもなく発行予定です。
4月6日(火)19:00-19:30【行政改革担当・河野大臣登壇!】
行動のトランスフォーメーション:テクノロジーリーダーシップ(Transformation in Action: Technology Leadership)
デジタルトランスフォーメーションがもたらす混乱には、新しい形のリーダーシップが必要とされています。政治家、公務員、起業家など未来の公共リーダーとは、そして新しいリーダー像とは今までと何が違うのか。公共部門におけるリーダーシップのあり方の今と未来を探ります。

※本セッションは、アジャイルガバナンスの実現に尽力した公共部門のリーダーを世界から50人選出する取り組み「Agile 50」に基づく。紹介記事はこちら
4月6日(火)23:15-24:00【ITUC・バロー書記長登壇!】
デジタル資産への課税 (Taxing Digital Value)

国境を越えたデジタルサービスは、各国政府が100以上の新しいデジタル税を制定したにもかかわらず、パンデミック(世界的大流行)を経て繁栄してきました。デジタル課税への多様なアプローチは、デジタルサービス産業にどのような影響を与えているのでしょうか?このセッションに参加して、これらの新しい措置が企業のビジネスモデルや政府の政策に与える影響を理解しましょう。
4月7日(水)0:30-1:15【共同議長登壇!(インペリアルカレッジロンドン・ガスト学長、シーメンス・スナベ監査役会会長、ITUC・バロー書記長、AZA・ロッシエロCEO)】
テクノロジーガバナンスの展望(Technology Governance Outlook 2)

デジタル・生命科学・物質の融合を促進する新しいテクノロジーが、人間中心であり続け、社会全体のためであり、人々にとって平等に利用できることを保証するには?GTGS 21の共同議長とともに、グローバル・テクノロジー・ガバナンスの現状と優先事項を議論します。
4月7日(水)7:30-8:30【日立・鈴木CTO登壇!】
技術への信頼構築(Building trust into technology)
デジタル・トラストは、今後5年間で5兆ドル以上の価値創造になると言われています。この価値には、デジタル技術の開発と実装が単に「信頼されている(trusted)」だけでなく、「信頼に値する(trustworthy)」ことを担保する必要があります。テクノロジーの効果的なサイバーセキュリティとガバナンスの実践とは?トラスト、サイバーセキュリティ、ガバナンスの関係を探ります。

※本セッションに関連し、世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターのアジャイルガバナンスチームよる白書「Rebuilding Trust and Governance: Towards Data Free Flow with Trust (DFFT)」が3月26日に公開されました。
4月7日(水)7:30-8:00【エーザイ・内藤CEO登壇!】
データ宝庫としてのウェアラブル (Wearable Data Troves)

パンデミックで、健康管理に関するウェアラブルの利用は35%以上増加し、疾病の原因や治療法に関する疫学的知見に変化をもたらす可能性のあるデータを生成しました。ヘルスケアデータの収集と分析につき、社会はプライバシーと公共財のバランスをどのようにとるべきなのでしょうか?
4月7日(水)9:00-9:45【金融庁・永見野長官、須賀センター長登壇!】
デジタル決済:ビジョンの実現(Digital Payments: Realizing the Vision)

COVID-19は、国境を越えたデジタル決済の普及を加速させました。世界中の商品やサービスを購入しやすくなったものの、いまだ課題は残っています。企業や規制当局は、グローバル障壁をどのように低減し、デジタル決済による機会を最大化できるのでしょうか?
4月7日(水)10:15-10:45【セールスフォース・ベニオフCEO登壇!】
マーク・ベニオフの知見とアイデア(An Insight, an Idea with Mark Benioff)
ビックテックの立場から、テクノロジーの現在地、社会との関わり、未来をどうみているのかを発信する注目セッションです。
4月7日(水)10:30-11:00【経済再生担当・西村大臣、SOMPO・櫻田CEO登壇!】
次の最前線:健康と長寿社会(The New Frontier: Healthy Ageing)
人々がかつてないほど長生きしている今、長寿社会を支えるための革新的なアイデアが必要とされています。リスク軽減のためのデータ利用、意思決定を助けるテクノロジーへのアクセス、暗号通貨を使った資金調達モデルなどのソリューションのために、個人データ利用においては何が許容されるのでしょうか?経済的持続性と個人の健康と幸福を最大化するために利用できる、革新的な解決策は何か?
4月7日(水)11:00-11:30【Youtube・ウォシッキーCEO登壇!】
スーザン・ウォシッキーの知見とアイデア(An Insight, an Idea with Susan Wojcick)
ビックテックの立場から、テクノロジーの現在地、社会との関わり、未来をどうみているのかを発信する注目セッションです。
4月7日(水)15:30-16:00【NEC・遠藤会長、シンガポール・バラクリシュナン外務大臣登壇!】
ヒトの移動に関する信頼の再構築(Rebuilding the Trust to Travel)
推定10億人が身分証明書を持っていない世界において、デジタル公共インフラとしてのIDと健康証明書の大きな可能性が注目されています。デジタルID、顔認証、健康証明といったテクノロジーは、航空・旅行業界へのトラスト再構築に役立つことが期待されている一方で、データプライバシー、相互運用性(インターオペラビリティ)、インクルージョンに関わる課題とその対応が問われています。個人の健康状態を確認する仕組みを、グローバルに相互運用可能かつ信頼できる形でデザインするためにはどのようなモデルがあるのでしょうか?

※本セッションの関連記事はこちら
4月7日(水)17:15-18:00【デジタル改革担当・平井大臣登壇!】
デジタルインフラの未来(The future of digital infrastructure)
効果的なデジタルインフラは、リスクや不確実性への柔軟性 (flexibility) と回復力 (resilience) を備えています。5G、量子コンピューティング、AI、エッジコンピューティングなどは、次世代の公共部門のためにどのように進化するのでしょうか? 
4月7日(水)19:00-19:45【国交省・赤羽大臣登壇!】
経済復興とスマートシティ(Economic Recovery with Smarter Cities)
パンデミックに起因する経済悪化は、米国だけで1兆ドルに達する地方財政危機を引き起こすと予測されています。地方経済を再起動するために、技術はどのような役割を担えるでしょうか?そして、限られた予算の中でどのようにアーバン・テクノロジーに投資していくことができるのでしょうか?

※本セッションは、世界経済フォーラム第四次産業革命センターが事務局を務めるG20 Global Smart Cities Alliance(GSCA)と連携しています。紹介記事はこちら
4月7日(水)19:00-20:00【経産省・梶山大臣、三菱重工・宮永会長登壇!】
データ駆動による循環型成長(Driving Circular Growth with Data)

持続可能な生産・消費システムを支えるためには、2050年まで3個分の地球が必要になると言われています。惑星としての境界線を超えないために広範な循環型経済へのシフトが必然とされるなか、埋没している資源から価値を獲得し、炭素排出量を削減する可能性として、物質の流れに対するデータ駆動型のアプローチに注目が集まっています。データ駆動型ソリューションをスケールアップし、マテリアルフローの透明性と循環性を高め、実質ゼロの脱炭素化を加速させるには?
4月7日(水)21:00-21:45【東京都・小池知事、シーメンス・スナベ監査役会会長、API・船橋理事長登壇!】
産業転換をリードする(Leading Industry Transformation 2)

加速するテクノロジーと不確実な「ニューノーマル」におけるコーポレートガバナンスの優先事項は何か?最終日に開催される本セッションでは、GTGS 21の共同議長とともに、産業転換の可能性を探ります。
4月7日(水)23:15-0:15【東京大学・石井教授登壇!】
フードシステムの喜び(The Joy of Food Systems)

食材を配達する技術やブロックチェーンによる追跡から、ソーシャルモデルやビジネスモデルの革新まで、第四次産業革命の技術はフードシステムをより安全で持続可能なものにするための機会を提供しています。フードシステムをリセットするための実践方法、政策、パートナーシップについて議論します。

当日はストリーミング配信(日本語同時通訳付)で!

2018年の設立以来、世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターでは、その趣旨に賛同いただいた官公庁や企業など多くのパートナー組織とともに、世界経済フォーラムのもつ国際的な枠組みを活用しながら、社会課題とテクノロジーに関する議論と実装を重ねてきました。グローバルな動向を把握し、ルールメーキングに貢献することは、日本の生き残り戦略でもあることを強く実感しています。GTGS 21という舞台が、社会をよりよくしたいという志を集め、コロナ後のデジタル時代を生き抜く力になることを確信しています。

GTGS 21にて開催されるセッションの多くは、ストリーミング配信されます(日本語同時通訳付)。会期中、いくつかの注目セッションをピックアップし、本noteにてレポート配信する予定です。お楽しみに!


GTGS第一日目のハイライトセッション・レポートはこちら(4月6日追記)

執筆
世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター
ティルグナー順子
大原有貴(インターン)

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