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さるぶつ道場 直流回路1解答

非直線抵抗の接続

 問題はこちらです.

 非直線抵抗の解法を思い出して,手順通り解きましょう.(3)以降はグラフの読み方への慣れが必要.また(4),(6)では電池の端子電圧と起電力の違いに注意しましょう.

(1)

グラフの異なる点
 オームの法則は,抵抗の両端の電圧と抵抗を流れる電流は比例するという法則なので,オームの法則に従う抵抗の電流ー電圧特性のグラフは直線になる.
オームの法則に従わない理由
 豆電球は電流を流すと急激に発熱して,導体内部の陽イオンの熱振動が大きくなるので,自由電子の運動が妨げられるから,自由電子の平均の速さが小さくなり,電気抵抗が大きくなる.

(2)

図5

 キルヒホッフの第2法則より,

$${8.0-V_1-2.0I_1=0}$$

 図5のように,グラフ中に直線(2)を書き込み,直線と曲線の交点を読み取ると,$${V_1=6.0{\rm V}\ ,\ I_1=1.0\rm A}$$ .

(3)

 オームの法則より,(2)の結果を利用して,

$${\frac{6.0}{1.0}=6.0\rm \Omega}$$

(4)

 起電力 $${8.2\rm V}$$ に対して端子電圧が $${7.0\rm V}$$なので,電池の内部抵抗での電圧降下は $${1.2\rm V}$$ である.直列回路なので,回路を流れる電流はAを流れる電流に等しいので,オームの法則より,

$${I_2=\frac{1.2}{2.0}=0.60\rm A}$$

 図5の直線(4)とAの特性曲線交点から,$${V_2=2.0\rm V}$$ .

(5)

 同様に,図5の直線(4)とBの特性曲線交点から $${V_B=5.0\rm V}$$ .電力を求める公式 $${P=IV}$$ より,AとBの電流は等しいので,電圧の比が電力の比になる.したがって,Aの電力を $${P_A}$$ ,Bの電力を $${P_B}$$ とすると,

$${\frac{P_B}{P_A}=\frac{V_B}{V_2}=\frac{5.0}{2.0}=2.5{倍}}$$

(6)

 端子電圧が $${2.0\rm V}$$ なので,

$${V_3=2.0\rm V}$$

 図5の直線(6)とAの特性曲線交点から,$${I_3=0.60\rm A}$$

(7)

 同様に,図5の直線(6)とBの特性曲線交点から $${I_B=0.40\rm A}$$ .電力を求める公式 $${P=IV}$$ より,AとBの電圧は等しいので,電流の比が電力の比になる.したがって,Aの電力を $${P_A'}$$ ,Bの電力を $${P_B'}$$ とすると,

$${\frac{P_B'}{P_A'}=\frac{I_B}{I_3}=\frac{0.40}{0.60}=0.67{倍}}$$



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