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さるぶつ道場 運動の法則4解答

なめらかな斜面を一体となって登る物体間の摩擦力

 問題はこちらです.

 「一体となって」という言葉に惑わされずに,1つの物体につき1つの運動方程式を立てて考えましょう,物体Bは物体Aから摩擦力を受けるので,物体Aと共に運動します.このことがピンとこない人は,慣性力を考えてみましょう.物体Aから見ると,物体Bには慣性力がはたらきます.しかし,物体Aから見て物体Bが動き出さないのは,慣性力と反対向きに摩擦力がはたらいているからです.運動方程式を立てるときは,物体Aが受ける摩擦力を見逃さないようにしましょう.
 (2)の結論に,感覚的に納得できない人が多いようです.物体Aから見ると,物体Bには慣性力も何もはたらかず,ただ静止している様子を想像してみてください.

1

図1

 物体A,Bの加速度を $${a}$$ とする.図1のように物体Bは物体Aから受ける摩擦力により一体となって運動する.物体A,Bの運動方程式は,

  物体A:$${Ma=F-f_1}$$ …①
  物体B:$${ma=f_1}$$ …②

 ①,②式より,

$${(m+m)a=F}$$
$${a=\frac{F}{M+m}}$$

 ②式より,

$${f_1=\frac{m}{M+m}F}$$

2

図2

 図2のように,物体A,Bは摩擦力を受けるものとする.また,物体A,Bにはたらく重力の斜面に平行な成分は,進行方向を正として,それぞれ ,$${-Mg\sin\theta}$$ ,$${-mg\sin\theta}$$ なので,物体A,Bの運動方程式は,

  物体A:$${Ma=-Mg\sin \theta-f_2}$$ …③
  物体B:$${ma=f_2-mg\sin\theta}$$ …④

 ③,④式より,

$${(M+m)a=-(M+m)g\sin\theta}$$
$${a=-g\sin\theta}$$

 ③式より,

$${f_2=0}$$

  詳しい説明はテキストを参考にしてください.

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