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思い出に乾杯しよう

久石譲さんのコンサートに行くこと。
これが叶うまでは死ねないと思えるくらいには本当に大きな夢。

久石さんの曲を聴いていると、本当に日本の夏が恋しくなる。この曲に心が揺さぶられる感性がまだ消えてないことが嬉しくもなる。

暑いのは嫌いだけど、曲を聴いて頭の中に浮かび上がる日本の夏の風景が本当に大好き。
早起きは苦手な中、毎日お母さんに叩き起こされてたまにイヤイヤ言いながらでも毎日ラジオ体操に行っていたこと。夏休み、たまにお母さんが買い物や昼ごはんに連れて行ってくれたこと。
家族で色んなところに旅行したこと。
たくさんの記憶が懐かしさと共に蘇る。

子どもの頃は早く大人になりたいと思っていたけど、今は、あの頃に戻りたいなんて思うようになった。

人生80年だとしても、日本の四季を味わえるのはあと60回も無い。
マダガスカルでの生活も、後一年半もあると思うと長いとしか感じないけれど、家賃の支払いをするのはあと15回を切った。綺麗だなと思う景色も、ここでは一期一会。
どんなに過去を羨ましがっても戻ることはできないし、私はこれからを生き続けるしかない。
毎日を大切に生きていきたいです。

協力隊の、広い意味で同期の子が紹介してくれたMaroon5のMemoriesという曲。
亡くなった大切な誰かに捧げるレクイエムともいえる曲だと思う。
このPVのコメント欄に、
「人生で最も悲しい瞬間は、最高の思い出をくれた人が思い出になった時」というコメントがあった。

妙に納得してしまった。
病気になってから母は写真や動画を撮られることを嫌がっていたから、このままだと声を忘れてしまいそう。お母さんの声が、口癖が、雰囲気が、段々自分の中で風化してしまうんじゃないかと思うと怖くてたまらない時がたまにある。
変な夢ばっかりではなくて、たまには夢に出て欲しいな。
確かに、お母さんはもう私の思い出の中でしか生き続けない。でも、私の中でのお母さんとの思い出は、決して朽ち果てることはない。
前に、亡くなった人を思い出したり、その人のことについて話したりすると天国でその人の周りに花が咲くんだよ、って親友が言ってくれた。

私は、約6年間寝たきりだった母に、何もすることが出来なかった。だから、それがせめて、今の自分にできる親孝行なのかなとも思う。

たまにはお母さんとの思い出をお酒のつまみに乾杯しよう。そんな夜も悪くないと思った、マダガスカルで迎えた母の日からの日々でした。




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