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ハコモノ放送部 アドベントカレンダー企画 12/4 詩「夜の断面」(おまけつき)

夜の断面


宇宙は透明な碧い色 隙間なく覆う 何重にも薄く
粒子を鏤める、炎の匂いがする 星の琥珀
静かに取り出された洋菓子

夜は透明な淡い色 冬のけはいがする
均等に冷やされた空気の匂いがする 
澄んだバターの雫 音もなく光る流れ

夜を切り分けるのは、その目である 表面から底へ
あなたは慎重にそれをする 地面の下の受け皿に当たるまで
滑らかな断面 あなたは息をつく

夜の中にはひとつ まるい甘露が隠れていた


2022/12/4 病院


以下はおまけです

よろしければお付き合い願います。


自己紹介

こんにちは、ハコモノ放送部の病院です。
正規部員ではありますが配信は行っておりません。主な活動は、他部員の配信への参加とハコノマガジンの更新です。短い詩をよく書きます。部活動外ではTRPGが好きです。
ハコノマガジンてのは、ハコモノ放送部が文芸をやる時のページです↓
不定期更新ハコノマガジン|冬野快|note
70以上の記事が投稿されていて割と分厚い。配信とは空気の違う様々な作品をどうぞご覧ください。

それで自己紹介の続きですが、明日(12/5)企画の記事を投稿する予定の外部協力員 givaさんと声が似てるらしく一緒にいると判別しにくいという意見を部員から聞いております。似てる二人のうち、ゲームで負けたり死んだ時高頻度で汚い悲鳴を上げてるのが病院で窮地に立たされた時笑い始めるのがgivaさんです。よろしくお願いします。

記事の表題にあります通り、今回はアドベンドカレンダー企画に参加させていただいております。ハコモノ放送部や企画についての詳細は、部長の冬野さんが書いた1日目の記事をご覧ください。
【1日目】一人じゃ何もできない君をこそ待っている私たちの話|冬野快|note


見てくれてありがとうございます

私の書く詩はそのほぼ全てが、自分の好きな言葉だけで構成されています。
文字のかたちや読んだ時の音、スペース(空白)、言葉の意味・イメージ
ただ自分が見て楽しいモノを一応の形にしてインターネットに保存しておき、たまに見返して喜んでいるようなことを、皆さんも楽しんでいただけるのであれば幸運です。
冒頭の詩「夜の断面」については、皆さんと共有することを意識したので「あなた」にわざと言及しています。
この詩を最後まで読んだ方が夜空に浮かぶ月を思い出してくれていれば、私の試みは成功したことになります。どうだったでしょうか?

ついでに、ここまで読んでくれた寛容な方々にダイマを。
「夜の断面」は、以前私が書いた「月の砂」「夜の融解」と同世界線? 同シリーズ?的な作品です。よければそちらもご覧ください。
月の砂|病院|note
夜の融解|病院|note


最後に

病院は本企画にあと2回登場する予定ですが、毎回新しい詩と、なんかおまけを書くつもりです。またお会いした時はお手柔らかにお願いします。
既に記事を投稿した冬野先輩、うま先輩、ウグイス先輩も同じことを言っていますが、本企画は多人数で毎日何かしら更新するという比較的お祭りなイベントです。ハコモノ放送部を気にかけてくれる視聴者の皆様には、ぜひとも完走まで見守っていただければと思います。

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ハコモノ放送部 アドベントカレンダー12/3 ウグイス侍の履歴書|ウグイス侍|note

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したら今回はこのへんで。お疲れさまでした!


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