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勝手に動画分析 #46「シンプルな表現の持つ絵力は侮れない」

こんにちは、BYNDのNATUです。

BYNDではナビゲーターやTAとしてセッションに参加しています。

noteでは「週末にゆっくり嗜む動画」というコンセプトで個人的に気になった動画を毎回一つ取り上げ、4つのベース項目と1つのエクストラ項目の計5つを軸にその動画の唸るポイントを分析したり解説したりしてみたいなと思ってます。

今回は、Montell FishのMVから。光をうまく扱ったとてもシンプルなビジュアル表現ですがそれがまたカッコイイ。


Montell Fish “Is It A Crime?” (Official Music Video)

 (via vimeo|jared hogan)


Director:Jared Hogan
Producer: Paul Young Lee
Director of Photography: Corey C. Waters
Wardrobe: Donna Lisa
Colorist: Dante Pasquinelli
Sound: Jeff Malen


今回の5項目チャートはこんな感じです。

今回のエクストラ項目は「光らせとけ」。


そしてそれぞれ5つの項目のショートコメントがこちら。



[LOOK:★★★★★]


青を基調にしたローキー(全体的に暗い状態)な絵で、とてもシンプルなLOOK。余分な色彩情報を削って明暗もシンプルにしたからこそ全ての光がとても映えますね。ギターというアイコニックアイテムが光ることによる誘目性に加え、それを持った人物への光の反射による演出も合わさって幻想的かつ力強い絵に仕上がっています。


[音:★★★]


MVなのでサウンドデザイン面での仕掛けはとくにないものの、冒頭に間をたっぷり取った20秒ほどの1シーンがあることで物語性という深みと導入部としてのキャッチ要素を加えていて見ごたえがある作品になっています。


[編集:★★★]


構成としてワンショット撮影がメインなため編集的な面白みはないものの、展開として刺激がなくなってきたタイミングで躊躇なく別アングルにカットをつなぐのはなかなか合理的で面白い。ワンショット撮影は終始長回しが売りではあるもののカットも使って効果的に見せるのもアリなんだなと思いました。


[構成:★★★]


見ごたえのあるロケーション&シチュエーションをワンショット撮影で、というコンボがまず強い。そこに加えて、他の構図でより効果が見込めるところではカットでつなぐ別アングルも惜しみなく使うのは意外と見落としがちな構成かも。面白い。


[光らせとけ:★★★★★★]


まず、主人公が手にした象徴アイテムが光るというシンプルにして最強な演出がとてもカッコイイ。そしてその演出をより際立たせるように、肌だったり服だったりで反射する要素をちゃんと身にまとってるのもさすが。視線誘導としてとても強力な光、「注目させたければ光らせとけ」という暴論をどストレートに体現するのはずるい。でもこれってやっぱりすごく効果あるなと思わされる作品でした。




さて、以上いかがでしたでしょうか。

動画の面白みに少しでも触れてもらえたなら嬉しいです。

それではまた次回。NATUでした。

(Writer:スタッフ NATU)

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