勝手に動画分析 #36「モーショングラフィックスで楽しむローテク感」
こんにちは、BYNDのNATUです。
BYNDではナビゲーターやTAとしてセッションに参加しています。
noteでは「週末にゆっくり嗜む動画」というコンセプトで個人的に気になった動画を毎回一つ取り上げ、4つのベース項目と1つのエクストラ項目の計5つを軸にその動画の唸るポイントを分析したり解説したりしてみたいなと思ってます。
今回はシンプルな発想ながらとても格好良い実写系モーショングラフィックスを紹介。
Maria Chiara Argirò - Light (Official Video)
(via vimeo|Raoul Paulet)
Artist: Maria Chiara Argirò
Label: Innovative Leisure
Mngmt: Jay Cox @Onaplate
Director: Raoul Paulet
Prod.Co.: Human Patterns
Production Assistant: Giona Fiorentino
MUA: Sunny Cradock
今回の5項目チャートはこんな感じです。
今回のエクストラ項目は「ローテク」。
そしてそれぞれ5つの項目のショートコメントがこちら。
[LOOK:★★★★]
LOOKとしてはレトロ系なんですが、幅広いレトロ感がMIXされていて70sのようであり90sや00年代の要素もあったりと、結果として意外と斬新なLOOKではと思わされる不思議な魅力があります。スチームパンク的なブレンド感。
[音:★★★]
MVなのでサウンドデザインこそないものの曲の緩急に合わせてしっかりと映像を使い分けていて楽曲にスッと引き込むような没入感を与えてくれます。
[編集:★★★★]
実写素材をベースにひとつひとつの映像素材を丁寧に組み合わせてあたかも図形によるモーショングラフィックスのような表現にしている編集技術は見事。
[構成:★★★]
とてもシンプルな構成ですが、投影する映像やライトのタイミングなど何度も試行錯誤しながらこの完成型に辿り着いているのではないかと推察できます。プロジェクションマッピングで顔の表面にリアルな作り込みを施す映像は多いですが、逆に凝った作り込みをしていないこの妙なナマ感がまたいいです。
[ローテク:★★★★★★]
顔の前に置かれた透明なものにプロジェクションマッピングとしてモーショングラフィックスを映していると思うんですが、その透明な平面を挟むだけで人物に直接投影するのとはまた違う、合成ともまた違う、なんとも面白いローテクなビジュアルになっていて惹き込まれます。クラフト感やアナログ感のある演出は実写作品では最近よく見ますが、モーショングラフィックスと掛け合わせるこの見せ方はとても面白いと思いました。
さて、以上いかがでしたでしょうか。
動画の面白みに少しでも触れてもらえたなら嬉しいです。
それではまた次回。NATUでした。
(Writer:スタッフ NATU)
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