4月27日 想像力

気がつけば4月が終わろうということに改めて驚いている。

流石に仕事をしているため曜日感覚はまだ残っているが、平温が保たれている家の中にずっといると季節を感じることが少ない。買い出しや散歩のときに道端に咲いている花を見て、桜からハナミズキやツツジに移り変わったなとは感じていたが、それだけで季節の移り変わりが自分の中で腑に落ちるまではいかないようだ。
例えば、アウターが薄手になってきたな、スーツの上着を脱ぐサラリーマンが増えてきたな、店のディスプレイが連休のお出かけモードだな、お菓子が苺から柑橘類に変わってきたな、コンビニのコーヒーはアイスにしようかな…など目に映る複数の情報や体験で季節を感じていたんだなと改めて感じた。

そう、人間はある程度自分が実際に体験・体感しないとなかなか腑に落ちない人間なのだ。怪我をして見ないと痛みが分からない、辛い体験をしないとその体験をした相手の気持ちが理解できない…悲しいかなそういう生き物である。

ただ、人間の凄いところは『想像力』を持っていることだ。『想像力』と組み合わせて行動することができる。兼ねてから、仕事ができる人ってどんな人だろうと聞かれたときに、私は

”想像力がある人”

と答えていた。
特に組織をまとめていく立場に立っている場合、この『想像力』があるかないかでそのリーダーとしての資質が変わってくると思う。自分の一挙一動が与える影響も大きいため、想像力が欠落している場合、残念な結果になる場合が多いだろう。

政治批判をするつもりはないが、流石に今回の安倍首相の政策は色々想像したのかしら?と思うことが多い。旧正月に中国からの渡航者をブロックしなかったことでの今、マスクを安易に配ろうとしたことでの今…。
上に立つ人ほど、最悪のシナリオを想像して動いて欲しいなと思う。せめて最悪のシナリオを想像してから動いて欲しい。ほんとそれだけ。

そして、日本人。政府に「もっと具体的に指示を」と言っているが、もう少し想像したらどう行動すべきか分かるのではないかしら。具体的に指示を出せば出すほど、整合性が取りづらくなるのも事実。だったら自分たちひとりひとりが、自分が保菌者として、どうしたらウイルスをバラまかないか…そして落ち着いたときに、すぐに活動再開できるかを考えるしかないのかな、と思う。
最悪のケースを想像して動く。普段はそんな必要ないと思うけど、今それをせずいつするというのだろう。家族や自分が感染しない限り、やっぱり実感しないのかしら。そうなってからでは遅いから、「緊急事態宣言」が出されたわけなんだけど。

もちろん私は、サラリーマンで今のところ生活の補償があるから生ぬるいことを言えているのかもしれない。だったら生ぬるいなりに想像して、できることをやるしか無いのだ。頑張りましょう。日本人。

”神は乗り越えられる試練しか与えない” ドラマ 仁より


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