利き腕・利き脚・利き〇〇


 
身体の動作は筋肉が行っています。
その筋肉へは脳が命令を出しています。
そしてその命令をきちんと受け取って、反応しているので筋肉が動きます。
 
簡単に言うとこんな風に身体は動いています。
 
では、
お箸でご飯を食べる
とか、
文字を書く
とか、
ドアの鍵を開ける
といった日常的な動作をする時に、
意識的に「よーし!利き手を使うぞ!」
と考える事って無いと思います。
 
それがあったら普段の生活がスゴく大変になりますよね。
 
私達が日本語を読む時に、
「この文字はこういう意味だから〜」と考えていたら、
ものすごく読むのが遅くなってしまいますよね。
それと同じように、身体を使う時も、
無意識に動けるようになっているのです。
 
その無意識に使える筋肉を「利き筋肉」と言うことにしましょう。
この利き筋肉はどのように作られていくかと言うと、
一つは、
自然発生的に決まっています。
例えば、赤ちゃんが何か物を掴もうとするとき、
自然と自分にとって使いやすい方の手を使います。
誰に習ったわけでもなく。です。
 
生まれてすぐに言葉を理解出来るようになるのは難しいので、
親の都合で利き腕を決めたいとしても、言葉を理解出来ないのですから、
強制することは難しいのです。
 
もう一つが、後天的に獲得する。
上の例で続けると、赤ちゃんがある程度成長し
幼児くらいになると文字を書き始めます。
 
そのとき、左手で書いていると、
特に日本語は右手で書く方が書きやすいので、
文字を書くのは右にするという形で矯正をすることがあります。
これは普段は左手を使い、文字だけは右で書くと言う形で後天的に獲得したということです。
 
こうして利き手利き足は決まっていくのです。
 
いずれの動作にしても脳が指令を出し、
筋肉をコントロールすることで行われています。
 
先天的か、後天的かに関わらず
脳が指令を出し、筋肉が働くという関係性は同じです。
 
では、立つという動作を考えてみましょう。
 
あなたはどうやって「立てる」ようになりましたか?
 
 
私達もそうですが、この質問にはっきりと答える事が出来ません。
物心ついた時には立って歩いていましたから。
 
では、その立ち方は正しいですか?
 
この質問には私達は「はい」と答える事が出来ます。
なぜなら、知識があるからです。
そして、利き筋肉を矯正したからです。
 
骨を学び、関節の動きを学び、筋肉を学び、
自らの身体でトレーニングを繰り返し、
使えていなかった筋肉を使えるように矯正しました。
 
筋トレをしましょうという言葉を使う時に含めている意味は
この「利き筋肉」を変えましょう。
という意味を含んでいます。
脳が指令を出し、筋肉をコントロールする。
使いにくい筋肉を使えるようにして、自然に使えるようになるまで訓練する。
意識をして使い、その意識を無意識的に出来るようなるまで繰り返し練習する。
それがあって初めて使えていない筋肉は使えるようになります。
 
 
ウォーキングのレッスンをやるときは、
ただとにかく歩かせるような内容ではやりません。
きちんと今どこの筋肉が使われていて、正しくはどこの筋肉を使うべきなのか、
そのとき、この関節はどのように動くべきなのか?
その辺りをグループレッスンですが、時間内で出来る限りお一人づつ見ていきます。
 
個別レッスンじは、ただとにかく汗をかけば良いとか
重たい物を持てば良いとかそういった内容でやることはほとんど無く、
一つの動きをしっかりと習得していただくまで次にいかない。
ということも多くあります。
 
ただがむしゃらに実践するよりも、
重要なのは理解である。
 
体の使い方を覚えていく時の順序は、
理解
体感
実践
反復
習慣化
です。
 
理解の無い反復はむしろ害悪になることもあります。
 
まずは
「なぜ?」その立ち方をするのか?
「なぜ?」その歩き方をするのか?
を感じてみてください。
 

 


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