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王女モドキ物語シリーズ最終回になるはずだったもの
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[1374]【王女モドキ物語シリーズ最終回】
~本編~
私の名は王女モドキ、本名を知るものは、ほとんどいない。
私は、今、墓の前に立っている、住みかのひとよらずの森の中の屋敷の前にある墓だ。
墓の大きな石には刀で刻まれた文字があり、それを読む。
「キラメア、妻野香乃」
そう、彼女らは、寿命で亡くなった。
ひとよらずの怪物に寿命は、ないが彼女らは、人間だった。
だから、仕方ないことだ。
王女モドキは、そう考えたあと、森の屋敷から離れて歩き、本沈みの沼の前に来た。
ひとよらずの怪物を作る元凶である沼に、王女モドキは、飛び込む。
ずっと、ずっと深く沈んでいった。
もう、生にこだわるものは、何もないせめて、最後に、怪物に自分を変えた元凶の正体を知りたくなった。
捨て身の特攻。
ある程度沈むと、沼は、王女モドキの意思を汲み取ったのか、正体をあらわした。
目の前の泥が透明になり、湖の底のようになる。王女モドキは、深い深い一番奥底に一気にシズンダ。ぐねぐねと一本道であらゆる方向に進路を取る沼を沈むと。
一番奥底には、たくさんの本があり、光など届かない場所だろうに、明るく温かい。
底には本がたくさん敷き詰めてあり、そこに、刀と剣、それから一つの場所にとどまる雷があった。
沼は、答えを、話す。
「これらは、剣土国、刀土国、雷土国をつくるため、巨大な森の木々を邪魔と考えた、昔の人々があらゆる力と知識を集め作った。森を切り開くのに使った道具だ。
本は、強大な森に立ち向かう方法を見つけるために、実験したりして集めた知識を忘れぬように昔の人が書いた記録。
それらが国が安定し必要なくなった時、道具を封印したのがこの沼だった。それにより沼には、莫大な力が備わった。3つの道具と本は、一つの場所に集中すると、不思議なことに人々の体を作り変える力を持った」
王女モドキは、その事実を知ると沼より上がることができた。そして、顔を沼の方から上げると。
おじいさんになった。ルウォル・レイルがいた。
ルウォルは、笑いかけると。剣を捨てて座った。
2人はしばらく話すことにした。
いろんなことを話した。たくさん、たくさん、話した。
二人はそうして、肩を組み、お互いを理解し尊重し、二人は互いに救われた。
もう、私たちは、敵じゃない。
互いに幸せになれる。
それで、ルウォルが見てる前で満足顔で王女モドキは、お願いした。沼に。人間に戻してくれって。
すると沼は、赤い炎のような光を出し肉体を人間に戻してくれた。しっぽは、そのまま生えてはいたが、それ以外は人間に戻っていた。
沼は、素直になっていた。
長く長く人を見ていてやっとある程度感情を理解してくれるようになった。
王女モドキは、ルウォルの前で徐々に体が生き絶えていく。とっくに沼の力をない状態でここまで、生きた姿を再現されたら骨だったらしい。
腕から順に骨になっていく。
「ルウォル、ありがとう、君とは、何度も何度も戦ったがお互いにその末に救われた。ありがとう」
王女モドキは、ルウォルにきれいな骨の状態で看取られた。
しっぽは、そのままだったが、生きてはいない。ただ頭蓋骨の目から涙のような何か液体が流れ地面に落ちた。
【おしまい】
~後書き~【2022年1月17日】
ずっと、ずっと続けていきたかった。私があの世に行くまで! だが、精神的にも、限界が来てしまって。もう最近王女モドキを描くのがかなり辛くなってきている。
なので今回がシリーズ最終回としました。
本当に長いことありがとうございました。
王女モドキ物語シリーズの作者、矢城白也より。
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【2022年2月6日、追記】 王女モドキ物語は、精神的に、疲れ果て、シリーズ最終回を不本意ながらこの作品で迎えさせてしまったが、2022年の2月前半から、また頑張って世に王女モドキという英雄を認めてもらうため、王女モドキ物語シリーズの作品を創作し、世に公開していくことを決めました。 なお、二代目王女モドキ物語シリーズもこれからも作っていくことを決めていますのでよろしくお願いします。
【2022年3月5日、追記】魔法寄生植物の世界観は、こえし王女モドキ物語シリーズと違いますが、予定を変更して、世界観をくっ付けてしまい、スペラ・アーレ、こえし王女モドキ物語シリーズにに合流させていきます。
そして、二代目王女モドキ物語シリーズの次のシリーズは、「こえし」をあえてつけていましたが、わかりにくいし、皆さんの心に残りづらいと考え、王女モドキ物語とつく私が作った作品に関しては、王女モドキ物語シリーズに合流させ、
王女モドキ物語シリーズとします。
なお、小説 王女モドキ物語~暗き雨~と、別の呼び名、王女モドキ物語~暗き雨~編の存在を撤回し削除しなかったことにしたのは、そのままです。私のあらゆる作品に関係は、なくなったままです。