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縛りプレイで楽しむカメラ

こんにちは、GOEです。

本当に気が向いた時にしか記事を書こうとしないので自分でもどうしようもないなと思うくらい不定期の更新。
そんな中、ちょろちょろとnoteを眺めていたら「#カメラの楽しみ方」なんてものを見つけたので私も一つ書いてみようと思い立ちました。

今、カメラと言えば特別断らない限りデジタルカメラのことを指すくらいデジタルカメラが一般的になっています。
私自身、本格的に写真を始めたのはデジタルカメラから。

オートモードでそのままシャッターボタンを半押しすればピントが合ってすぐに写真が撮れる。
その精度やハズさない感も本当に凄い。

しかし、今回はこの高性能なオートモードをあえてはずしてカメラを使ってみようという話です。

オートモードって何してるの?

デジタルカメラのオートモードはカメラを向けた先の被写体がちょうどいい明るさで写るように自動で設定を調整してくれています。
(厳密には測光の設定とか色々あるけど今回は省略、簡単にいきます)

これが便利な反面、見方を変えるといつ撮っても丁度いい明るさの味のない、似たような写真になる原因の一つにもなっています。

例えば、今日は写真を撮り歩くぞ!と朝から出かけ夕方過ぎまで写真を撮って、帰って写真を見返してみたら午前中に撮った写真も夕暮れ前の写真も似たような明るさ、なんとなく良いと思った午後のあの雰囲気に写真がなっていない…なんてことないでしょうか?

もしくは、ちょっと陰った良い雰囲気を撮ったはずが、写真はなんか明るくパッと写ってて思ったのと違うなんてこと…。

これがオートモードの力で、機械的にちょうど良い明るさ設定をすることで、撮ってみたら真っ暗で殆ど何撮ったか分からなくなった…とか、空撮ったはずが真っ白…雲あったのに…なんて失敗を防いでくれているのですが、上で書いたような”あえてこの雰囲気を写真に”も容赦なく切り捨てているのです。

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適当な手動設定で撮ったら明るすぎてしまった空も

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オートなら無難に撮れたりする(上の写真の直後にオートで撮影した同じ空)

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しかし、オートモードでは明るすぎるけど雰囲気重視でOKな写真は自動で設定が変更されるためなかなか撮れない


適正露出やマニュアル操作など、細かい話は色々あるのですが、今回はそのあたりの小難しいことは置いておいて、とにかく、今、カメラ使ってるけど深く考えずにオートで撮ってるって感じの人へ、たまには設定いじってみても面白いよという部分だけ伝えようと思います。

失敗も味も増えるデジカメ写ルンです化

本来、まぁ撮影スタイルは人それぞれ自由なのですが、私の場合はマニュアル露出、つまり手動での設定ができるようになるのが一番良いと思っています。自分で好きに設定ができるようになれば、自分がやりたい雰囲気でもオートの様なちょうどいい明るさの設定でも思いのままだからです。

ただ、いきなりマニュアルだと言われてもどうしていいか分からないので、今回はその本当に入口、マニュアルモードにすることでカメラのオート機能を外してみようというわけです。

そこで参考にするのが使い捨てカメラの『写ルンです』です。
(どうでもいいけど写ルンですって文末に”です”を付けるとですですになって違和感が凄い…)

厳密には”レンズ付きフィルム”というジャンルで実は使い捨てじゃなくて本体はリユースされていたりしますが、まぁあのインスタントカメラとか使い捨てカメラとかよく呼ばれる写ルンです。

これが非常に都合が良い。
この『写ルンです』デジカメのようなオートで状況に合わせて設定を変えるなんて機能は一切ありません。
さらに人間側で設定を変えることも一切できません。
それどころかピントも変化しないので1m以上離れて撮ると大体ピント合うんだったかな?そんな感じです。

でも失敗も含めて味がある、そんな感じで少し前に地味にブームになったりしましたよね?たしか。

なので、この写ルンですと似た設定でデジカメの設定を固定します。
後はあなたが何処でどんなものをどう撮るかで失敗成功、味が決まる。
そんな感じです。

実は上の写真の3枚目は残り2枚と同じ日にこの自己流写ルンです設定で何気なく撮ったものです。
何も考えずに「あー飛行機だぁ」とカメラを向けてシャッターを押しただけ。
3枚とも同じカメラとレンズで同じ日に撮ってパソコン等での編集も一切していません。

写ルンですスペックへ

さて、では具体的にデジカメをどう設定するのかというと。
まずデジカメをマニュアルモード(Mモード)にして以下のように

シャッター速度1/160

F値10

ISO400


カメラによってはマニュアルモード無かったり、シャッター速度が1/160にできないかもしれませんが、とにかくこのシャッター速度、F値、ISOの数値を固定できればいいです。
(便利重視のコンデジとかだともしかしたら固定設定できないかもしれません…。)
実際の写ルンですのシャッター速度は1/140なのですが、私のカメラでは1/140という設定はできなかったので1/160に。1/160も無いという場合は1/200など次に速いシャッター速度にすればOKです。
それと、デジカメの画面では”1/”の部分が省略されて単に160や200と表示されるかと思います。

基本はこれで終わりです。

後は、ホワイトバランスという項目も普段オートなら変えてみることで写真の色味が変化します。おすすめはまずは太陽光モード。

ピントについては今回は普段通りのオートフォーカス、半押しでピント合わせてシャッターのいつも通りで。
先程書いたように『写ルンです』はピントも1m先からくっきり写るようにと固定されているのですが、これをデジカメで再現するには結構難しいといいますか、使ってるカメラ、レンズによってかなり変わるので一概には言えないのと、あえてのピンボケ写真等のコントロールはまた考えないと撮って帰ったら全部ピンボケなんてことにもなりかねないので、ここはデジカメの恩恵を素直に頂戴したいと思います。

ここはボケボケ写真撮ってみたいという場合はその時だけマニュアルピントにしてグリグリやってみるのが良いかと思います。

さて、これであなたのデジカメは写ルンですのように味はあるけど容赦のないカメラになりました。
もう適当に撮ったら真っ白!時間が経って外の明るさが変わったら写真も全然別物になります。

実際に少し撮ってきてみた

この記事を書こうと思ってから実際に少し撮って来てみました。
まぁと言ってもこのご時世なので元からあった外出予定のついでに駅からの道すがら、近くの河原くらいですが。

実は慣れているとシャッター速度、F値、ISOの設定を見ただけで予想はつくのですが、撮ってみるとやはりかなり明るい設定です。晴天の正午なんかじゃバシバシ白とびしまくりだと思います。
これは『写ルンです』がフィルムカメラでフィルム現像の特性とも絡んでの総合的な判断としてこの設定なのだと思いますが、なのでデジカメではその日の状態でどうしても明るすぎと言う場合はISOだけ200や100で固定するといいかと思います。

今回私が試した時は薄曇り程度の午後で上記のままISO400で固定しました。

以下全て同じカメラとレンズでシャッター速度1/160、F値10、ISO400で撮った写真です。
レンズも単焦点、ズームとかできない固定の奴です。

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まずは土手にあった花。
運よく写ルンです設定で良い感じの明るさ


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その場でしゃがんで少し近くへ。
角度を変えても明るさは同じ。


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少し時間が経って日が暮れ始めた時に最初の花と同じ側の土手で撮った花
時間経過によって暗くなった分写真も暗くなりました


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そこで180°振り返って上の花とは逆側の土手の斜面にあった花。
太陽のあたり方が違う場所を撮るとこんな感じに


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空が撮りたかったけど、白とびしまくりました
まぁ失敗かな。


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これも空は白とび


以上が写ルンです設定で撮った写真です。
味があると思うか、失敗じゃん嫌だわと思うかは人それぞれですが、普段と写真に変化を付けてみたい時は簡単でおすすめの遊び方です。
楽しみ方のコツとしては、ある特定の時間だけでなくその日一日をこの設定で固定して撮り続けること。

そうしないと時間経過や場所の違いによる写真の変化が見えてこないので。
通勤通学の行きと帰りでも面白いし、いつも通る道と違う道とで明るさが違うなどでも面白いかもしれません。
天気でも変わってきます。

そして、慣れてくると今の明るさで写ルンです設定だとどんな風に写るか予測がつくようになっていきます。

そうしたら今度はちょっと深堀りして、自分なりに設定の微調整を覚えればもうマニュアル設定を使えるように。
いつでも好きな雰囲気で撮れるようになります。

実は記事のタイトルだった縛りプレイには他にもレンズ縛りとかノーファインダー縛りとか個人的に遊んでいるやり方がいくつかあるのですが、今回の設定固定縛りがしばらくやってると技術的にもかなり勉強になるという個人的に割とお得な遊び方だと思っているのでまずはこれかなと思い書いてみました。

因みに、空が飛んでしまった最後の二枚。
直後に私がマニュアルで設定をざっくり調整して撮るとこんな感じ
設定と言っても厳密にじゃなく大体こんなだろと数秒でパパッとやってもこれくらいの変化が出ます。

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どちらも撮りたかったのは空の方なので草の緑は捨ててほぼシルエットにしてみました。


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