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2021年に見つけた印刷物 part 4

part 3の続き。3ヶ月に1回のペースだったが突然に2ヶ月ぶりになったのは、長年探してたものが見つかったからです(1位・2位)。嬉しくてつい。

第5位:『新沖縄文学』52号(沖縄タイムス社)

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第5位は『新沖縄文学』52号(沖縄タイムス社)! 1982年6月30日発行。沖縄ネタ限定の『ユリイカ』みたいなものといえばいいでしょうか? 当初はふつうに文学作品が載ってる文芸誌だったのですが、26号から特集主義に転換し、文芸色は減退しました。なんにしろ沖縄で流通していた雑誌なので本州の古本屋ではあんまり出会えません。とはいえ別に高くもありませんしネットでは探せばすぐ見つかります。100円で見つけてラッキー!という喜びをここに記すためにエントリー。

52号は「島うたでつづる沖縄の昭和史」特集。沖縄の音楽史を研究する上で誰でも知ってる『沖縄音楽総目録 X・録音目録』(1969年、沖縄タイムス社)という書籍がありますが、その本の編者である高江洲義寛さんが「昭和しまうた年表」というのを寄稿しているので、内容がアップデートされてるかな?と気になっていました。実際は年表は1967年までで、『沖縄音楽総目録』からの抜粋で構成されており、新規情報はありませんでした。残念。喜納昌吉が本州で注目される以前の歴史で終わっています。でも他の記事もいくつか興味深いのがあってよかったです。

沖縄旅行記で書いた通り、沖縄は戦争で建造物などが軒並み破壊されており記録が残っていないので、むしろ自分達で語らなくてはいけないという機運が戦後高まり、沖縄の歴史をまとめようとする動きは活発化しました。この特集はそういうものの一つなのだろうと思います。

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2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定の定額マガジン(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。あとnoteの有料記事はここに登録すれば単体で買わなくても全部読めます(※登録月以降のことです!登録前のは読めない)。『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』も全部ある。

2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追…

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