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雑談:DTMでプラグイン何買うかのメモ

今、全然サブカルチャーっぽいものを買う気が起きず、DTMのプラグインに全振りしていて、この記事は現時点で思ってることの記録です。あとでどう思うかはわからんが、今こう思ってる、という。

先にそれとは別の注意点を挙げておきます。昔の自分に言いたいこと。

・プラグインのセールは九割はまたやるので焦って買う必要はない

「あー今買わないと二度とこの値段で買えないかも!(3ヶ月後)あれ、また同じ割引率じゃん……」を何回も体験しているので、くれぐれも焦らないでください。ただ、それが一年先の可能性もあるので、待てないなら買っていいと思います。

ただし、昨今の円安によって、同じ割引率でも前より値段が高い!というケースもあります。こればかりは円相場によるので読みが難しいです。今のところ1ドル200円まで行っちゃうんじゃないかな?というくらい円が弱いので、買えるなら買ったほうがいいかもしれませんね。

・プラグインの無料配布は二度目をやらない可能性があるので見かけたら使わなくても貰ったほうがいい

無料配布は会員登録者数を増やすのが目的なので、ほぼ確実に登録の作業が必要になります。その手間を惜しんでスルーした後、「登録が面倒だから貰わなかったヤツだけど今だったら欲しいわ~」となるのがちょこちょこあります。半年後くらいに思います。だからちょっと面倒でももらっておきましょう。

あと、無料配布した数カ月後にメジャーバージョンアップがあって、無料版からのアップグレードが割引!というパターンがよくあります。「割引ならこれを機会に正式版買っちゃうか」と新規ユーザを増やしたいメーカー側の思惑ですね。実際にアップグレード価格でいいなら買いたくなるプラグインはあります。なんにしろ無料配布を見かけたらもらっておきましょう。インストールしなくてもいいんです。とりあえずライセンスだけもらっておけば。

で、本題です。

KOMPLETEをいちばん最初に買っておけばよかったかもしれない

Native Instruments社の「KOMPLETE」はいろんなプラグインや音源が入ってる総合パックだと思ってください。普通、DTM始めていきなりこれを買う勇気のある人はいないと思います。これを買う必要に駆られるのは色々作業してる時に「Kontakt」というプラグインが必要になったタイミングだと思います。KOMPLETEのセットの中にKontaktも含まれているので、Kontakt単体で買えばいいのか、それとも色々ついてくるKOMPLETEを買ったほうがお得なのか、結構悩みます。2万円以上は違うから。

で、KOMPLETEのセットの中に入ってるプラグインを既に結構買ってしまった後だったので、ワタシはKontakt単体にしたんですが、もし今から始める!というタイミングだったらKOMPLETEのほうが内容的&価格的に圧倒的に得だったなと思います。有名なシンセ「MASSIVE」とその次世代版「MASSIVE X」をはじめ、「REAKTOR」「FM8」「MONARK」「BATTERY」とか、あと生楽器っぽいバンド向けの音源とか、とにかくKOMPLETEを買うだけで他に困らない十分な音源が手に入ります。ぐぬぬ。

最も安く買うためのやり方はこうなってますね。
・初夏とブラックフライデーに半額セールがあって、そのどちらかのタイミングに合わせる
・Native Instruments社の公式サイトで買うのが一番安いので代理店では買わない
※Kontaktだったら、先に無料の「Sonuscore - Pipe Organ」というのをインストールしてNative Accessに登録しておくと、クロスグレード価格(3割引くらい)で買える。これが最安値
・なお、KOMPLETE SelectはKontaktがついてないので意味ナシ、Standard以上を買う

でも最初からプラグインに5万円とか出す勇気ないじゃないですか。だからこそあとで悩む。厳しい世界ですな~。

Music Production Suiteは買ったが全員にお得かはわからない

iZotope社の「Music Production Suite 6.5」はミックスやマスタリングに関するツールの総合パックで、シンセとかもついてくる、という感じの内容です。これに興味を持つタイミングは「Ozone」と「RX」が欲しくなるタイミングかなと思います。「Ozone」はマスタリングの定番プラグインで、「RX」はノイズを除去するのに使ったりするオーディオリペアの定番プラグインです。

OzoneのAIマスタリングは最高で全部まかせてもいいくらいなのでこれは必須。RXはノイズ除去なんて使うかなあ?と思ってましたが、いざ持ったらボーカルやサンプル部分とかに使うんだな、これが……。インストオンリーの人はこれじゃなくてもいいと思います。んでStandard版は、Ozoneは16900円、RXは25400円くらい。MPSは色々駆使すると最安値で42400円(たまに無料配布されるElements版を入れたあと使えるクロスグレード版価格)くらい。うーん、それだったら他にめちゃくちゃついてくるMPSかな……と悩むはず。「Mix & Master Bundle」というセットはRXがついてこないので除外。

で、結局買って、他についてきたNeutron、Guitar Rig 7、Nectar、Neoverb、Tonal Balance Control、Vocal Synth、Insight、Stratus 3D、Audiolensとか、Brainworxとかのプラグインのうち、Neutronが思ってたより良いです。指してAIに解析させると勝手に音作りとかしてくれるタイプ。頭を使いたくない自分にピッタリ。

ギターアンプのシミュレーターの世界はGuitar RigとAmpliTubeとBIAS FX2とNeural DSPが争ってる世界で、後者2つが評価が高いんだけど、世間的に広まってるのは前者2つっぽい感じ。で、Guitar Rigを使ったあとAmpliTubeの無料版を試すと、AmpliTubeのほうが簡単で音もよくあるギターっぽいなと感じました。とりあえずGuitar Rigを使うけども。

MPSに入ってるOzoneがAdovanced版なのはいいですね。RXはStandard版なので惜しい感じですが、十分使えます。ステム分離機能(ボーカル、ベース、ドラムとか楽器別のデータに分離する機能)もついてます。結果、買ってよかったかというと、Ozoneはいいんですが、他のは代替プラグインがある気がするので、もし他のメーカーのを先に買ってたら要らなかったかも、とも思います。でもOzoneはとにかく良い。バージョン11から追加された新機能「Clarity」は、他メーカーの人気プラグイン「M-Clarity」等を意識したものだと思います。他のを買わなくて良くなる。Ozone以外に何か一つiZotope社で欲しいのがあったらMPSはオススメします。

最初からTotal Studio MAXにしとけばよかったなと思っている

IK Multimediaの製品はバンドル「Total Studio 4 MAX」にしとけばよかったな、と思っています。ここのメーカーで真っ先に欲しくなったのは「MODO BASS」と「AmpliTube」の2つ。前者はベース音源、後者はアンプシミュレーター。ロックっぽい打ち込みをやる時にどうもこれがいいらしい、と前者を単品で買ったらたしかに最高でした。んでこんな良いんだったら「MODO DRUM」と一緒になってるバンドル「MODO MAX」にすればよかった……と後悔しました。たぶんドラムも良いから。

しかし、さらによく見るとおおよそ全部入りのバンドル「Total Studio 4 MAX」が存在しており、これに「AmpliTube」もミックス&マスタリング「T-RackS」もアンプ&エフェクター関連「TONEX MAX」も入ってるじゃんか~となり、最初からこれを狙えばよかったなと思いました。「SampleTank」や「Syntronik」はあんまり使わない気がしますが、他のは試したところかなり良いんです。ギターを使った曲の打ち込みをするんだったら最初からまとめてこれを買ったほうがよかった……。

「Total Studio」には3種類(無印、Pro、MAX)のランクがありますが、上位ほどAmpliTubeのサウンドの種類が増えます。AmpliTubeが重要なのでそこを外すとバンドルのありがたみが減るのでMAX一択かと思います。でもこれは199.99ユーロ(35000円前後)を下回ることはないですね。で、もう持ってるものがかぶるのも悲しいのでワタシは「AmpliTube」単品で買いますが、最初に「MODO BASS」を買ってなかったら「Total Studio MAX」にしてたと思います。ぐぬぬ。

WAVESのバンドルは痒いところに手が届かないので単品購入でいいや

WAVESというメーカーは「L2」などで一世風靡した老舗です。とはいえ、今となっては代替プラグインが多いので、他のを先に買ってたらバンドルで揃える優先順位は低いです。ここのプラグインで現役感があるのは観察範囲では「Clarity Vx」(人の声以外のノイズ除去)、「Vocal Rider」(ボーカルの音量を一定にする)、「Center」(かんたんM/S処理)の3つ。次点で「Tune」(ボーカルの音程を安定させる)とか。つまり音楽制作よりも「歌ってみた」とかYouTuberとかの配信需要が高まってますね。コンプレッサーやディレイを使ってる人は多いですが、昔から使ってて馴染がいいのと、動作が軽いからじゃないでしょうか。

で、今書いた3つが、WAVESでよくセールされる下位バンドル(Power Pack、Silver、Gold、Platinum)に入ってない! その上位のDiamondは「Vocal Rider」「Clarity Vx」が入ってない! さらに上位のHorizonには「Clarity Vx」が入ってない! 全部入ってる「Mercury」は最上位バンドルで超高い。結局、安いバンドルを買っても痒いところ(流行のもの)に手が届かず、個別に買い足すことになって、現状オススメではありません。もし今DTMを始めたばかりで外部プラグインを買いたくなったタイミングならいいのかもしれません。

注意点としては、WAVESのプラグインは「バージョン」管理が厳密にあって、バージョンを上げると使えなくなるんです。ただし買ってから1年間はバージョンアップが無償でできる権利がある。1年を過ぎると、バージョンアップがあったら、追加料金を払わなくてはいけない。これが地味につらい。バージョンアップを永遠にしなければいいんだけど、その状態を維持し続けるのは結構しんどいです。なのでWAVESのプラグインに依存するのは金銭的にはあまりオススメしない。アマチュアは最低限にしたほうがいいのではと思っています。プロは仕事道具だからそういうの全然関係ないと思いますけどね。でも「Vocal Rider」とかは買いましたけど……。あと昔買った「L2」も……。でも「Vocal Rider」もMeldaProductionの「MAutoVolume」があればいらなかった……。

結論としては、購入じゃなくてサブスクサービスのほうが合ってる人もいそう。

Universal Audioのバンドルは組み合わせがよくわからんから限定的に

Universal Audioというメーカーに興味を持つタイミングは、定番コンプレッサーが必要になった時ではないか?と思います。具体的には1176、LA-2A、Fairchild Tubeという辺り。昔からレコーディングでよく使われていた定番機材で、よく「この音はこのコンプを使って出してたのか!」となります。あまりに定番すぎてどれも色んなメーカーがアナログモデリング(実機の挙動をデジタルで再現するヤツ)したプラグインを出してるんですが、Universal Audioは本家なので、本家が出した再現プラグインが一番いいんじゃない?と辿り着く、のでは。

コンプレッサーなんて最終的には何を使ったって同じだろと思ってましたけど、「こういう音がほしい」というのを狙う時に向き不向きがあるようで、1176はスネアの音の潰れ方に特徴があるなと思います。LA-2Aはボーカルとかに使うと妙にいい感じになる……。Fairchild Tubeはかかってるのかよくわからん効き方で、一つの音だけに使ってもあんま意味がない感じがします。複数にかけると全部がうまく馴染む印象。だから最後にかける感じか。

話を戻して、Universal Audioはいくつかバンドルを出していて、ワタシみたいにコンプ目当てならば、1176とLA-2Aのどっちも入ってるバンドルなら、あとは他のが気に入れば1万円以下なら買っていい気がします。ここのバンドルは基本的にEQ、コンプ、チャンネルストリップ、その他エフェクターが中心なので、欲しい音が決まってない人が漠然と買ってもうまくいかない可能性が高そう。なので、先にデモ動画を漁って自分のほしい音が本当に出るのかどうかを考えてから手を出したほうがいいかと……。あと、シンセもいくつか出してて、Moogとかは人気が高いですね。シンセが入ってるバンドルは内容が被り合ってちょっとだけ違う……みたいなのがあるので、どれが欲しいのか選び抜いてください。

とか考えてたら、1176とLA-2A、およびプリマイク610を統合したチャンネルストリップ「LA-6176」が新たに出て、もうそれを買えばいいのではないか、となっております。先にこれが出てたら1176とLA-2Aが入ってるバンドルは買わなかった……。

UJAMのプラグインは思ったより出来がいいがバンドルはいらないかも

UJAMは単品でバラバラに買ったあとに結構出来がよくて「バンドルで買ってもよかったかも~」と後悔しましたが、しかし自分が欲しいサウンドとかけ離れたシンセとかを買ってもしょうがないか、と思い直しました。ギターやベースの音源もいいけど、バンドルで買ったところで全部はどうせ使わんな……という気がします。基本的には音を作るシンセじゃなくて、既に出来上がってるプリセット音を使うシンセで、そのぶんどれも傾向がバラバラなのでたくさん持ってもしょうがない気がする。

唯一、バンドルで欲しいと思ったのはフィニッシャー類で、どっかで聞いたことのあるようなエフェクトを手軽に掛けられる!という、音作りを考えたくないタイプにピッタリすぎのプラグイン。試しに買った「BOOST」と無料の「MICRO」の出来がよくて他のも欲しくなったんですが、フィニッシャーのバンドルだけは全然セールにならない(クロスグレード版が34200円)。それにしても人と同じ音を使いたい&人と同じことをしたい需要に応えた、現代っぽいメーカーですね。

UJAMのバンドルは「Lofi」セットとか「Trap」セットとか、音楽ジャンルで区切ったものが多く、まさにそういう音楽を作りたかった!と思ってる人、とくに音作りに凝りたくない人にはオススメです。


他にもあるけどこの辺で。やはり制作者側のほうの出来事に少しでも触れると、耳の解像度があがる気がします。気がするだけだけど。15年前によく作り込んでるなと思ってた音処理が、今となってはプラグイン一発みたいなのが結構あって、音楽制作環境の進化を一回頭にインプットしないとダメかもなあという気分がありまして……。

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2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定の定額マガジン(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。あとnoteの有料記事はここに登録すれば単体で買わなくても全部読めます(※登録月以降のことです!登録前のは読めない)。『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』も全部ある。

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