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今年の収穫(2020年に見つけた印刷物)

『レコード・コレクターズ』という音楽誌で毎年「今年の収穫」が載っていました。今はやってないのかな? いろんな人がその年に見つけたこれぞという探求盤・発掘盤を紹介するコーナーです。一年のまとめって、その年に出た中から選ぶランキングというのがよくありますけど、これはただその年に見つけたというだけのゆるさがよくて、なかなか好きでした。ということで2020年、ワタシの「今年の収穫」ベスト3をここで発表します。ただし音楽ではなく印刷物で。

第3位・TaTa 創刊号

第3位は『TaTa』創刊号! 1977年発行、トポロジック・アート、電子音楽、現代芸術の総合研究誌です。日本で電子音楽のミニコミというと『Electronic Art』誌(エレクトロニック・アーツ・スタジオStudio Vivant)が有名ですが、そちらが1978年発行なのに対してこちらのほうが1年早い。奥が深い……。3000円くらいしました。結構高かった。

編集はTAT(Topological Art of Tokyo)、発行は高槻千秋。買った決め手は電子音楽家の住谷智が参加していること。川崎弘二編『日本の電子音楽』でインタビュー受けてた人だ! そもそも住谷氏はインストゥルメンタルのアルバム『TATA』を1984年、『TATA-2』を1986年に発表していますがその前。『TATA - TOPOLOGICAL ART 電子音楽の製作技法1』という自主制作印刷物を1981年に制作していますがその前。 もちろん1980年のコンサート「TATA」よりも前。この冊子がルーツだったのだろうか? まだ東京学芸大学の学生で集まって作ったのか、とか、そういう気になり連鎖でした。

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ちゃんとした目次もあるんだけど抜粋↓。

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2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定の定額マガジン(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。あとnoteの有料記事はここに登録すれば単体で買わなくても全部読めます(※登録月以降のことです!登録前のは読めない)。『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』も全部ある。

2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追…

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