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クロスオーバーと出版(『美術手帖』2019年6月号)

「美術」はいつ、「アート」になったのか? とは、森村泰昌が雑誌『ブルータス』で2010年に投げかけた問いである(686号)。森村は赤瀬川原平が2003年に『ハピネス』展図録に書いた「かつて芸術といわれたものがいまはアートといわれているが、このアートの内実はじつはデザインなのだ」という一文から、ポストモダン家具や空間デザインをとりあげた80年代『ブルータス』の「居住空間学」特集を連想し、この特集はアート特集よりもずっとアートに見えていた、とふり返る。アートとデザインの境界が曖昧になった現代の起点。それが80年代というわけだ。

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2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定の定額マガジン(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。あとnoteの有料記事はここに登録すれば単体で買わなくても全部読めます(※登録月以降のことです!登録前のは読めない)。『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』も全部ある。

2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追…

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