マガジンのカバー画像

ばるぼらさんの全記事アーカイヴ

2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定です(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。テキストを発掘次第追加します。あとnoteの有料記事もここに… もっと読む
2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定の定額マガジン(インタビューは相… もっと詳しく
¥980 / 月
運営しているクリエイター

#2014

上坂すみれ『パララックス・ビュー』を聴いて何も思わずにはいられない(2014年『ビッグコミックオリジナル』6月20日号)

人気急上昇中の声優アーティスト、上坂すみれのシングル『パララックス・ビュー』。二〇一四年三月五日に発売されたこの作品について取り上げるのは「いまさら」だろうか。しかしこの作品の真価について、誰かが記録しておく必要があると思う。

#idea366 #postinternet #visualcommunication(2014年9月『アイデア』366号)

『アイデア』366号/2014年9月号、特集「ポスト・インターネット時代のヴィジュアル・コミュニケーション」のイントロ文です。 * 本特集は主に2000年後半から2010年代にかけてのインターネット環境から登場した新しい視覚体験を取り上げる。先に注意しておきたいのは、こうした議題でしばし連想されそうな、日本国内のPixivやニコニコ動画にフォーカスを当てるのではない。それと平行しながらもインターネットの別の場所──写真共有サービスのPhotobucketやFlickr、動

2014年度ベスト&トホホテン(『映画秘宝』2015年3月号)

2012年の次に2014年になっていますが、これは2013年のときもアンケート依頼が来てたのにメールに気が付かなかったためです。

マンガ同人誌、アート系ZINE…… 採算度外視の"自主雑誌"の甘美な世界(『サイゾー』2014年2月号)

二一世紀の自主出版、過去・現在・未来出版不況という言葉も聞き飽き、毎年訪れる電子書籍元年にも慣れてきた編集者/デザイナー/ライターたちが、新たな活路として期待を寄せているのが「自主出版」の世界だ。まぎらわしいが高いお金を出して自分の本を出版社に出してもらう「自費出版」とは違い、日販やトーハンのような大手出版取次を通さず、編集制作、取引、頒布などの作業を自ら主体となって行うのが「自主」という言葉の意味である。 自主出版には同人誌、ミニコミ、ファンジン、インディーマガジン、リト

アンケート回答(『このマンガがすごい!2014』オトコ編)

<このマンガがすごい!作品賞>

音楽マンガレビュー(2014年『音楽マンガガイドブック』)

※掲載図版が発掘できませんでしたので一部省略しております 上條淳士「TO-Y」 1985-1987/『週刊少年サンデー』/小学館 インディーズで話題をさらったバンドGASPのヴォーカル藤井冬威が、ひょんなきっかけで芸能界デビューをし、日本を席巻するまでの成り上がりストーリー。現在でこそ80年代の音楽マンガを代表する一作として知られるが、実は打ち切り寸前だったところを冬威のファンである女子中学生・山田ニヤのパンチラ・シーンで人気に火がつき連載続行になったという逸話がある。大友

音楽誌に載ってるマンガたち(2014年『音楽マンガガイドブック』)

「コミックスとロックン・ロール、その二つが本物のアートと呼べる物よ」と語ったのはパティ・スミスだが、日本で巨大な自主制作シーンを持つ音楽とマンガという二つの分野には、根底のところで共鳴する創作精神があるに違いない。

音楽誌もやらない本気のレビュー! 専門家がE-girlsのミュージック・ビデオを斬る!!(『サイゾー』2014年8月号)

――現在までに制作された11本のMV。古今東西のポップ・ミュージックに精通するライターたちが、それぞれ100字でクロスレビュー!

トンパ文字と現代の視覚コミュニケーション(2014年『BiRD』6号)

これは旅行雑誌『TRANSIT』の姉妹誌『BiRD』6号の特集《エキゾチック・アジア 民族衣装を纏う人々》に書いたコラムですね。 トンパ文字と現代の視覚コミュニケーション

ブラジル音楽の再発見史 (2014年6月『TRANSIT』25号)

『TRANSIT』は旅行雑誌で、これは25号「美しきブラジル」特集用に書いた原稿ですね。 ブラジル音楽の再発見史

有料
300

エイティーズ・リヴァイヴァル史再訪(2014年『アイデア』365号)

これは『アイデア』365号の特集「From the 80s to the 80s 現代におけるエイティーズ新解釈」用に書いたものです。もうこの号はsold outになっているようなのでここで再掲。この原稿、「イラストの特集なのに音楽の話が長すぎる」と散々言われました。いいじゃないですか、音楽が先行してたんだから……と言ってたんですけど、まあたしかに長いです。わはは。 introduction1990年代末頃からの音楽におけるエイティーズ・リヴァイヴァルからしばらく間を置いて

有料
500

復活してほしいミニコミ(『本の雑誌』2014年11月号)

ミニコミとはミニマム・コミュニケーションの略で、マスコミの対義語として生まれた和製英語である。なぜマスコミの対義語が必要だったのかといえば、マスコミが自分たちの関心ごとを取り上げてくれなかったからだ。一説には一九六〇年の安保闘争の最中にマスコミが発表した七社共同声明からといわれるが、マスコミはいつからか読み手とコミュニケーションをとろうとしなくなり、一方通行の情報発信で済ませるただのマスメディアになった。自分たちが伝えたいことを、自分たちの言葉で、自分たちの力で届けなくていけ

「著作権切れ」は新しい自由を手に入れることだ(2014年4月『Quick Japan』113号)

二〇一四年から小津安二郎や力道山がパブリック・ドメイン(PD)入りした。と言われてもナンノコッチャな人がいるかもしれない。PDは知的財産権(著作物・発明などの権利)の保護期間が満了した状態のこと。たとえば日本では著作権は一般に死後五十年間残るけども、五十年経過した人の著作物は自由に利用できる状態になる。PDに入った、とはだいたいそういう意味だ。とはいえ「そんな昔の人の作品なんて興味ないや」という人も多いと思う。夏目漱石や芥川龍之介の小説がPDだからといって、泣くほど喜ぶ人はい

今日からあなたも個人情報の露出狂になろう(2014年2月『Quick Japan』112号)

二〇一五年をめどに個人情報保護法が改正される予定らしい。すでに個人情報を本人の同意なく第三者に提供するためにはどんな例外措置が必要か、を議論する検討会がはじまっている。と書くと物騒だけど、現状は、そのまま情報を渡すのは当然アウトなので、個人を特定できないようにする加工が必要だね、でもその匿名化の方法が決まらないね、と困ってるところ。こういう話を聞くと「プライバシーが侵害される」と反対の声をあげたくなる人はいると思う。ただ、自分の情報が企業にどこまで知られているのか、考えたこと