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#135 大人の喧嘩【AG.Nodo】

大人の喧嘩ってやつは面倒だ。

若い頃の喧嘩は至極単純。態度が気に食わねぇとか、俺の女に手を出しやがったとか、むしろ理由なんか要らねぇとりあえず殴るとか。

そんでもって、解決も早い。
殴り合ったら友達になったとか、もう関わるのは止めにしようとか。本当にどうでも良いことが多い。

普段、俺はいくつかの会社にお世話になっているのだが、その中には元居た会社から独立して、自分で仕事を回している人が多い。いわゆる"社長"と呼ばれる人と付き合いがあるのだ。

そうした人と話していると、だいたい決まった話題に行きつく。それは"すぐに仕事なんて無くなる"ということだ。一つ一つの現場に対する危機感みたいなものを感じる。
まぁそれを常に顔に出しているわけではないが、雑な言い方だと"サラリーマン"との違いを会話に節々に感じるのだ。

とある日の出来事。

大手A社。その下請けB社。そこから独立したC社。
そして弊社がいる、と仮定しよう。

B社は各地に支店を持っており、そのいくつかは独立したC社と仲が良くない。
弊社はB・Cともに仕事をもらっている。たまにAから直で受けることもある。

あるとき、弊社の人間がB社のある支店とトラブルになった。以降、その支店との取引はやめるという話になったのだが、B社内で「特定の支店との取引だけ停止するのは、いかがなものか?」と話題になる。
B社全体と弊社の仲がギクシャクする。

ある日、弊社がA社の現場(担当C社)に入ると、トラブルになっていない他支店のB社と会う。仕事は滞りなく進んだのだが、件のトラブルの話になる。そこでC社がA社の人間に事の顛末を報告する。

結果、A社はC社経由で弊社を使う判断となり、B社の現場、特にある支店の現場を根こそぎ奪う形となったのだ。

怖くね?怖いよね?

俺は事の顛末を全て把握しているわけではないが、きっかけは些細なことであったと思う。
内容はかなり曖昧に書いているのだが、要はこれが"大人の喧嘩"なわけです。仕事が無くなる=生活の基盤が崩れる。語弊はなく、マジの殺し合いだ。
俺自身B社の何人かとは仕事をさせてもらったことがあるけど、あんまり良い仕事をしねぇなぁという感想を持った。
それが結果このようなことになり、A社やC社の色々な鬱憤やら思惑が爆発したんだろうと推測している。

対応策なんてもんはない。喧嘩はしない!じゃなくて"起こる"もんだから。
一つ一つの仕事を丁寧に、そして何かあったときに助けてくれる人がいるか否か?
いざという時に答え合わせが始まるのだ。


というわけで、今日は大人の喧嘩について書いてみました。裁判とかそういった類のものではないけれど、割と身近に起こりうる話でした。

こういう時、バンドに置き換えて考えてみると。
「ミスならよい、妥協は致命傷になる」という学びになったな。

一つ一つの仕事を、制作を、練習を、LIVEを丁寧に。それではまた。

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