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【ミートホープ 牛ミンチ偽装事件】極悪社長から考える「喜んで買う消費者も悪い」論

こんにちは。リリック(歌詞)公開よりも次回予告の方がファボ稼げる系ラッパーのBuzzWordsです。

今日扱うテーマは北海道で起こった史上最悪の食品偽装事件
通称「牛ミンチ偽装事件」です。

以下、今回の目次です

ミートホープ 牛ミンチ偽装事件とは?

以下、この事件に関する記事です。

ちなみに、BuzzWordsは以下の動画でこの企業を知ることになりました。

カカチャンネルさんは、いつも調査をしっかりとしていて、
話しの砕き方(説明の伝わりやすさ、簡素化しても本質・要点を伝える力)が上手でお世話になっております。
(最後にカカチャンネルさんのリンクを貼らせていただきますので、ぜひ他のエピソードもご覧になって差し上げてください。)

この事件の概要を順を追って説明していくと、

 精肉店で12年働き、独立を果たした肉のプロ「T社長」は、
販売先の値下げ圧力に苦しむ中で、「傷んで廃棄する肉」を加工・販売するという策をひらめき、窮地を脱出する。

 しかし、大型スーパーの食肉加工の内製化などによってふたたび窮地に立たされる中、後に常務となる(こととなってしまう)赤羽氏のアドバイスにより、食品加工会社向けの肉の小売販売に業務をシフトします。
そんな中で、「何も知らない状態」で営業担当となった赤羽氏が全国に取扱い先を広げている際に数々のクレームを受けることとなります。

 そして、「何も知らない状態」を打破するために「T社長」に内緒で自社工場を確認したところ、
・牛肉と騙るも、使用するのは豚肉・鶏肉の臓器など
・水やパンを肉に混ぜ込むことで水増し
・返品された肉を消毒・着色して再度販売
といった極悪非道な手口を知ることに。

 そんな肉を給食に使われるところまで販路拡大してしまった赤羽氏は、自責の念からこの偽装を止めようと「T社長」に直訴するも、行くところまで行ってしまった彼には効果なし。

 そこで、行政に「内部告発」を行うことを画策したのです。が、行政はその処理の煩雑さというか、状況に適応し難いルールからか、実質対応をしてくれなかったという。

 しかし、朝日新聞さんの正義感により、DNA鑑定にまでこぎつけ、
このイカレタ事件が明るみになることとなったのです。

 後日談として、告発を行った赤羽氏が
・偽装肉を販売してしまった取引先
・告発によって会社が潰れたことによって仕事を失った元社員
などからの圧力で北海道を離れることとなったり、奥さんとも離婚してしまうこととなったりと、内部告発者が馬鹿を見ることとなってしまったという後味の悪い話もあるそうです(こちらに関しては個人的にはソース不足ですが)。

ちなみに、上記が赤羽氏がこの事件に関して書いた本のようなのですが、
BuzzWordsの力では入手することができませんでした。
あらゆる電子版のものが販売停止していて、何らかの圧力を感じますね。。。
(というか、こういう記事を書く場合は何としてでも手に入れないとまずいのかもしれないのですが。。。)

今回のお話の前提

と、なぜに背景をこんなにガッツリと書いたのかというと、
あくまでも

「T社長」が悪
赤羽氏が善

という前提で話を進めていくことを認識していただきたかったからです。

それでは以下がこの事件を通して消費行動というものの在り方を考えるパートです。

「喜んで買う消費者も悪い」発言から考える消費行動

偽装事件が明るみになったのちに開かれた記者会見にて「T社長」は

「(消費者は)安いものを追い求める」「食品が半額でセールされたりしているが、販売店も悪いし、喜んで買う消費者も悪い」「(販売元は)初めから適正価格で販売したらいい」とも述べ、安値競争にも偽装の原因があるという発言をしていた

らしいです。
この発言に関して、マーケティング畑出身として色々と考えさせられるところがありました。
(もちろん、「だからって、あんな凶悪なやり口を行ってもよい」とは絶対に思いません。ただ、その一言で終わらせていいような気もしません。)

そして、一番強く感じたこととして、いつの時代も
「消費行動とは、欲求やエゴを少ないコスト(必ずしも金銭面ではない)で満たそうとする行為」
であるように感じます。

現代の私たちの消費行動(やサービスの利用方法)でも思い当たる例があると思います。

1.自分がかっこいい人間だと周りに手っ取り早く見せしめるためにブランド品を買う行為
(もちろん、ただ好きだから、そのブランドの約束に共感できるからそのブランドの商品を買う人のことを悪く言うつもりがないことは言うまでもございません)

2.手軽に注目を集めるために馬鹿な行為をTwitterにさらすバカッターや、YouTubeに炎上動画を投稿する行為

3.C to C(C2C:一般人対一般人のビジネス)で簡単に稼ぐために、ライブのチケットや限定販売品に異常な価格設定をして転売する行為

上記は結局、
1.ブランド品を着けている人は、(それがDQN行為で手に入れたものであろうと、盗難品であろうと)無条件でかっこいい人間だと思ってしまう人

2.非人道的な馬鹿動画を見て楽しんでいる視聴者

3.違法な販路であろうとお金を払ってしまう消費者
(これに関しては、売る側が明らか悪い気しかしないが。。。)

がいるからこそ「上記のような行為」がまかり通ってしまうのではないでしょうか?
もちろん、個人的にも、「必ずしも自分はそんな行為をしない!そんなエゴイストじゃない!」と自信を持って言えませんが。

自分でウェブサイトを立ち上げて、マーケティング分析のためのアクセス管理機能も実装して、最終的に音源ができたら売るためのマーケット機能も実装して、っていうコストをかけずに自分のチャンネルを始めたいっていうエゴからnoteの使用を始めましたし。


そして、2と3の例がC2Cであるため、「いちサービスの利用者」であり「価値の提供者」という側面を持っていたことから再認識できたのですが、

「企業活動というのもまた、経営者の欲求やビジョン、目標を(コストパフォーマンスがものを言うことの多い)資本主義の力を用いて果たしていく」
という行為にすぎないのだなと感じます。

まあ、素人が経営活動・企業活動を行うと、大体「お金を稼ぎたい」が前面に、全面に出てしまい失敗するのは典型じゃないでしょうか?
マルチ商法とかで金に目がくらんで結局欲求を満たせずに終わる例とか。

その辺は、

これで稼ぎましたみたいなフロー止めろ。下品だ。
たまに贅沢するだけでいいんだ。
ビジネスの世界において銭だ、現金だ、
なんて言うのは絶対に厳禁だ。

というマーケティング至上主義の教えに従いましょう(何か違うような。。。)

ちなみに、もっとも分かりやすいコストは結局「金銭面」となるため、様々なエグい方法でコストカットを図る「ビジネスアウトロー」が世に憚っているのだと思います。

例えば、「サービス残業」とか(給与という側面で)少ないコストで高い価値を提供するためのエゴとしていい例ですよね。

……ということで、この節で何を語りたかったのかというと、

資本主義経済は、「誰かのエゴ・欲求」と「誰かのエゴ・欲求」が歯車のように噛み合うことによって回っているということ。

「今回の偽装事件の発端は「安いものを追い求める」消費者のせいでもある」ということを真正面から全面否定しきれない人間のエゴ、そこから逃げてはいけないということ
です。

その上で、チート行為によって他人の安全を度外視して、自分のエゴを叶えようだなんて発想は言語道断だと思います

ちなみに、夢という名の「エゴ・欲求」の歯車が無ければ今のこの豊かな社会の中の色々なものが発明されていないようなエピソードがたくさんあったり、
「エゴ・欲求」の歯車を利用して社会問題の解決を目指す「CSV(Created Shared Value:共通価値の創造)」なんていう問題解決手法もあったりと、
色々と面白い広がりはありますが、それはまたの機会にしましょう。

おわりに:AKLOさんの楽曲から考える買われるモノ目線

最後に、モノの価値という立場から消費行動を考えて終わりにしましょう。

Japanese HIP-HOPの最高到達点と名高いAKLOさんの楽曲の2nd verse(2番)がかなりグッときました。

Fame(名声)を求める人間たちにとって、お金はただのPain Killer(痛み止め)であり、高級品を買うことによってそのFameが傷まないように保とうとしている。

そんな「くだらない」理由で買われるモノが可哀想だから俺が先に買ってやるぜ。

っていう感じの展開です。

名声のためにといったうわべの消費行動を止めて、商品一つ一つと今よりひと回りでも深く向き合うようになれば、
今回のような悲惨な事件を抑止する要因になり得るのではないでしょうか?
という、マーケティングオタクの長文ボヤキでした。
(例えば、食の安全を確保するために、生産者の顔が見えるようにしてるブランドとかもありますよね。)

とはいえ、かっこいい服を買って、そのかっこよさを自分に取り込むという消費様式もあってはいけないものとは思ってません。
(全否定したいわけではなく、悪い方に転ばないようにしたいというところです。)

…ところで、どうして今回このテーマを扱ったんだい?(カカチャンネルさん感)

私の前職が社長の名声やブランド(エゴ)のために社員が疲弊しているような構図になってて、ミートホープと似たような臭いを感じたからだよ。

今回も、関係者などから不快に感じる旨のメッセージやらがあればこの記事を削除するつもりはあるので、そういったコメントなどがあればお願いします。

それではまた次回。

テッテッテッテッ テーレレレー テレーレ テッテッテー♪
テッテッテッテッ テーレレレー テレーレ テッテッテー♪

間違えました。
それでは、皆様も実験の日々を!俺こそがBuzzWords!!

引用・参考・併せて読みたい記事)

・朝日新聞のミートホープ関連記事。
http://www.asahi.com/special/070627/
赤羽さんがどんな行政に告発の話を持ち掛けてもまったく動いてくれなかった中、
DNA鑑定など全面協力したのが朝日新聞さんだとか。
まあ、「行政を叩くチャンスになるからだ」どうのこうのの憶測は飛び交っていますが、
個人的には、純粋な気持ちで動いたのでは?と思っています。

・今回のアイキャッチ画像。
「海外のスーパーマーケットの精肉店のフリー画像(写真)」
https://www.pakutaso.com/20190121011post-19135.html

今回もぱくたそさんからお借りしていますが、別に回し者ではありません。

・カカチャンネルさん
https://www.youtube.com/channel/UC1KM0FPG8NvCWKRZURZZEfQ

こういうのをマーケティングチャンネルって言うんだよ!
っていう意見はクリティカル。敗者BuzzWords

#ビジネス #マーケティング #ブランド #偽装 #食品偽装
#LabLife

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