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Mリーグが熱い! 中でも、一番熱いのはこの男かもしれない

「Mリーグ」が熱い。麻雀好きの間ではすでに大きく盛り上がっていますが、その中でも局地的に激しい盛り上がりを見せているのが、古舘伊知郎と松木安太郎をブレンドしたような日吉辰哉プロの実況です。

2019年12月19日に行われた対戦は日吉プロの興奮っぷりが度を越していたので、実況を文字起こししてみました。

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右側が日吉辰哉プロ、左側がこの日の解説を務めた土田浩翔プロです。

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そしてこの日の対戦カードはこちら。
・黒沢咲(TEAM RAIDEN)
・内川幸太郎(KADOKAWAサクラナイツ)
・松本吉弘(渋谷ABEMAS)
・丸山奏子(赤坂ドリブンズ)
※敬称略

【東3局】黒沢が松本からハネマン直撃、勝負が大きく動く

・点棒状況
黒沢 31300
丸山 18900
内川 27100
松本 22700

この日最初の山場を迎えたのが東3局。8巡目、黒沢が發をツモってリーチをします。待ちは[3][6]s。そして10巡目、松本が[2][5]m待ちの追っかけリーチするも……。

日吉:きた!松本、黒沢のアガリ牌[6]ソウを吸収しての、[2][5]ワンの追っかけリーチ!

土田:フリテンですよ。

日吉:嘘だろ!? あーー! ほんとだ!!

土田:根性あるねえ。

日吉:土田さんこれひょっとして気合いが……今、逆回りしちゃってませんか?

土田:はっはっはっ、大丈夫大丈夫。

日吉:大丈夫ですか!

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しかし12巡目、松本が[6]sを掴まされる。力強くツモ切るも黒沢からロンの声が。ウラも2枚乗ってハネマンに!

日吉:[6]ソウーーーっ!! しかもウラウラ、ウラウラだぁー! リーチ發ドラ4! ここは黒沢のリーチ攻撃が実を結ぶ! 松本の気合いがここは裏目に出てしまいましたか土田さん!

土田:そうだね。僕はあのフリテンリーチで追っかけるの好きだけどね。

【南3局】四暗刻の夢を見なかった黒沢、トップを盤石に

・点棒状況
黒沢 48300
丸山 29900
内川 14100
松本 7700

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黒沢が5巡目に[5]s、6巡目に[7]mを引き入れ、アンコ2つにトイツ2つの好形に。ここで日吉プロの脳裏には1週間前に白鳥翔が出した役満がフラッシュバック!

日吉:うーっと! これは…! これはっ…! 嘘だろ…嘘だろぉ…あるのか!? あるのか!?

土田:何が?

日吉:木曜日は四暗刻が!

土田:はっはっはっは。

日吉:先週出てますよね! 幻の役満四暗刻タンキ。あるのか? あるのか? 今日もあるのか!? さあ黒沢……。

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黒沢、西をツモってアンコが3つに……! 日吉プロ、興奮しすぎて声が裏返る!

日吉:あるのか!? あるのかっ!? 土田さんっ、スッ、スッタンイーシャンテンなんですけどっ…! 毎週毎週どーいうこと!? 毎週毎週どーいうことなのこれは! 土田さん、いいですか? [7]ワンは山に……2枚! スッタン見せてくれ、毎週スッタン見せてくれ! どういうことだ! 「大和証券Mリーグ2019」毎週毎週とんでもねえ!!

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黒沢、いつも通り牌をツモっているんですが、日吉プロの実況もあいまって心なしか指に力を込めてるようにも見えます。

日吉:黒沢っ、引いてみろぉおおー!

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黒沢が引き入れたのは[5]m! [4]pを切れば四暗刻の可能性が残るも黒沢は[7]m切り。[3][6]&[4]p待ちのテンパイを選択した黒沢に日吉プロは信じられない様子で……。

日吉:嘘だろっ!? 黒沢が四暗刻見ない!

土田:冷静だ……。

日吉:黒沢が四暗刻をみないなんて!そんなことがあっていいのか!

土田:はっはっは。

日吉:[3][6]ピン[4]ピン待ちだとー!? 嘘だろーーー!

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ここで間チャンの[3]mを引き入れた松本がリーチ!

日吉:ここで松本のリーチだ! 待ちは[7]ソウと發! ということは、黒沢の選択が大正解となるかもしれっ……

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次巡、黒沢がツモったのは自身のあがり牌の[3]p!

日吉:ないーーーーーーーっっっっっ!!!!!素晴らしい!!!!!

土田:なにそれ?(笑) 褒めてるの?

日吉:だってこれ、[7]ワン切ってなかったらこのリーチにむかってどうしたらいいかわかんなくなったかもしれませんよ! 黒沢、ツモ西赤の1300・2600。役満まであるテンパイを3面待ちに変えた黒沢の冷静な判断、トップ目でオーラスを迎えます! 今の黒沢の判断いかがですか?土田さん!

土田:普通じゃないですか?

日吉:いや! 普通ではない! 黒沢からしたら。

土田:我々はさ、夢見る……

日吉:夢見る少年ですよ我々は!

土田:(無視して)夢見る負け組だからさ。

日吉:たひゃははは!ひっひっひっ。

土田:[4]ピン打って、[5]ワン重なったら三色同刻だから。「[5]ワン来い、[5]ワン来い」とかやってますから(笑)。

日吉:朝までやってます(笑)。

【南4局0本場】ここから松本の逆襲がはじまる!

・点棒状況
黒沢 55100
丸山 28400
内川 11300
松本 5200

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5巡目、親の松本がメンホン七対子をテンパイします。日吉プロも土田プロも当然リーチすると予想するが、松本は[8]m待ちのダマを選択。次巡、松本が[9]mをツモって打[8]mで待ち変えした直後、黒沢が[8]mをツモ切り! トップから直撃できるチャンスを逃した松本に日吉プロ感情を移入し過ぎて大号泣!

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日吉:うぅわぁーーーっっっ! [8]ワン! 涙で前が見えない! 完全に見えない!! これはかわされたくない。なんとか頑張れ松本! まだ大丈夫、まだ大丈夫。これかわされたら痛すぎる。でも[9]ワンはより出やすいぞ。よりノーケア!

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しかし松本、ドラの東を引き入れ、より高打点の東タンキ待ちにスイッチ! これを黒沢がツモ切りすると、日吉プロはまるで黒沢がホームランを打ったかのようなロングトーンを響かせる!

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日吉:黒沢東だ、打ったか、打ったぁーーーーーー!!!!!
とんでもない落とし穴! メンホンチートイドラドラ!! ここで松本一矢報いた18000!
わからなくなったすべてが! こんなでかい落とし穴が待っていたーーー!!

【南4局3本場】3人テンパイの息詰まる攻防

・点棒状況
黒澤 34600
丸山 25900
内川 8800
松本 30700

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南4局1本場は親の松本の1人テンパイ。2本場は松本が南ドラ1の1300オールをあがって迎えた3本場。黒沢が3巡目でテンパイし、[2][5]m待ちの先制リーチをかける!

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さらに7巡目、内川が[3]s待ちの一気通貫で追っかけリーチ!

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そして12巡目、松本も七対子テンパイ! [5]sを切って[3]mタンキに。3人テンパイという状況に日吉プロは恐怖のあまり……。

日吉:[3]ワンタンキ! 2山だ……! 全員2枚です!ペンチャン待ち(内川)も両面待ち(黒沢)も、タンキ待ち(松本)も2枚! 誰が制する? 誰が笑うんだ? 怖すぎる、ほんっ!っとうに怖すぎる! もう見てらんない。うわっ怖いっ、怖いよおぉぉぉおおお!

土田:じゃあ目をつぶればいいじゃん。

日吉:そういうわけにはいかないんです! 最後までお届けします!

土田:あっそう(笑)。

その後、お互いのツモ切りが続くと日吉プロがあまりの緊張状態で酸欠状態……!

日吉:ぐあぁぁああーっ!かあーっつ。はあっ。息詰まる。息詰まるっ。このめくり合い! うわっ。誰だ、誰があがるんだ! どうなっちゃうのさ、どうなっちゃうのさMリーグ! 内川最後のツモ番…ダメ! 松本あるぞ! …これもダメ! さあ黒沢海底!違うーー! 流局ーーー! 決着つかないとかありえるの!? 黒沢の3巡目リーチ、追いついた内川、さらに後方から松本。

土田:よくしのいだね松本。

日吉:はい! 丸山の1人ノーテンで流局! まだまだ続く、まだまだ続く、酸素がほしい! 

土田:………。

日吉:これは息苦しい!!

土田:あ、そういうことね。

【南4局4本場】ついに松本が黒沢をかわす!

・点棒状況
黒沢 34600
丸山 22900
内川 8800
松本 31700

早仕掛けの松本、間チャン[7]sチー、[3]mをポンして3巡目でタンヤオテンパイ。待ちは[2]s、[8]mのシャンポン待ち。そして内川が[2]sをツモ切って松本が仕留める!

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日吉:ここでも松本! これは、微差ながら!松本まさか! あの痛恨のフリテンリーチ12000放銃から帰ってきました!トップ目!信じられない!嘘みたいだ!

【南4局5本場】待っていたのは、まさかの結末

・点棒状況
黒沢 34600
丸山 22900
内川 6100
松本 36400

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序盤、内川がメンタンピン赤赤ドラが見える好形。ツモれば3000・6000のハネマンで3番手に浮上できるだけでなく、親っかぶりで松本が2着に転落する可能性も。

日吉:内川いい手が入ってる。3000・6000まである。そうすれば丸山をかわすことができます……あれ?? 3000・6000積もったら……? 親っかぶりで……? 

土田:あら!

日吉:そんな道が、そんな道があるのか!

土田:ははははは!(笑)

日吉:あらーわからないものだ麻雀とは最後まで!

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順調に手を伸ばした内川が7巡目にリーチ! 粘りたい親の松本だったが危険牌を掴まされ、西を切ってオリを選択。そして9巡目に内川が[5]sをツモって3000・6000!

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日吉:うわーーー! ハネ満ですよ!! こんなに! こんなことが起こるなんて!!! 3000・6000のツモあがりは! トップはABEMAS松本からRAIDEN黒沢へ横移動!! 松本!この5本場で積んで奪い取ったトップの座がっ! 今ぽろりと指の隙間からこぼれ落ちた!!内川の3000・6000のツモアガリは、3着浮上! そして松本は無念の2着落ち! 監督の起用には応えられなかった! この表情だ!
今年イチの気合いで臨むと語ってくれた松本! 見事な戦いも黒沢の前に散りました!!

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書き起こし終わり。

いやー日吉プロの実況は麻雀が好きなことがめちゃくちゃ伝わってきますね。こんなに楽しそうに実況されたら観ているこっちもめちゃくちゃ楽しいです。2020年1月20日(木)の第2試合もドラマチックな試合で、日吉プロの実況もヒートアップしてました。よかったら皆さんもAbemaTVなどで日吉プロの生の実況を聞いてみてください!

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