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書評「ドラッカーと会計の話をしよう」

私のような会計素人にとって、会計系の本はなかなか難しい。
見れない言葉が多いのは勿論のこと、実務で会計をしたこともないからである。

なので、こういった書籍は中々とっつきにくい部分も正直ある。

だが本書の場合、7割くらいは漫画で構成されており、非常に読みやすくて面白かった。

絵も昔のラーメン屋に置いていそうな感じで、個人的にはストライクである。

ざっくりと概要をお話すると、飛行機のファーストクラス内でレストラン経営に行き詰まったオーナーが、たまたま出会った大手企業の会長と隣になる。

ひょんなことから話をすることになり、会長がオーナーに対して会計についてお話をしてくれる。

この会長がドラッカーから沢山の学びを得ており、たびたびドラッカーの格言みたいなのを引き合いに出しつつ会計や経営についてアドバイスをしれくれる。

なので、タイトルが「ドラッカーと会計の話をしよう」となっている。

我々読者サイドはレストラン経営に行き詰まっているオーナー目線で読み進めることができ、勉強になる。

そして章ごとに終わりにエピローグまとめが書かれており、さらには文字だけの説明もつらつらと書かれている。

漫画だけでは説明に限界があるので、補足する形で書かれてるのだろう。

例えば一番印象に残ったエピローグを一つ紹介させていただくと、

「大事なのは利益より儲け(現金)。決算上、一億円の黒字になったとしても、現金が一億円増えたことにならない」である。

決算上で一億の黒字になったとしても、実際に手元に現金として入るまでに時差が発生する。なので、決算の数字だけを追っているとキャッシュフローが行き詰まるといったところだ。

私のような会計初心者にとっては「なるほど」と思う所が多く面白かった。

本書は「漫画でも読むか〜」くらいラフな感じで読むのがいいのかもしれない。

最後に、個人的に覚えておきたいと思った部分を一部抜粋して終了とさせていただきたい。
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▷経営の目的は利益追求ではない。利益は勉強したての学生ですら粉飾できる。そんな簡単な数字を経営の目的にしてはならない。

▷メニューには儲けの仕組みが組み込まれていなくてはならない。儲けが残る為の商品づくりが欠かせない。

▷売上の多い上位10%の商品が、売上の90%を占めているという「10対90の法則」を抑えておく

▷どんな商品でもずっと人気が続くことはない。だから、製品のライフサイクルを意識した商品開発が重要になる。

▷お客を見ずに、帳簿ばかり見ていると経営に行き詰まる。

▷利益に振り回されない。儲けは大切に使う。

本書はこちら:https://amzn.to/3gWgUNd





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