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生きるのが難しい その3

これは自説なんですけど、大人って自分で自分の機嫌をとれる人間のことだと思うんですよ。

わたしは就職してこの方、ちゃんと大人でありたかったから、ちゃんと自分の機嫌をとるために時間とお金を使って何とか精神を保ってきました。自分だけは自分のことをベタベタに甘やかして、欲しいものは買い与えて、食べたいものを食べて、やりたいことをやらせて、多少見苦しくても自分の精神がやられてしまわないように何とかだましだましやってきたわけです。精神がやられたら全ておしまいだからね。

でもさー、これって結局は虚無なんですよね。やりたいことって無限に出てくるんだよ。仕事以外。そう、仕事以外のやりたいことis無限、本当に際限ないの。どんなに叶えてあげても、叶いきることはない。自分の機嫌をとるためだけの甘やかしって、沼なんですよ。

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わたしはね、2020年夏ボーナスでiPadを買ったんです。もう色々と捗って最高なんですよ。

詳しくはこの記事↑で。

いやー、でさ、察しのいい人は何となくわかると思うんだけど、iPad買ってからわたしnote更新頻度が爆下がりしたんですよ。別にnoteに飽きたからとかではないんです。まーじで時間がなくて、note書くよりもお絵かきが楽しくて、他にもやりたいこと多すぎて、仕事終わりから寝るまで全ての時間MAXに活動しても何も終わらないの。

iPad買うとき、わたし、色んな用途を想定して「ヨシ!これならiPad使い倒せる!買うだけの価値ある!」って思って買ったんですよ。でも、iPadを使う"""わたし"""は一人しかいないわけで、別に倍速でやりたいことを終わらせられるわけでもない。想定していた「文章書くのに使いたい」とか「作曲に使いたい」とか、シンプルに時間が足りなくてできていないのですね。時間というよりは脳のリソースか。iPadはサクサクだしストレージもデカいが、人間の情報処理能力は変わらない。結局iPadはお絵かき&楽譜保管&AmongUsと雀魂やる用マシーンとして使い倒されているんです。

これ、マジで盲点でしたね。どんなに有能なiPadがあっても自分は一人なの、忘れがち。

それでいて、ああ今日は文章書けなかったなとか、写真の整理できなかったなとか、当初思い描いていた「iPadを使い倒す自分」のイメージとの乖離に苦しむんですよ。自分を楽しませるために買ったはずなのにね。お絵かきできて充分楽しんでるのにね。

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iPadに限らずとも、「わたしはもっと人生を楽しめるはずだ!」みたいな強迫観念にいつも追われている節があります。常に。それがコロナ前までは、破産寸前まで全国の航空祭に飛び回ることだったり、スタジオでグダるためだけに札幌のバンドメンバーに会いに行くことだったり。自分で自分の機嫌をとれる大人はえらいけど、度を超えてしまって自分が苦しくなるなら本末顛倒なんですよね。しかも、そうやってやっとの思いで機嫌をとっても、また日々の仕事で削られる。マイナスをゼロにするための機嫌とりに、人生賭けすぎなんですよ。

日々のストレスを解消するための「機嫌とり」なのか、機嫌とりのための人生なのか、いや、そもそも仕事というストレスがなければ機嫌をとる必要もないし、過激に生きる必要も無いのではないか。どこかの田舎で自給自足・晴耕雨読で生きていけるのではないか…?

でも、いざ自分が働かなくても生きていける身分になったら、それは本当に幸せなのか、もはやそれすらわかりません。ぶっちゃけ最近は「社会はクソ!」と下から目線で喚くことがアイデンティティになりつつあり、もしこの底辺クソザコOL生活を卒業したらわたしは何に対して不平不満を述べていいのかわからず途方に暮れる気がします。ハナから不平不満なんて述べなくてもいいのにね。「社会はクソ!」と喚くことすら一つの欲望なんですよね。

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こういうその場しのぎの機嫌とりのための欲望って、どうやら無限に湧いてくるらしいなと最近やっと気がつきました。

その場しのぎで機嫌をとらなくていいように、何か自分の根底が満たされてしまえばいいのかもしれないけど、じゃあそれって何なんですかね。わたしは何を満たしていいかもわかんないんですよね。

例えば、目に見えるスキルを高めて自信をつけても根本的な自己肯定感は得られない みたいな感じで、自分でチョイチョイっとできる機嫌とりでは本質は満たされないっぽいです。これはもうマジでわからん。わたしはいつになったらセルフ機嫌とりレースから上がれるのでしょうか。

一生自分の機嫌をマイナスからプラスにするためだけに金を稼ぎ、文句を垂れ、浪費する人生なのかもしれないと思うと、絶望が滾りますね。やはりどう考えても生きるのは難しい、そう思う月曜日でした。


おわり

↑生ハムの原木が家にあれば自己肯定感高まるかも


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