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忘れられないコンサートとかライブ

音楽が好きで、音楽の話をいつかnoteにも書きたいな~と思っていたのですが、なかなかネタが思いつかないまま世の中のライブやらコンサートがどんどん中止になっていっちゃいましたね。色々落ち着いたらぜってーライブ行きたいので、過去の特別良かったライブとかコンサートを思い出しながら機運を高めていきたいと思います。時系列に書いていてジャンルがめちゃくちゃですがご容赦ください。

1.フジコヘミングのピアノ

有名なピアニストですよね。一番印象に残っているのは、わたしがまだ小学生の時に福岡のアクロスホールで聴いた「亡き王女のためのパヴァーヌ」。まあミーハーなピアニストでミーハーな選曲してお恥ずかしい限りなのですが、ピアノの音がこんなに手触りを持つことある!?と小学生ながら衝撃を受けたのを覚えています。CDもたくさん聴いてたけど、こんなことになってるなんて全然気づきませんでした。液体みたいにひたひたとピアノの音が空間を満たしているなんて、CDには収録できないもんね・・・。とにかく、こりゃすごいわ~ピアニストによって音ってちがうんやな~と思ったんですねえ。ミーハーだけどね。

なんというか、ギターとかヴァイオリンとかが演奏者によって音が変わるのはわかるんですよ。良い音を出せるようになるまで時間がかかるし、手の技術がもろに楽器に伝わる感じするじゃないですか。60点の音にするまでが大変というか。ピアノって誰が鍵盤叩いても60点くらいの音は出ちゃうわけで、そこから更に良い音にするのってめっちゃすごいと思ったんですねえ。未だにどうやってピアノで更に良い音を出すのかわからん。まあ小学生並みの感想ですけどね。


2.GARNET CROWのライブ

後にも先にもここまで好きになることはないだろうなというアーティストがこのGARNET CROW。小学生の頃からずっと好きだったのにずっとライブに行くチャンスに恵まれず(地元が田舎すぎてツアー地に入ってなかった)、大学1年生が終わる春休みに初めて聞ける!と意気込んでわざわざライブのために東京まで行きました。もう感無量アンド感無量ですよ。ライブに行くこと自体を10年かけて妄想してきたわけですから、本人たちがステージに登場したときは「この人たち現実に存在するのかよ!」って白目むいてひっくり返るかと思いました。そんな強すぎる思いを抱いて聴いていたら、最後のMCで「GARNET CROWは今年解散します!」宣言。初めてライブを聴いたその日に、解散宣言。誇張じゃなく泣きながら帰りましたし、翌日以降は死んだ目をして東京観光をする羽目になりました。忘れられないライブですね。

推しは推せるときに推せ!!!


3.内田光子&マーラー・チェンバー・オーケストラ

こちらも有名なピアニストでミーハー感が出てしまうのですが・・・内田光子さんはよく弾き振りをしてるんですよね。

こんなん。

弾き振りと言えば!のだめカンタービレの中で千秋先輩がバッハのピアノ協奏曲でやってましたけど、アレを見てカッコいいな〜と何となく思ってたんですよね。でもなかなか実際に見る機会に恵まれず・・・

だから、この内田光子さんのコンサートは、弾き振りを見てみたいという好奇心と、単純にモーツァルトのピアノ協奏曲が好きなのとで聴きに行った感じでした。そんな「珍しもの見たさ」で行ったはずなんですけど、もうアンサンブルがうますぎてうますぎて馬になって帰ってきましたね。ピアノの弾き振りだけじゃなくて、オケの指揮無しアンサンブルもあったんだけど、それがもう完全に会話だったし、セックスでした。オケだけでもめちゃくちゃアンサンブルがビキビキにできていて、そこに内田光子さんの指揮が入ると何かもう強過ぎてすごいんですよ。全員が「このタイミングしかない」「こういう方向性で弾くしかない」ってわかって弾いてる感じ、出来上がりのイメージを完全に脳内クラウドで共有してる感じ、全員が同じ方向を向いて演奏してる感じ。こういうアンサンブルがしたいんじゃあ~~~と思わせる最高の演奏でした。

オケ1人1人の視線や呼吸、各楽器の分離した演奏、圧倒的ステレオ感、それでいて全体が1つの生き物みたいに振る舞ううねりをビンビンに感じ取れるのは会場ならではですよね。しかもそのときは学生料金で聴けて3000円とかだったんですよ。ビビる。ひれ伏す。kitaraありがとう。何度でも聴きたい、絶対に生で聴きたい、呼吸まで一緒に感じたい、そんな演奏会でした。


4.トマシ&ムッソギターデュオ

長くなるけどわたしがクラシックギターを好きになった経緯から書きますね。(聞いてない)

正直最初からクラシックギターが好きだったわけではなく、大学に入ってクラシックギターを手にしたときは「右手と左手両方使ってやっと1つの音しか出せないなんて欠陥では?」と思って、絶えずもどかしさを抱えながら楽器を弾いていました。ギターなのに座ってしか弾けないのも謎だったし(ギターといえばエレキギターとかフォークギターのイメージだったから・・・)。最初の1年半くらいは、サークルに入ったから仕方なく弾いている感じで、正直ピアノのほうが1億倍自由に弾けて楽しかったな・・・

でも、上手い人が弾くとわたしの楽器からも全然違うつやっつやの音がして、それが「そんな音出せたんかいお前!!」って楽器に突っ込むくらい衝撃的で、それ以降「せっかくなら良い音出さねば!」っていう目的ができてそこそこ力を入れて練習してました。

あとはクラシックギターのために書かれたクラシックギターの良さをビンビンに生かす名曲たちを知ってからも、「何て良い楽器なんだ!」と気付けましたね。有名なクラシックギターの曲って愛のロマンスとかアルハンブラの思い出とかだと思うんですけど、何というか圧倒的EmやらAmの単調な響きでちょっと苦手だったんですよね。あとは、一般受けしそうなゴリゴリドンシャリの演奏じゃなく(安直に熱演と呼ばれるタイプの演奏ではなく)、緻密でまとまりのある演奏をするギタリストを知ってからもまた「何で良い楽器なんだ!」と都度思い直していました。

そういう「けっこう深くクラシックギターの良さわかるぜ」の状態でトマシ&ムッソギターデュオを聴きに行ったはずなんですけど、このデュオはまたもやわたしが全然知らないクラシックギターの良さをバキバキに伝えてくれて最高でした。選曲も最高に俺好みのもので、特に印象に残ってるのがバッハの平均律第一番プレリュードとフーガ、あとはラヴェルのマ・メール・ロワ。

バッハの平均律はピアノでも弾いたことあるんですけど、特にフーガがくそむずいのよな。わたしの脳みそでは4声は処理しきれんなって思った。まあそれは置いておいて、ギターデュオでは4声を2声×2で弾いてる(しかもほぼ原曲のまま分けたような編曲で!)んですけど、完全に1つの演奏なんですよねえ。そのまとまりの上で、1人で弾くより各声部への気配りが半端なくて、それぞれの旋律の分離がピアノよりも良く聞こえる。あとハ長調ってピアノで弾くとアホっぽい響きになる感じがするんですけど、ギターだとちょっと表情がつく気がします。それも含めて好き。

マメールロワはおフランスの香りなムンムンで、クラシックギターらしい溶ける響きが印象的で、これもまたピアノ連弾版より良いのでは?とすら思いましたね。ピアノって一旦鍵盤を叩いてしまうと、基本的にはもう音は減衰していくのみでどうしようもないんですけど、ギターは一度弦を弾いても左手でまだ音を揺らしたりニュアンスを付加できる。その効果を最大限に活かして、オケ版ほど仰々しくなく、ピアノ版よりも表情豊かな、マメールロワの可愛らしさが光る演奏だったなぁって思います。そんなことを打ち上げで伝えたら、彼らもそういう効果を意図して選曲&編曲したと言っていて、ははぁ〜んってなりましたね。

これはドビュッシーのアラベスク。きっとみんな聴いたことある曲だから、この動画も見てみてください。各々の技術もさることながら、なんかもう、音楽としての完成度とか楽器の生かし方がやばくない???ピアノの無機質な響きも良いけど、クラシックギターのつやっつやの音とよく合う・・・。あとrubatoっぽいところとかどうやって合わせてるんだろう?この二人の脳内クラウドがあるのかな??

編曲ものがただの劣化版になっちゃうのって往々にしてあると思うんですけど、これはもうわざわざ別の楽器でやる意味がある編曲ものだな〜って思うんですよね!!!!このデュオが大好きすぎて、後日東京公演にも行くイタイ追っかけファンと化しました。東京で会ったときは「また会えたね〜嬉しいよ〜」ってハグしてくれて、めちゃくちゃ良い匂いがしました。また二人で日本に来てください。絶対。


5.indigo la end @日比谷野音

文字列だけでエモいですね。去年の6月に行われたライブです。

エッモ!!!!!

こりゃもうあっさり語彙を失うエモさですよ。こんなに雨の野音が似合うバンドが未だかつてあっただろうか。

indigo la Endの「ため息」感、やばくないですか。後ろノリでグルーヴィーなだけじゃない、えのぴょんのファルセットのせいだけでもない、生々しい歌詞のせいだけでもない、あのバンド全体が鳴ったときの「ため息」感。何なんですかあれ。好きなんだよなあ〜。

あとはそもそも野音が好きですね。田舎者だからそんな何度も行ったことがあるわけじゃないんだけど、霞ヶ関のビル群と日比谷公園の木々と音楽が共存する非現実感がエモい。会社から徒歩10分以内で行けてしまう場所なのに、大好きな音楽が鳴ってて、意外と緑が多くて、ようわからん感じがして好きです。

そういうわけで、エモい会場でエモい音楽を聴けたこのライブは最高だったわけですね。雨が降って自分がアホほど濡れてその中で雨ソングを聴くのも良かったし、雨が上がってひんやりした風が吹いてきてその中で夏夜のマジックを聴いたときにゃエモすぎて心臓が破れるかと思いました。

えのぴょんの良さは生で聴いて1億倍伝わるタイプのやつなので、フェスなんかで見かける機会があったら是非聴いてください。ゲスでもindigoでもジェニーハイでもいいから!あ、でも天才すぎて痙攣するレベルなので、倒れないように気をつけてくださいね。わたしは初めて聴いたときは混乱しすぎて「えっ、やばい、えっ、天才なの?えっ、天才?えっ、現人神??は?どういうこと??」って独り言がヤバくて気持ち悪かったです。

とにかく!indigo la Endを野音で聴けたのは一生の思い出だし一生これを自慢して生きていきます。

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機運を高めるために書くとか言ったけど、早くライブ行きたすぎて泣けますね。何度でも言うけど、音楽ってやっぱり生で聴いてナンボな部分が大きくて、音源じゃ伝わらない部分にも音楽の良さが詰まってるって思ってます。配信してくれるのはめっちゃ嬉しいけど、やっぱり会場で聴きたいなあ。切実。


おわり



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