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なぜ気密測定が必要

住宅の高気密化を始めた当初、木造住宅の気密化は大変でした。
そもそもどうしたら気密化できるのかがわかっていませんでした。
その後気密化方法が開発され、気密施工に必要な専用部材も販売されるようになりました。
現在は気密化方法がマニュアル化され、そのマニュアルに従って施工すれば、ある程度までの高気密化は可能になりました。

気密施工方法が確立されているのであれば、なぜわざわざ気密測定をしなければいけないんでしょうか。
重要なのは気密測定は施工をチェックできるということです。
空気はわずかなすき間でもそこから出入りします。
わずかなすき間は目視では確認できません。
ちょっとしたミスでもすき間ができてしまうため、施工をチェックするために気密測定が必要になります。

気密測定は気密層が完成していれば建設途中でも測定することができます。
そのため、隙間を確認して手直しすることで気密性能を上げることができます。
手直しを繰り返すことで気密化のノウハウが蓄積し高気密化が進みました。

施工を測定器でチェックし修正していくということは大事なことです。
住宅の場合、目視以外で施工をチェックする方法があまりありません。
たとえば、断熱材が正しく施工されているかを確認するのは簡単ではありません。
住宅の断熱性能を測定する方法はありますが、かなり大がかりで時間もかかります。

その点、短時間で施工をチェックできる気密測定は、住宅の品質の一部ではありますが施工の状態をチェックすることができます。
つまり、気密測定は住宅の品質管理の一つと考えることができます。


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