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なぜ結露は発生する?

冬結露に悩まされている方は多いかもしれません。

室内は人が生活していると様々なところから水蒸気が発生します。
たとえば、炊事洗濯、お風呂などからは大量の水蒸気が発生します。
観葉植物やポータブルストーブ(開放型暖房器)からも水蒸気が発生します。
当然人からも水蒸気は発生します。
水蒸気が発生すると室内の湿度が上がります。

冬は外気と室内の温度差が大きくなります。
室内でも暖房している部屋と廊下などでは温度差ができますし、同じ部屋でも閉め切った押入などでは温度が下がります。

空気は同じ水蒸気量(絶対湿度)でも温度により相対湿度が変化します。
たとえば、温度22度、湿度50%の空気が9度に冷やされると湿度は100%になり結露します。
つまり、結露は暖かく湿った空気が冷やされることが原因で発生します。
日本の住宅は断熱性能が低く、気密性能も低いため、室内の温度差が大きくなります。
そのため、冬に結露が発生しやすくなります。

露点温度

露点温度ってご存じですか?
空気は温度が高いほど水蒸気を多く含むことができます。
温度が下がるとだんだん相対湿度が高くなり、ある温度以下になると結露します。
この結露が発生する温度のことを露点温度と言います。

結露を防ぐためには

結露を防ぐためには露点温度よりも下がらないようにしなければなりません。
たとえば、窓の結露を防ぐ場合は窓表面温度を露点温度以下にならないようにします。
そのためには断熱性能を高める必要があります。

表面結露と内部結露

住宅の場合、断熱性能不足による表面温度の低下で発生する結露を表面結露と言います。
窓が結露しやすいのは、断熱材が入っている外壁と比較して断熱性能が低く表面温度が低いためです。
昔の低断熱(または無断熱)住宅ですと、窓だけでなく壁も塗れていることがありました。

住宅には表面結露とは別に内部結露(壁内結露)というものがあります。
内部結露は、室内の暖かくて湿った空気がすき間から壁の中などに入り冷やされて起きる結露です。
壁の中で結露が発生すると、グラスウールの場合は断熱性能が低下します。
また、結露によりカビが発生しますし、木材の含水率が高くなるため腐りやすくなります。

内部結露は断熱性能を高めても防ぐことはできません。
内部結露を防ぐためには、すき間を少なくする高気密化が必要です。

すき間を少なくすることで壁の中に入る水蒸気の量を少なくし内部結露を防ぎます。


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