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結露の問題点

結露が発生すると結露水でその回りが濡れます。
結露で濡れると以下のような問題が発生します。

木材の腐朽

木材が濡れると表面が変色したり汚れたりしますが、それよりも問題なのは腐る原因になることです。
木材が腐ると強度が低下し、柱が腐ると住宅の強度に影響します。
木材が腐る原因は木材腐朽菌です。
木材腐朽菌の胞子は空気中に漂っていますが、環境がいい場所に付着するとそこで成長を始めます。
木材腐朽菌は成長するために木材を分解します。
これが木材が腐る原因です。

柱が腐っても壁の中に隠れているので室内や屋外からは発見しづらく、気がついたときには柱の強度が失われるほど腐っているということになりかねません。
柱の腐朽を防ぐためには、木材腐朽菌が成長しづらい環境を作る必要があり、そのためには木材が乾燥している状態を保つことが重要です。

カビの発生

カビが発生するのは梅雨の時期や夏のイメージがあるかもしれません。
ただ、カビが成長可能な温度の幅は意外に広く、5~35度と言われています。
カビはほとんどの建材を栄養源にできるため、水分があれば成長することができます。
カビが生長するためには高い湿度が必要ですが、湿度が低くても表面が濡れていれば成長することができます。
つまり、室内であれば冬でもカビは発生します。
一度結露した場所はその結露水が蒸発することで湿度が高い状態が保たれるため、カビにとって住みやすい環境になります。
冬に結露によって発生したカビが、春気温が上がり湿度が高くなることで成長して、梅雨になるころに表面化します。
カビはカビ自体も胞子も人に有害です。

断熱材の断熱性能の低下

グラスウールなどの繊維系の断熱材が結露で濡れると、断熱性能が大幅に低下します。
グラスウールは中に空気の層を蓄えることで断熱しますが、その空気の層が水に置き換わると、水は空気よりも熱を伝えやすいため断熱性能が低下してしまいます。
また、グラスウールは一度濡れると乾きづらく長期間水分がとどまります。

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