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アンソン・ドーランス監督の12のコアバリュー

前回のNoteで触れたGRITの中で、女性サッカー史上最多勝コーチで第一回FIFA女子W杯で米国チームを優勝へ導いたアンソン・ドーランスのノースカロライナ大学チームで実践した12のコアバリューが少し紹介されていて、興味が湧いたので、今回のnoteでそちらを紹介したいと思います。

これら12のコアバリューは、ただのサッカー選手としてでなく、名門ノースカロライナ大学の選手としての心構えを説いたものでした。

12のコアバリューにはそれぞれ対応する引用が添えられています。一部自分の意訳となってしまっている部分もあるかもしれませんが、ご了承ください。

1.We don’t whine. 

我々は弱音を吐かない。

”人生の本当の喜びというものは、自らの行動で幸せをもたらすということだ。常に小さな病気や不満に対して自己中心的に怒ってばかりで、世界が自分を幸せにしてくれていないなどと嘆くことではない。”(ジョージ・バーナード・ショー)

2.The truly extraordinary do something every day. 

日々の努力が並外れた成果を生む。

”ルーズベルトは悪名高い世界の中で誰よりも中世の神学から与えられている究極的な問題に対して、特異で原始的な性質を示しました。「彼の行いはただ単に純粋でした。」”(デズモンドモリス)

3.Make your experience rich, valuable and deep. 

豊かで深く価値のある経験をしなさい。

”世界、自分自身、そして自分の周りの人々への理解を深めていく一つ以上の重要な主題の習得を続けていきなさい。”(レイノルズプライス)

4.We work hard. 

一生懸命努力する。

”凡人とそうでない人、弱きものと強きもの、偉大な人と取るに足らない人との違いはエネルギー、つまりは目に見えない決意です。この決意が本当に高い質であれば、世界で必要とされる事柄をなすことができます。あなたの才能も、優れた環境も、絶好の機会もこの決意がなければ、あなたを成功へと導くことはありません。”(トーマスバクストン)

5.We don’t freak out over ridiculous issues or live in fragile states of emotional catharsis or create crises where none should exist. 

ばかげた問題に混乱したり、虚弱な感情的な妄想にとどまったり、起こすべきではない危機を引き起こしたりしない。

”西洋がいかに行き過ぎた自由の場所であるということか、、昔ながらに生きていくための必要な厳しい肉体的および社会的義務の多くを免除され、彼らはまるで繁殖しすぎた犬のように、甘やかされ軟弱になっています。神経質で、感情からくる問題に陥ってしまっている。”(ジェイソンエリオット)

6. We choose to be positive.

 ポジティブでいる。

”毎日、毎時間、決断を下す機会は与えられており、その決断が、あなた自身とあなたの内なる自由を奪おうと脅かす力に服従するかどうかを決定します。最終的な分析では、あなたをあなたにするのはあなたの内なる決定であるということは明らかでした。つまりは、自ら決定するというあなたの内なる自由は決して失ってはなりません。”(ヴィクトール・E・フランクル)

7. We treat everyone with respect.

すべての人に敬意をもって接する。

”一流は相手があなた自身に何もしてくれないとしても、敬意をもって人に接します。”(ダグ・スミス)

8. We care about each other as teammates and human beings. 

私たちは互いをチームメイトとして、そして人間として大切にします。

”誰しもが孤立しておらず、全体をなしており、すべての人が全体を構成し、主要な部分の一部です。私は人類の一部であり、ゆえにどんな人々の死でも私という存在を減少させます。つまりは、その鐘は誰かのために鳴るのではなく、貴方のために鳴るのです。”(ジョン・ダン)

9.When we don’t play as much as we would like we are noble and still support the team and its mission. 

思うようにいかないときでも、気高く、チームとチームの使命のために働きます。

”たとえ死や運命といったものでさえも、苦しみというのは人生からは取り除けません。苦しみと死なくして、人生というものは完結しないのです。人が自分の人生とそれに伴うすべての苦しみを受け入れる道、つまりはその人がその人の十字架を背負う道というものは、その人生に深い意味をもたらす機会を与えます。それは、勇敢で、威厳があり、利他的なものです。そうでなければ、自己保存のための激しい競争の中で、人間の尊厳を忘れてただの動物となってしまうかもしれません。困難な状況こそ、人が道徳的価値を達成するか否かを試す機会となるのです。そしてその決断が、その人がその苦しみに値するかどうかを決定します。”(ヴィクトール・E・フランクル)

10.We play for each other. 

私たちはお互いのためにプレーします。

”人々は、貴方が周りをどれだけ気にかけているかを知るまで、貴方のことを気にしません。”(Rakel Karvelsson)

11.We are well led. 

私たちは正しい方向に進んでいる。

”少し前までは、「自分を信じる」とは、厳格で、時に孤独であり、困難や危機の際に孤独な立場をとること、を意味していました。今では、自分の欲望や傾向が何であれ、それを受け入れ、それを前進させるために必要なあらゆる措置を講じることを意味します。”(ウィリアム・デイモン)

12.We want our lives to be never-ending ascensions, but for that to happen properly our fundamental attitude about life and our appreciation for it is critical. 

私たちは、最期天に召されることを望んでいますが、それが行われるためには、人生に対する基本的な態度と感謝が重要です。

”前任者への感謝を感じないことは、腐った考え方で、その考えが現状への不満をある程度説明していることになります。感謝の気持ちの復活こそが我々のための解決策となるのです。”(グレッグイースターブルック)


以上12個のコアバリューでした。全体を通して哲学的かつ難解で、特に引用部分は、キリスト教の文脈や西洋の文化を背景にしていることもあり、自分の訳しではまったくもって不十分な理解となってしまっていますが、

少しずつでもこの含蓄あるコアバリューを理解していければと思います。

下記に、英文はそのまま貼り付けていますので興味のある人は、こちらも読んでみてください。


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