NFTの概況から今後の動向を捉える!
こんにちは。事業計画研究所です。
本日も「NFTの教科書」天羽健介/増田雅史(朝日新聞出版)の所感をレポートしていきます。
前回は、「NFTのはじまりといま」について話してきました。
今回は、「NFT市場を深堀る」というテーマで話をしていきます。
NFT市場のいま
日本では、2020年からNFTに対するビジネス界隈の関心が高まりました。
暗号資産の取引所等はもちろん、ゲーム会社や出版社などのNFT化できる版権やコンテンツを保有しているIP事業者がNFT業界に参入していきました。
日本におけるNFTの一般的な注目度については、Googleの検索ボリュームの推移をみると明らかです。
グラフによると、2021年の3月ごろに初めて急激な上昇が起きています。
この火付け役も前回の記事で述べたDapper Labsでした。
米プロバスケットボールリーグであるNBAと提携し、選手の画像や動画を採用したNFTのトレーディングカードゲーム「NBA Top Shot」を2020年10月にリリースし、2021年の3月には売買総額が2億ドルを超えたとして注目度が急上昇しました。
ここから検索数の伸びはもちろん、ビジネス投資も活発に行われるようになり、今ではLINEやメルカリ、GMOインターネットグループ、楽天、mixiなどの大手企業も参入するような大注目の市場へと変化してきているのです。
日本のNFT
NFTビジネスは日本を含め、世界中で盛り上がっている状況です。
そんな中、日本という国は世界トップクラスの版権・IP・コンテンツが豊富に存在します。
つまり、いま世界中のNFTビジネスのプレイヤーたちは日本のIPに注目しているのです。
日本はせっかくのコンテンツ大国ですが、テクノロジーへの理解や法的な整備は海外に分があります。
しかし、ここで日本のコンテンツを生かしきれないことは、あまりにもったいないことです。
だからこそ、日本はNFTビジネスへの理解を加速する必要があるのです。
”NFT”の可能性
NFTが活用できるビジネス領域はとても広く、成長のポテンシャルも大きいことは明白です。
例えば、ブロックチェーンゲームはゲームの価値を変えつつあります。
ゲームが単なる遊び道具ではなく、アイテムなどのNFTを売ってお金を稼ぐ仕事道具になっているのです。
実際に、フィリピンの事例では、Axie Infinityというゲームで1日中プレイして2万円ほどを稼ぐことで、生活の手段としている人たちもでてきているそうです。
また、アートの流通も大きく変化すると考えられます。
リアルのアートの所有権などの証明書をNFT化することによって、流動性が高まり、作品の価値があがりやすくなったり、転売されたときの利益をアートの作者に還元するシステムを作ったりすることも可能です。
デジタルアートのNFTは新しい分野なので、こういった新たな仕組みを導入することは容易です。
さらには絵画にとどまらず、新しい技術を使った作品がどんどん生み出されていくことでしょう。
他にも、メタバースでの活用やスポーツや芸能といった業界との組み合わせなど、NFTはさまざまな可能性を秘めています。(詳しくは後の記事で扱います)
まとめ
今回は「NFT市場を掘り下げる」というテーマで話をしてきました。
NFT市場は未成熟であるものの、既存の業界と結びつくことで大きな市場へと開花する可能性を秘めています。
テクノロジーの導入などでは海外に毎度遅れをとってしまう日本ですが、NFT市場においては既存のコンテンツを生かすことで優位に立てると考えられています。
そのためにもしっかりとNFTについて学んでいく必要がありますね!
次回は、「”NFT×アート”がつくる新たな可能性」というテーマで話していきます。
次回作をお待ちください!
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