朝渋

【朝渋】田端氏「これからの会社員の教科書」~個人とサラリーマンの両生類~

1月15日、ひさしぶりに朝渋に行きました。学生向けの内容も含まれていたので、当日の内容について一部ですがまとめてみました。

【朝渋トークの大テーマ】
・田端はなぜサラリーマンをやめたのか?
・そして、貴方はなぜブランド人になるべきなのか?

「一身にして二生を経る」 という福沢諭吉の言葉がある。
幕府や藩、会社に勤めるように、これまではサラリーマンが主流の時代だった。
会社員の強みは、個人のリスクなく予算管理をしたり、採用によって他人の人生を変えたり、人事評価を得て、ビジネスクラスのシャンパンを飲むことだってできる。よっぽどなことがなければ、サラリーマンはクビにならない。
では、そのような特権がありながらも、田端氏がサラリーマンをやめたのはなぜか。
この問いに、「個人とサラリーマンの選択肢がある時代に、両方の良いところを橋渡しすることが自分の使命」と提示した。これが、書籍の裏テーマでもあるそうだ。

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組織にハマる必要があるサラリーマン、
会社という組織に依存することに批判的なフリーランスや個人。
田端氏は自身を、志向が異なる両者の“両生類”のような立場と表現し、以下のように述べた。

・そもそも、会社が望むような会社員であることと、個人が幸せに生きることは相反する
・この本を企業の人事部が購入して、春の新人研修で配ってもらえたらいいなと思う
・でも、会社のお金でこの本を買う=社畜になろう、ということになってしまう(苦笑)


☑なぜ「個人の時代」なのか


要点①労働のサービス化、知識化
大量生産のモノづくりでは、どれを購入しても同じような品質でなければならない。一つの商品も同じ値段であるため、品質にバラつきがあってはいけないからだ。人間の方がモノに合わせる必要があり、余計な気を利かせてはいけない。
一方で、サービス業のレストランやホテルは、気を利かせてなんぼである。お客様に対し、直接その場の文脈で機転を利かせることのほうが、マニュアル通りにやることよりも重要であったりする。

このように、対ヒトのサービス業では、クライアントに合わせて、サービスにばらつきがあるほうが、価値になる。均質さが求められるモノづくりの世界とは異なり、ヒトと違うからこそ意味がある。

要点②ソーシャル×スマホの本質
シンプルに、はやいしおもしろい。これが本質である。
核兵器のスイッチを押せる立場にいるトランプ大統領が、同じ指先でツイートしているのだ。

要点③では「個人の時代」だから「会社」には意味がない?-Platformとしての会社
田端氏にとって、「会社とはギターアンプであり、ステージだ!」という。
バンドマンで考えてみよう。フェスにでるか、駅前で路上弾き語りか、どちらを好むだろうか。
当然、一人のみでは仕事(ステージ)の選択性が狭い。
また、資本主義についても言及があった。(以前の田端氏のツイート内容と同様であるため割愛。)

そして、現在はスマホやSNSがプラットフォームでもある。
ZOZOの前澤さんも、堀江さんも、はじめはフォロワー0人から始まっていることに変わりはない。未来はあちこちにあり、いち早くコミットして自分なりに試行錯誤をしよう。これが、10年後に跳ね上がるかもしれない。そういう積み重ねがやがて資本になっていく。
また、会社員には「異動」があり、会社としては最大公約数を迫られる。例えば、広報としてのSNSで、後継の不在によって、発信やPRがなくなってしまうならば、異動後も引き継げるように最初から個人が発信していた方が賢明である。

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その他、田端さんのお話で出たキーワードは以下。

✔権威勾配
✔当たり前のレベルが高い:価値が高い
✔期待に応える≒期待を裏切る
 (「きっとこういう展開」が10割そのままいくとつまらない)
✔会社は福袋

質疑応答

【田端氏の関心分野は?】
―深夜ラジオとか雑誌なんでも。一番面白いメディアで仕事がしたい。
インターネットのフロンティアが広がればいいと思っている。技術そのものに興味があるわけではない。

【成長する企業の波の見極め方とは?】
―よく聞かれる質問であるけど、自分が乗りたくない波に乗りたくない。自分にとって楽しい波に乗る。
仮に超ニッチなマーケットでもよい。自分の信念を曲げなくても、展開できるビジネスは存在する。
そういう意味で自分なりの先行投資をすべき。

【学生時代にやっておくべきことは?(あと少しで社会人になる学生からの質問)】
―楽しいとか面白いとか、「だからどうした?」という原体験を増やしたほうが良いと思う。
社会人になってからも、ランチをなんとなく社員の人と食べに行くのではなく、違う人と食べに行ってみる、とか。そういう積み重ねが結局自分の人生を変える。

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【大学生さえ子、仕事マガジン連載スタートしました!】
「働くってどういうこと?」
「アルバイトと正社員は何が違うの?」
「ベンチャー企業と大企業の差はなんだろうか?」
「なぜ会社によって給与が違うの?」
「ブラック企業の見分け方は?」
などなど

素朴で漠然とした疑問は、教科書や授業に特定の答えが載っているわけではないですよね。


でも、できることならスムーズに社会人のスタートを切りたい!
入社前と後のギャップも、できればない方が望ましい。
そのための準備期間として、たっぷり時間のある大学生活で、少しでも社会のことについて理解しておきたい…!

そこで、このnoteでは「働く」ことや「仕事」、「就職活動」について考えたはじめた大学生からの素朴な疑問に、山口豪志さんが答えます。

会社の選び方や働き方を、ビジネスモデルと関連させながら、解説していただきます。

過去記事は、こちらからどうぞ!

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